ラボとは関係ないが、年末に、久々に子供達(大学生)とスキーに行った。以前に毎年のように家族で行っていた白馬乗鞍のペンションに宿泊。写真は、若栗ゲレンデの上の方から、南の方向を望んだ景色。手前に栂池の「鐘の鳴る丘ゲレンデ」、奥に岩岳、八方尾根などが見えている。「フォッサマグナ」の西縁にあたる「糸魚川静岡構造線」の断層をまっすぐに眺めているとも言える。 | |
上の写真は、グーグルマップで見ると、黄色の矢印の向きで撮ったものである。糸魚川静岡構造線は、この辺りではJR大糸線に沿っている。 |
この日、秘書の中宮さん、宮武さんとお昼に外食して、その後鴨川を散策。クリスマス前後にまた強い寒波が襲来し、その名残で北山がうっすらと雪化粧をしている。 | |
カモが沢山見られた。 |
この前の週末に、日本海側のあちこちで記録的な大雪となった。しかし、なぜか京都には雪は降らなかった。この日、藤田医科大学へ出勤。写真は新幹線からの伊吹山。伊吹山も、積雪は大したことはない。伊吹山は、昭和2年に11 メートル超の積雪が山頂にあり、それが日本だけでなく世界記録でもあるらしい。しかし、最近はこのあたりは積雪量が減っているらしく、確かにこのところ、関ヶ原付近にはそれほど豪雪地域という印象はない。かつて伊吹山の山腹にあったスキー場も2010年に閉鎖になっている。 |
この日、北病棟7階のカンファレンスルームで、長畑君の学位論文審査会が開催された。論文の内容は少し前の記事に書いたとおりで、血液細胞の進化的起源を探るというもの(2022年12月15日の記事参照)。調査委員は篠原先生、浜崎先生(主査)、遊佐先生、専門委員は山下先生。いい発表だった。調査委員からは厳しい目の質問もあったが、長畑君はしっかりと応答していた。 | |
審査会終了後、近くの居酒屋「くうかい」で、プチ慰労会。この店のマスターが宮城県出身なので、宮城の酒や宮城産の海産物などがメニューに並ぶ。今回の研究の拡がりのきっかけになった「ホヤ」の刺身を食した。 | |
ホヤのアップ。外側がごつごつした固い皮でおおわれていて、中身の黄色っぽい部分を食べる。以前に、長畑君が東北旅行の土産として買ってくれた冷凍パックのホヤを、解凍してラボの皆で食べた話を書いた(2020年9月15日の記事参照)が、この時はホヤ特有の臭いが強くて、美味しいと思えなかった。しかし、この日に食べたホヤは、何らかの貝のような風味と食味で、美味しかった。 |
8月から配信を始めた「医生研チャンネル」と「裏医生研チャンネル」(2022年8月1日の記事参照)。この日、教授室で制作途中のビデオを観て打ち合わせをしながら、1年を振り返った。医生研チャンネルは、この記事の時点で表は3本、裏は21本配信済み。表チャンネルの制作も大変であるが、裏チャンネルは、表と違って比較的お手軽に作っているとはいえ、毎週月曜日に新作を配信という方針を今のところかたくなに守っているため、締め切りに追われる感が強く、なかなか大変だ。ディレクターの大久保さんは、よく夢でうなされるとのこと。再生回数の伸びは今一つであるが、いくつかの関係者筋からはまずまずの好評を博しており、フォーマットもかたまってきたので、来年も制作は続ける予定だ。 今後の内容であるが、これまでに望月先生あるいは牧野先生をフィーチャーした回もあった(望月先生:第17回:【裏講義】理論生物学の裏側、牧野先生:第16回:【とびだせ医生研】ウイルスおりがみ@いきもにあ2022)が、それら以外は主に私(メタ爺)が解説役で出演してきており、さすがにそろそろネタ切れになりつつある。来年からは若い人を制作スタッフに加えるなどして、持続可能なコンテンツにしていきたいものだ。 |
栄川健先生(ワシントン大学医学部免疫学准教授)が京大を来訪。栄川先生が長澤研の大学院生だった時に共同研究をしたことがある(Egawa T et al, Immunity. 15: 323-. 2001)。 | |
この日のセミナーのタイトル。ホストは竹内理先生。 |
河本研としては久々の基礎研究領域の論文発表となった。京大のニュース欄に載せた記事のタイトルは「血液細胞の先祖が判明:それはアメーバ様単細胞生物だった」。かなりスケールの大きなタイトルだ。長畑君による、苦節7年の大作。 京都大学HP: 詳細な解説記事: |
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論文の英語のタイトルは「Tracing the evolutionary history of blood cells to the unicellular ancestor of animals」。 | |
高等な動物から無脊椎動物、そして単細胞生物にまでさかのぼって遺伝子発現のパターンなどを比べるなどして、「単細胞生物時代の性質がそのまま多細胞生物の食細胞に連綿と受け継がれてきた」ことを解明した。 ポリコム欠損血液細胞の分化能に関する研究は河本研が理研時代から保持してきたものであるが、ホヤ、カイメン、カプサスポラ(単細胞生物の一種)まで研究の範囲を拡げたのは、長畑君の独壇場だ(ホヤについては2020年9月15日の記事参照、カプサスポラについては2021年10月25日の記事参照)。 |
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河本研では以前から食細胞への分化能が血液細胞の中のミエロイド細胞以外の細胞種(エリスロイド、T細胞、B細胞)への分化経路にミエロイド細胞を作る能力が付随するというミエロイド基本型モデルを提唱してきた。また、このモデルは進化の過程を反映しているのであろうという議論も提唱してきた(Immunol Rev. 238:23-36: 2010)。今回の研究は、この論説の一部を支持する形となったと考えている。 |
本年10月に上海でオンライン開催された東アジアシンポジウムで、長畑君は若手研究者ポスター賞を受賞した(2022年10月26日の記事参照)。この日、その賞状と、副賞としてシャツとバッグが届いた。ありがとうございました。 |
表記の会がハワイのマウイ島で開催された。 | |
3年に1回、アメリカの癌学会と日本の癌学会が合同で開催してきたとのことだ。3年に1回で第12回ということは、長い歴史がある集会ということだ。私は初参加。主にマウイ島で開催してきたらしい。 | |
今回の会場のハイアットリージェンシーは、マウイ島の西岸に位置する。 | |
ホノルルで乗り換え、マウイ島へ。2016年のThymUSもこの島だったので、2回目だ。飛行機の窓から、右方向を望む。ハレアカラ山の山体が見える。ちょうどこの頃、ハワイ島のマウナロア山が激しく噴火していたが、ハワイの火山は噴火に際して噴煙をそれほどあげないので、フライトに支障は無かった。 | |
お昼頃にマウイ島に着いたが、スーツケースが届かなかった。係の人に訊いたところ、私の荷物だけでなく数十個について手違いがあったとのこと。2時間待って、次の便で来たのを無事回収。 | |
シャトルタクシーに40分ほど乗ってホテルに到着。 | |
中庭。 | |
部屋の窓からの景色。テラスがあるのが嬉しい。 | |
テラスからの景色。 | |
プールの部分のアップ。こんなところで、ゆっくりとくつろげたら、楽しそうだ。 | |
ホテル全体のマップ。会場は左端の建物。 | |
夕刻。ラナイ島が見えている。いい感じだ。 | |
会場。大きい。今回は日本から100人、アメリカから300人の参加があったとのこと。 | |
初日の夕刻の、Welcome Reception。 | |
私は2日目の夕方のセッションで登壇。左記のプログラムのように、毎日12時から16時までフリータイムがある。その分遅くまでプログラムが続く。 | |
今回は十分な準備ができていなかったので、直前のフリータイムにはホテルの部屋にこもってスライド作成。ホテル内の売店で買ったお寿司とビールで、部屋で昼食。お寿司は10ドルだったので、1400円くらいということになる。高い。 | |
ポスター会場。 | |
二日目は日本癌学会主催で関係者と招待演者で会食。理事長の佐谷秀行先生(慶應大/藤田医大)の挨拶。 | |
今回の日本側の集会長、畠山昌則先生(微生物化学研究所)の挨拶。 | |
和気藹々としたいい食事会だった。 | |
3日目のお昼のフリータイムに、隣接するゴルフ場でラウンド。写真はクラブハウス。 | |
適度に勾配があり、気持ちがいいコースだった。 | |
海の方向に打ち下ろすホール。アドレスに入っているのは中釜先生。 | |
貸しクラブで、強風が絶え間なく吹いているという条件だったこともあり、私はスコアはボロボロでかなり迷惑をかけていたが、一緒にプレーした人達が大変寛容で、おかげでとても楽しくプレーできた。向かって左から矢野聖二先生(金沢大学)、私、中釜斉先生(国立がん研究センター)、今村健志先生(愛媛大学)。 | |
3日目はAACR主催のディナー。演者として招かれた。 | |
テーブルで記念写真。私はこの集会は初参加で、当初はアウェー感が強かったが、参加者の先生方が皆仲がいい感じで、とても居心地が良かった。癌学会というのはがんの成因などについての基礎研究が中心の学会であるが、臨床応用に向けた研究もカバーする方向にあるらしく、がん免疫療法も分野として取り入れていきたいとの話だった。そうであれば、私も参加する機会があるかもしれない。是非また参加したいと思った。 | |
帰路の飛行機の中から、今回の会場となったリゾートエリアが見えた。 | |
ホノルルから関空へのフライトは、お昼頃出発して、10時間かけて日本時間夜7時くらいに到着。沈む日を追いかけていく形になるので、写真のような夕景を長く見ることができた。いい出張だった。 |
表記の会が熊本城ホールで開催された。 | |
前日に免疫学会理事会や高校生物教育・教科書検討実行委員会などが開催されたため、前日入り。写真は熊本城ホールと直結しているサクラマチクマモトというショッピングモールを東側から見たところ。 | |
初日の午前中のシンポジウムで、オーバービュートークを担当した。日本語。 | |
トミーデジタルバイオロジー社の後援による「若手女性研究者支援事業」の賞を北海道大学清野研准教授の和田はるかさんが受賞。和田さんは2004年に私が横浜理研の免疫センターに移った時に河本研に参画した研究員の一人で、「胸腺内のT前駆細胞がミエロイド系細胞の分化能を有している」という知見を報告したNature論文(Nature. 452(7188): 768-772. 2008)の筆頭著者。この論文には「T前駆細胞が胸腺の中で一定数のマクロファージや樹状細胞を産生する」という知見も含まれていた。和田さんはこの知見をさらに拡張させてT前駆細胞由来の樹状細胞などが胸腺の中で起こる自己寛容に寄与しているのではという研究を進めている。今回はそういう内容での受賞だった。 | |
プログラムの合間に、くまモンのショーが観られた。司会とくまモンのパフォーマンスの息がピッタリあっており、結構面白かった。 | |
ロビーからは熊本城が見える。獨協医科大学の徳田先生に撮っていただいた。 | |
今年の奨励賞受賞者。 | |
今年の免疫学会賞は大阪大学の石井優先生。 | |
石井先生の受賞題目は「免疫炎症・骨破壊の動態解明」。今年から10年間は、何と受賞賞金が1000万円。岸本忠三・若手研究者育成事業からの助成金とのこと。昨年まで50万円だったので、大きな変化だ。免疫学会賞の格を上げることで、免疫学会を志す若者が増えてくれればという狙いらしい。 | |
なお石井先生はネガティブセレクションのセカンドアルバムで「或好中球の一生」という曲を歌っていただいている(2019年11月29日の記事参照)。コロナのせいでリリースが遅れているが、他の曲も含めて、近々リリースする予定。 | |
初日午後のT cell developmentのセッションで、理研IMSの角川清和先生がThemis(胸腺での正の選択に関わる分子)についての発表に、鈴木春巳先生(国際医療研究センター)が質問に立った。Themisは2009年に世界で5つのグループがほぼ同時に同定した分子。そのうちの一つとして、理研で吉田先生進めていたENU誘発変異プロジェクトの中で同定し、河本研が機能の解析に貢献した。また、鈴木先生のグループのそのうちの一つ。 理研からの論文発表では当時河本研に所属していた角川先生が筆頭著者(Mol Cell Biol. 29(18):5128-5135. 2009)。他のグループより少し遅れた形になったのが残念だった。なおこの分子の機能については、いまだに不明な部分が多い。 当時の理研からのプレスリリース: |
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この鈴木先生であるが、つい数日前、分子生物学会の年会の閉会式で「逆襲の助教」を歌った人(2022年12月2日の記事参照)と同一人物とは思えない。左の写真は同曲のミュージックビデオより(「逆襲の助教」Youtube)。 | |
初日の夕刻、ポスターセッションの後、Welcome receptionが催された。今回の集会長である吉村昭彦先生が挨拶。 | |
飲み物は供されたが、食べ物は無かった。今回の免疫学会でも、残念ながらこれまで通りの懇親会の復活は成らなかった。 | |
免疫学会理事長の小安先生の挨拶。 | 二日目の午後のワークショップ22「Hematopoiesis and Immune Environment」の会場。座長は伊川友活先生(東京理科大)と伊藤亜里先生(日本医科大学)。 |
長畑君はこの1週間後にBlood誌に掲載される予定の「血液細胞の起源を解明」という話をした。 | |
ポスターセッション。昨年も学術集会は開催されたが、ポスターセッションは無かったので、3年ぶりということになる。コロナ前の状態に戻りつつある。いいことだ。 | |
ポスターセッション会場にて。向かって左から高木智先生(国際医療研究センター)、後飯塚僚先生(東京理科大学)、小林隆志(大分大学)、北村大介先生(東京理科大学)、私。 | |
同じくポスターセッション会場にて。向かって左からうちの板原君、私、Raul Vizcardo(Lyell Immunopharma)、伊川友活先生(東京理科大学)。Raulと伊川君は共に元河本研。 | |
今回は、懇親会の代わりに、初日と2日目に19時ごろから1時間15分のイブニングセミナーが、弁当付きで催された。イブニングセミナーは各日4セッションで、全体のテーマは「未来の免疫学」。いい企画だ。私は2日目に座長を担当。直前のポスターセッション会場で、イブニングセミナーの共同座長の山崎聡先生(筑波大学)、吉村先生と。 | |
そのイブニングセミナーのプログラム。私と山崎先生が15分ずつ話をして、医科歯科大の武部先生がリモートで45分の枠で肝臓の再生についての話をした。 コロナの第8波では新規感染者、重症者、死者についてはが第7波と同じくらいになりつつあるが、その一方で、今回の集会のように、人の移動や集まりはコロナ前の状態に戻りつつある。このまま完全に元通りになってくれればいいが。 |
逆襲の助教は、今年の分子生物学会年会のテーマソングとして制作した、ミュージックビデオ付き楽曲。 第45回日本分子生物学会年会HP: |
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少し前に記事にしたように、閉会式でライブ演奏をすることになった(2022年11月12日の記事参照)。左の写真のように、分生の年会のトップページのサムネイルにも、「閉会式でライブ演奏!」と告知いただいていた。 「逆襲の助教」Youtube: |
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幕張メッセ。 | |
展示場のエントランス。 | |
展示場の全景。演奏会場はこの向きでみると、奥の壁に近いあたり。 | |
クラシックの演奏会、閉会式などに使う第17会場で、ここで閉会式が行われた後に演奏する。 | |
2日目の夕方、この日に演奏をする人達にお会いした。左から保谷哲也先生(日大)、長谷川二美さん、高橋真珠さん。 | |
長谷川さんの伴奏で、高橋さんは「チャルダッシュ」や「ツィゴイネルワイゼン」などの激しい曲を演奏された。さすがプロ。長谷川さんはかつて河本研の秘書をしてくれていたこともあった。現在は普段は弁理士として仕事をされている。長谷川さんやこの後に登場する保谷先生とは、理研の時から音楽を介したつきあいがある(2008年9月4日の記事参照)。 | |
高橋さんと長谷川さんのプロフィール。 | |
続いて保谷先生の演奏。現代音楽とジャズを合わせたような、格好いい曲だった。 | |
このプロフィールによると、作曲でも活躍されているようだ。すごい! | |
展示会場をうろついて目に付いた、ナショナルバイオリソースプロジェクトのブース。 | |
カタユウレイボヤが陳列されていたので、思わず写真を撮った。うちの長畑君が血液細胞の進化的起源を探る研究を始めた時、まずはこの生物に注目し、京大理学部の佐藤ゆたか先生のラボを訪問した(2020年9月15日の記事参照)。なおこの研究の成果は最近Blood雑誌に受理され、近々発表する予定。 | |
ライブの前日の練習。石戸先生の都合で、夜遅く(10時)に開始することになった。たまたま日本に来ていたEnrico(左から2番目)も聴きにきてくれた。Enricoは、スティーブ・ヴァイやポール・ギルバードといった超一流ミュージシャンのライブやレコーディングを担当しているエンジニアで、プロ中のプロであるが、縁あってNSのファーストアルバムやセカンドアルバムのミキシング、マスタリングをしてくれている(2019年5月11日の記事参照)。この日は、友人として様子を見に来てくれた。 | |
9時から展示会場の使用が始まるので、それまでに機材のセッティングとリハーサルをおえる必要があった。機材については大久保君の知り合いの人がやっているクリエーターゼロという会社が早朝の搬入を引き受けてくれた。大久保君は、13時にホテルで寝て、4時に起きて現地に向かうというタフなスケジュールだった。石戸先生と私は朝7時に大崎のホテルで北村先生号にピックアップしてもらった。この日の午前4時からの試合で日本がスペインに勝つという劇的な出来事があったが、残念ながら観戦する余裕がなかった。8時半までにセッティングも終わり、9時までにリハーサルも一応はできた。楽器の搬入は当然自分達でするわけで、中々きつかった。総じて、還暦を過ぎたシニアが大半のバンドでやることではないな、と思った。 | |
バンドの控え室として取っていただいていたのは、会議場の方の建物の1階の、とても立派な応接室。ありがたかった。 | |
北村先生はこのカツラで登場することになった。 | |
15時45分から閉会式が始まった。バンドの出番は15時55分頃という予定だった。 | |
閉会式にはとても沢山の聴衆が参加していた。閉会式の後にライブ演奏があるというので人集め効果があったのではと思う(そうだと思いたい)。 | |
舞台の袖で待機するバンドメンバー。 | |
各種の賞の授賞式の後、集会長の深川先生によるあいさつ。 | |
その後、ついにネガティブセレクションが登場。私が簡単な挨拶をした後、演奏を開始。シンセサイザーによる大迫力のファンファーレ的イントロの後、鈴木先生の熱唱が炸裂。 | |
謎の老人のシーンでは、私はカツラを取り替え、「道に迷いし若き人よ。…」と語った。ネット上で誰かが指輪物語のガンダルフかサルマンのようだとも評してくれていたが、以前にも書いた(2022年10月31日に記事参照)ように、この装束はマグマ大使のアース様のつもり。 | |
今回、背景のスクリーンの映像はYoutube版の映像をベースにして、澄田先生がCG を追加、大久保君が歌詞に合わせて映像を出せるようにシーンを細かく分けてpptファイルにした。それを北村研の劉さんがとてもうまく動かしてくれた。この写真は分生のTwitterから拝借。 | |
その後の演奏はアース様のカツラのままで行った。 | |
演奏終了後、関係者で記念写真。後列向かって右から、私、北村先生、石戸先生、深川竜郎先生(大会長、大阪大学)、鈴木先生、大久保さん、前列右から幸谷愛先生(東海大)、長谷川さん、甲斐歳惠先生(プログラム委員長、大阪大学)。幸谷先生のヘルプ無しではライブ演奏できなかった。幸谷先生とNegative Selectionはこれまで何度か共演しており(2020年1月31日の記事参照、2018年7月27日の記事参照)、準メンバーのような感じだ。ありがとうございました!甲斐先生は今回のテーマソングの担当で、甲斐先生の旧友である長谷川さんはその相談役をしていたそうだ。分子生物学会の組織委員の皆様、今回はこのような機会を与えて頂いて、本当にありがとうございました! | |
今回のライブのインパクトは鈴木先生とアース様に依るところが大きかったと思う。二人で記念写真。 | |
今回のバンドメンバーとEnricoとで、幕張の駅の近くで打ち上げ。還暦を過ぎても青春はある!楽しかった! |
表記の会に参加した。今回は発表ではなく、理事として参加。この学会は、がん免疫療法を中心にした学会であるが、外科系の人達を中心にした、臨床寄りの会。 | |
福島には前日入り。写真は駅前。寒かった。 | |
理事会の後のプログラム委員会での、集会長の河野浩二先生(福島県立医大)のあいさつ。 | |
次期集会長の角田卓也先生(昭和大学)のあいさつ。角田先生には今年9月に開催された「免疫チェックポイント阻害剤-現在そして未来-」でお世話になっている(2022年9月2日の記事参照)。 | |
学会会場は駅のすぐ近くのコラッセ福島という建物の中。 | |
会場は2カ所で、演題数は130とのことで、盛会だった。 |
この日、神奈川県立保健福祉大学の殿町キャンパスがある川崎のキングスカイフロント(King Skyfront)と呼ばれるエリアを訪れた。 | |
この大学の本体は横須賀にあるが、大学院のヘルスイノベーション研究科はこのエリアにある。この地図で言うと左上の方のリサーチビルディング殿町2という建物の中。夜間大学のようなシステムになっていて、講義は夜に行われているとのこと。 | |
写真は、このエリアへの入り口。最寄りの小島新田駅から15分ほど歩いたところにある。 | |
いろいろとお世話になっている実験動物中央研究所。2011年にここに引っ越してきたらしい。 | |
実験動物中央研究所の前から西を望んだ景色。 | |
この日は、18時50分から20時20分の枠で、再生医療特論の一コマを担当した。コロナ禍で、基本はオンライン講義。この日は、この週の金曜日に分子生物学会の閉会式でライブ演奏する予定の「逆襲の助教」のミュージックビデオを披露した。 | |
この講義のホスト役の八代嘉美先生と。この後、再生医療の現状などについていろいろと話ができて楽しかった。 |
原始神母は、ピンクフロイドのカバーバンド。この日、北村先生と二人で、神戸のチキンジョージでのライブに参加。原始神母は他のバンドもやっているプロのミュージシャンの集まりなので、演奏が安定していて聴いていて気持ちがいい。この日は、Animalsというアルバムからの曲などが聴けて、大満足。 | |
リーダーの木暮武彦さんが、ずっとこのバンドではコーラスに参加されていたラブリーレイナさんという人が亡くなったという話をされた。その後、追悼の曲ということで、レイナさんの歌声の録音トラックを使って、「原子心母」が演奏された。このバンドの名前はこの曲名にちなんでつけられている。「原子心母」は北村先生が大好きな曲で、コロナの直前に一度Negative Selectionでも演奏したことがある(2020年1月31日の記事参照)。 |
少し前に大阪大学の学食のコロナ対策の仕切りが養鶏場のようだという話を書いた(2022年8月22日の記事参照)が、この日たまたま南部生協の横を通りかかったので覗いてみると、京大でも似たようなものだった。仕切りの板が透明なだけましだが、いまだに「黙食」を強要しているのが痛ましい。 |
医生研では、中辻憲夫先生のリーダーシップにより2003年に日本で初めてES細胞が作製され、研究用株として5株が50以上の機関に配布されてきた(2022年3月9日の記事参照)。2015年に中辻先生が退官されてからは末盛博文先生(准教授)が事業を受け継ぎ、2018年からは医療用ES細胞の配布が始まった。現在、6株が入手可能だ。末盛先生が2022年3月で退官されてから、川瀬栄八郎准教授が事業を引き継いている。 一方、国立成育医療研究センターでもES細胞株が樹立されてきた。今後の医療応用へのES細胞株の提供について、両研究所で話し合って、協力体制で進めていくことになった。今回は、その話し合いのために、医生研の関係者成育医療センターを訪問した。成育医療センターは小田急小田原線の成城学園前の近くに位置する。写真は診療棟。 |
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写真は研究棟。 | |
研究棟の一室で打ち合わせ。医生研からは私、川瀬先生、中馬先生、高田主任、小西先生、成育医療センターからは梅澤明弘先生(研究所所長)、阿久津英憲先生(生殖医療研究部部長)が参加。成育医療センターのES細胞株も、医療用に使用可能な株として配布されている。今後、情報交換により、学んでいくことは多いと思われる。 |
前田君は2017年7月からNIHのRestifoラボに留学し(2020年8月26日の記事参照)、現在Restifoが関与しているバイオベンチャーで開発研究をしている。今回、一時帰国の折に来訪。研究は自由にさせてもらっているらしく、楽しそうで、まだしばらくはアメリカにいるそうだ。 |
今年もしめやかに実験動物慰霊祭が開催された。祀られているのはラット、マウス、サル。 | |
コロナ前は全員一堂に会していたが、コロナ後は所員が建物ごとに時差で慰霊に来るという様式をとっている。来年には皆で集まって祀りたいところだ。 |
岡山県操山中学校2年生の生徒さんが3人で訪問。研究所はこれまで高校などからの団体での見学をよく引き受けていたが、コロナ以後、そういう見学会の開催は控えさせていただいている。今回は少人数だから可とされた。それでも講義中はマスクをしている。教授室で再生医療の現状などの話をして、その後河本研のラボやES細胞センターの細胞製造施設などをみてもらった。 |
表記のセミナーが、Ciraのセミナー室で行われた。ホストは医生研の伊藤貴浩先生。 | |
伊藤先生がジョージア大学におられた頃、Dalton先生もおられたらしい。ES/iPS細胞から褐色脂肪細胞を作製して糖尿病治療に使うという面白そうな戦略の話だった。 | |
教授室でdiscussion。再生組織に対する免疫拒絶反応の抑制法などに興味があるようで、その方面での共同研究はできそうだ。 |
秘書の宮武さんが朝9時前に撮った写真。鴨川の荒神橋を少し下がったあたりにサギが群れている。 | |
その少し後の写真。アオサギの群れがサギの群れに向かって突進しているように見える。少し前にサギとユリカモメの抗争のような写真を載せた(2021年10月29日の記事参照)が、水鳥たちはおそらくあちこちでこういう感じの縄張り争いをしているのであろう。 | |
同じ日のお昼頃、荒神橋を上がった、府立医科大学のあたりで、サギがカモやアオサギと仲良さそうに中洲で昼休みをしていた。長閑な光景だ。 | |
医生研の近くにはコイが多い(2021年10月21日の記事参照、裏医生研チャンネル「医生研の初秋!鴨川の彼岸花」参照)が、このあたりにもコイは沢山いる。 |
ネガティブセレクションは、今年の分生の集会のテーマソングとして「逆襲の助教」を作った(2022年10月24日の記事参照、10月31日の記事参照)。その後学会から要請があり、12月2日の閉会式で演奏させて頂けるとの話になった。この日、京都のスタジオRagで、ライブ演奏に向けて練習。この曲では、キーボーlabNews2020.html#ドについてはところどころで3−4音を重ねたりしているので、助っ人が必要ということになり、幸谷愛先生(東海大学、写真向かって右端)に来て頂いた。NSと幸谷先生とは2018年に日本血液学会国際シンポジウムの懇親会で共演(2018年7月27日の記事参照)、コロナの直前にも造血器腫瘍研究会の懇親会で共演しており(2020年1月31日の記事参照)、相性はとても良い。 | |
「逆襲の助教」はかなりの難曲ではあるが、この日はいい感じで練習でき、本番でも何とかなりそうに思えた。 |
河本研から研究委託の形で先端医療研究センター血液・腫瘍研究部(井上大地研究室)で研究を行なっていた大学院生の田中淳君が、学位審査に向けての諸手続きのために来訪。論文は6月にBlood誌にオンライン掲載されている(下記リンク参照)。とてもいい研究だ。 がん遺伝子EVI1の再構成を伴う予後不良白血病における新規機構〜EVI1自身のスプライシング異常の同定〜: |
ちょうど一年位前に部分月食の記事を書いた(2021年11月19日の記事参照)。今回は、1時間半くらい続く、しっかりした皆既月食。写真は、「再生研1号館にかかる月食」で、食が最大になる頃(20時頃)、鴨川の対岸から撮った。この時に月からは、地球は赤い輪をまとった様に見えているんだろうなと、思いを馳せつつ月見を楽しんだ。 | |
20時15分頃、医生研1号館正面玄関から観た月食。 |
野崎治子理事は本年4月に京都大学の理事に就任された。広報を担当されている。野崎理事は京大の各部局の広報活動への取り組みを順次ヒアリングされていて、この日は医生研に来られた。会議室で私、杉田教授(広報委員会委員長)、澄田特定助教(科学コミュニケーター)、北畠助教(拠点事業広報担当)が活動状況を報告した。その後、医生研5号館地下のES細胞樹立施設を見学いただいた。ここでは臨床用ES細胞の樹立を行なっていて、現時点で7株を配布中。説明しているのは高田技術主任。 野崎治子理事紹介HP: 臨床用ES細胞HP: |
「まほろば」は、高野川に沿った川端通りに面した、蓼倉橋の近くにある居酒屋。毎年11月1日は、まほろばの開店記念の祝賀会になっており、常連の人達が参集し、深夜までアコースティックギター弾き語りのライブが続く(2019年11月1日の記事参照)。写真は店主の和田さんによる弾き語り。この店にくると、古き良き時代にタイムスリップした感じがする。 |
裏医生研チャンネルでは、「飛び出せ!医生研」というシリーズで、医生研から飛び出した活動(ただしサイエンス関係に限る)を紹介していくことにした。この日、第一回として、先週公開になった分生2022テーマソング「逆襲の助教」のメイキング動画を公開した。このシリーズでは、近日中に前々回の記事で紹介した牧野先生の「ウイルスおりがみ」も紹介する予定。 【とびだせ医生研】分生テーマソングのメイキング! |
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曲作りは、作詞か作曲のどちらかを先行させることもあるが、同時に作ることもある。今回は、歌詞を練りながら、同時に旋律もつけるようにして作業を進めた。少し前に書いた(2022年10月5日の記事参照)ように、昨年12月に制作の依頼を受けていたにも関わらず、夏になるまで手がつけられずにいた。8月の第一週に夏休みをとって、そこで突貫作業を行った。8月5日ごろには歌詞と曲の構成が大体できた。 | |
Negative Selectionでの作曲で心掛けていることを解説。プログレを目指す、基本はハードロック、唄を入れる、ユニークなコード進行にする、旋律や副旋律を大事にする、諧謔味を基調とする、など。 | |
8月8日には楽譜の第一稿ができた。大久保君がすぐに打ち込みでデモ演奏版を作ってくれて、大久保君の家のスタジオでそれを聴きつつ相談しながら改訂、というのを何度か繰り返した。そのため楽譜には何度も修正した後がある。 「逆襲の助教」手書きバンドスコア: |
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左はデモ演奏版作製風景のVTR。ベースのパートは本来なら「ヘ音記号」を使って低い音として書くべきで、私はへ音記号でも書けない訳ではないが、面倒くさいので「ト音記号」で書いている。それで、大久保君に「弾きにくい」と愚痴を言われているところ。 | |
8月14日にデモ演奏版が一応完成。楽譜と共にNSのメンバーに送った。ボーカルは、鈴木春巳先生にお願いすることにした。以前にも書いたが、8月27日に集まって練習(2022年8月27日の記事参照)。9月10日と16日にマザーシップスタジオで録音(2022年9月10日の記事参照、9月16日の記事参照)。左の写真は9月16日のドラムパートの録音風景。 | |
9月24日に老舗ライブハウスRAGで当て振り(口パク)動画を撮影(2022年9月24日の記事照)。今回の動画には、メタ爺とライムさんでその模様を取材に行った時のVTRが入っている。 | |
ライムさんが鈴木先生にインタビューする中で、鈴木先生は「助教の時は、とてもつらかったですよ。」というような、今回の曲にあった実体験を話された。 | |
北村先生のインタビューの中では、今回の分生の集会長である深川先生から、まず北村先生を介してNegative Selectionに依頼があったこと、その後一度北村先生が作詞をされたが、私が「いや、もっと激しい歌詞にしてください」「生きるか死ぬかの議論という感じで」と主張したので、「それは私の主義に合わないから、それなら河本先生が作詞もしてください」ということになった話などを語られた。 | |
澄田先生によるCGの制作風景も収録。 | |
以前にも書いたが、どん底にいる助教を励ます役の謎の老人は、マグマ大使の「アース様」をイメージしている。アース様は地球と地球上の全ての生き物を作った、全知全能の造物主ということになっている。左のイラストは漫画版とTV版のアース様。 | |
そのアース様の登場シーンを再録して、動画は終わる。 |
フランスのパスツール研究所が日本法人の設立を計画していて、その紹介を兼ねたイベントが開催された。その設立に関わっておられる松田文彦先生からの招待で、この日の夕刻、イベントに参加。室内楽コンサートを楽しんだ。 | |
その後、カクテルパーティー。やはり対面での集まりは良い。 | |
とはいえ、マスク会食を行なっており、会話中は基本的にはマスクをしている。向かって右から、シドニア・ファガラサン先生(理研IMS/京大CCII)、上野英樹先生、伊佐正先生。 | |
松田先生(写真中央)と上野先生とは、ワクチン開発サポート機関の話などをした。直接会って話ができると、効率がいい。 |
表記の会がみやこめっせで開催された。この日はいい天気だった。 | |
生物そのものの展示がメインではなく、生物をモチーフにした各種の作品が展示または販売されている。 いきもにあ2022 HP: |
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3年ぶりの対面イベントということで、大盛況だ。 | |
医生研からは朝長研の牧野晶子准教授が、「ウイルスおりがみ」を出品。牧野さん自身がウイルスのかぶりもので参加。インパクトがすごい。「ウイルスおりがみ」は新学術領域ネオウイルス学の支援で制作された作品。ウイルスといえば病原体というネガティブなイメージが強いが、多くの生物において、共生し、共進化し、共に生態系の一部を成している仲間、というポジティブな側面もある。そういう観点をアピールする作品。この日、裏医生研チャンネルで取材した。 ウイルスおりがみ紹介記事(医生研): |
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こういう感じで開くと解説の冊子と折り紙、シールなどが入っている。今回はこれを1000部作製し、無料で配布したとのこと。2日目の午前中には全て配布しおえたらしい。 | |
牧野晶子助教(京都大学ウイルス・再生医科学研究所)総括のもと、原案を三宅文子アー ト・プランナー、おりがみのデザインをデザイン・ユニット COCHAE、冊子の編集・印刷を合同会社 SHIBUYA PUBLISHING & BOOKSELLERS、冊子デザインをキタダデザインが担当して遂行された、とのことだ。 そもそもの構想が秀逸だが、プロが手がけただけあって、意匠が素晴らしい。 | |
お隣のブースでは「Terminal Legs」というムカデ専門店が、奇虫を題材にした季刊誌を販売していた。一冊購入。 Terminal Legs HP: |
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かっこいいデザインのメカ生物シリーズの展示があった。写真は非売品。 制作者HP: |
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心惹かれるものがあったので、販売品を購入。メカミジンコ。日常品やプラモデルの部品などを材料に加工しているとのこと。造形もいいが、彩色が素晴らしい。 | |
昔ながらのフィルムを使って、大判カメラで高精細な花の写真を撮っている人達がいた。色々な花を撮っているようであるが、腐生植物や寄生植物の写真が多いようで、原寸大になるように撮り、超高精細な画像のポジフィルムを拡大鏡で観て楽しむというこだわり。写真も売っていたが、それらも原寸大。特に屋久島セットでは、ホンゴウソウ、シャクジョウ、ムヨウランなどの小さな腐生植物が撮られていて、思わず購入。こだわりが素晴らしい。 片山響氏HP: |
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鬼面ガニの金属モデル。背中に鬼面が現れるというのは、「刃牙」の範馬勇次郎みたいで、面白い。 イワシ金属化HP: |
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好中球がバクテリアを貪食する様子のパラパラ漫画。「いきもにあ」では、いろいろな発想で作られた商品があり、長居するとキリなく散財してしまいそうだった。 株式会社タイムラプスビジョンHP: |
表記の会が中国科学院上海生命科学研究のホストで開催された。昨年も書いた(2021年10月27日の記事参照)が、日本を含めた東アジア諸国の、計9つの研究所で構成されている(以下)。 ・東京大学医科学研究所(日本) ・ソウル国立大学分子生物学遺伝学研究所(韓国) ・Soonchunhyang University (韓国) ・中国科学院上海生命科学研究院生物化学・細胞生物学研究所(中国) ・国立台湾大学医学院 生物化学・分子生物学研究所(台湾) ・国立台湾師範大学(台湾) ・京都大学医生物学研究所(日本) ・沖縄科学技術大学院大学(日本) ・中国科学技術大学(中国) 今年はうちの研究室からは8人が話をした。左の図は、教授/准教授の4人。 |
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若手の4人。 | |
長畑君の血液細胞の進化的起源を探るという話が、若手研究者ポスター賞に選ばれた。ありがたいことだ。ただし名前がNagaharaになっている。 |
この日の午後、府立医科大学で2回生の免疫学の講義を2コマ(120分)させてもらった。講義は、右手奥の基礎研究棟の1階の講義室で、対面で行った。 | |
免疫学の松田修先生の部屋で記念写真。東山や鴨川が一望でき、素晴らしい眺望だ。松田先生の研究室にはうちの長男(5回生)が出入りさせていただいており、大変お世話になっている。 | |
対面で講義をすると、コロナが収束しつつあることを実感する。講義の内容としては、前半は免疫応答に仕組みの総復習的な話、後半は研究内容を紹介しつつ若者へのメッセージを入れた話など。講義の途中の脱線話で、いつものように「ガッテン!」に出演した時の動画を観てもらった。 | |
今回は、「学会での議論は自分のアピールのために大事」という若者へのメッセージの続きに、そのメッセージに絡めて「逆襲の助教」も観てもらった。 |
24日の15時ごろ、分生の会員向けのメールで「逆襲の助教」公開のアナウンスがあり、再生回数は1日で1400回くらいになった。とはいえ、25日の午後には再生回数の伸び率が落ちてきていた。25日の19時ごろ、「ねとらぼ」が記事にしてくれた。短いがポイントがしっかりと押さえられた、とてもよくできた記事だ。その記事は、ヤフーニュースにも載った(左写真)。これらのおかげで、再生回数はその後よく伸びた。ありがたいことだ。 ねとらぼの記事: |
ここのところ、今年の日本分子生物学会のテーマソング「逆襲の助教」の録音を行った(2022年9月10日の記事参照)とか、ライブ映像を撮った(2022年9月24日の記事参照)とか、納品した(2022年10月5日の記事参照)とかの話を書いたが、ようやくお披露目となった。第45回日本分子生物学会年会のHPのトップページに、左のような感じでサムネイルが貼り付けてある。 第45回日本分子生物学会年会HP: |
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サムネイルのアップ。鈴木春巳先生(国際医療研究センター)がボーカルを担当。今回の戦闘モードの曲に合わせた装束が素晴らしい。ほぼケンシロウだ。鈴木先生は声質に艶があって、今回のテーマに合わせた「熱い」唄声を聴かせてくれた。右上の老人は、曲の中で助教を励ます謎の老人。「どこぞの大先生」という解釈も可能だが、私のイメージでいえば、マグマ大使のアース様だ。アース様は、地球を創り、生命を創り、ついでにロケット人間も造ったという、造物主。何もかもを俯瞰した立場で助言をするのが許されるキャラ、ということになろう。 「逆襲の助教」Youtube: |
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昨年(2021年)の学術集会の応援ソングは、小林武彦先生作詞・胡桃坂仁志先生作曲の「毎日がPCR」という曲で、学術集会での人と人の出会いを、「personal chain reaction」と表して唄いあげた、明るく軽快な、名曲。歌も演奏も、とても上手だ。「絆の連鎖、広がる夢」という歌詞にあるように、人と人のつながりを広げることは、学術集会におけるとても重要な要素だ。 毎日がPCR(昨年の学会のテーマソング): 毎日がPCRライブ@横浜: |
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一方、学問には、「異なる学説間でせめぎ合いながら真実に迫る」という厳しい要素もあり、学術集会には「直接主張をぶつけ合って闘う場」という側面もあるかと思う。今回の集会のテーマである「激論コロッセオ」は、そのような面に焦点を当て、激しい議論を促進していると思われた。また、依頼の中で「熱い曲を」という文言もあった。そのような文脈で作ったので、「逆襲の助教」は、“戦闘モード”の曲になっている。私自身も、若い時はずっと、学会というのは緊張感を伴う闘いの場だった。今でも時折そういうモードで参加することはある。また、動画では、「コロッセオでの闘い」を具現化するために、澄田裕美先生(医生物学研究所)(2022年3月1日の記事参照)が3DCGを作成した。 | |
ライブ映像を、老舗ライブハウスの「RAG」で撮らせてもらえたのも良かった。左の写真は今回の動画の中の1コマであるが、ライティング関係の装置がすごいのがわかる。 | |
撮影終了後に、記念写真。 | |
私がアース様の装束で、もう一枚。 | |
今回の音楽/動画の制作過程については、「学会のテーマソングの作り方」という感じで、裏医生研チャンネルで、10月31日朝にメイキング動画を公開する予定。写真はライムさんが鈴木先生にインタビューする様子。鈴木先生は「助教の時は、とてもつらかったですよ。」というような、今回の曲にあった実体験を話されていた。 | |
Negative Selectionは現在セカンドアルバムを制作中で、すでに6曲が動画も含めてほぼ完成している。今回の「逆襲の助教」は、セカンドアルバムの7曲目の曲としても収録する予定。最後に作った曲だが、分生2022のテーマソングとして、他の曲に先んじて発表することになった。他の曲も含めて(左図)、近々リリースする予定。 |
渡邊武先生の奥様とお嬢様が、教授室を訪ねて下さった。お嬢様はお二人とも海外在住とのことだった。この日、私はあれこれバタバタしていたので、あまりゆっくり話をできなかったのが残念だった。 |
今年度の研究所要覧の中に載せる記事として、私と永楽元次先生(向かって左から2人目)、野田岳志先生(右端)との3人で、研究所の歴史や、6年前のウイルス研と再生研の統合について、今回の医生物学研究所への改称について、さらに研究所の今後の展望などについて、あれこれと語り合った。ナビゲーターは澄田先生(左端)。終了後、裏チャンネルのキャラ(メタ爺とライムさん)とで記念写真。 |
今年も表記のイベントがパシフィコ横浜で開催された。リバーセルはJSTが株主として入っている関係で、JST関連のブースに出典した。ブースは昨年より少し大きい感じ(2021年10月13日の記事参照)。ブース前に座っているのは設営をしてくれた大久保さん(リバーセル広報)。 | |
コロナが明けつつあるからか、会場は大変賑わっていた。 |
この日、医生研裏チャンネル「第12回:漫画で科学を伝える!」の収録を行なった。エンディング部分で、ライムさんに「メタ爺の好きな漫画家は?」と訊かれて「石ノ森章太郎!今でも好きなキャラは描けますよ…」とか言って、ライムさんに無視されつつ解説しながら白板に書いた絵が左の写真。仮面ライダー、キカイダー、ハカイダー、サイボーグ009などを描いた。デッサンがガタガタだが、白板に描くのは難しいからと言い訳をしておく。 裏医生研チャンネル「第12回:漫画で科学を伝える!」: |
この日、納期に間に合って分生テーマソング「逆襲の助教」をちゃんと納品できた。制作チームの3人は晴れやかな顔をしている。勿論Negative Selectionのメンバー皆で制作したのであるが、動画撮影、CG作成、編集など、仕上げの追い込みは澄田先生と大久保君が中心だったので、この二人にとっては、この日はとても開放感があったはずだ。 私も、この曲作りは、1年くらい前からずっと肩にのった重荷になっていて、この日は体が軽くなった気がした。昨年の12月に正式に依頼があったが、忙しくて中々制作に取り掛かれなかった。まず曲が無いことには、何も進まない。今年の分生の会期は11月30日から12月2日なのだが、「10月くらいから宣伝などに使いたいから、納期としてはできれば9月中、少なくとも10月上旬にはお願いします」とのことだった。6月には、分生の事務局から進捗状況についてのやんわりとした打診があったりした。その時は「はい、構想はできております、間に合うと思います」と答えたが、まだぼやっとしたイメージしかできてなかった。左の写真は楽譜の冒頭部分。 |
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大久保君からは「7月中には作詞、作曲、打ち込みでのデモ演奏版を作成し、8月にバンドで練習、9月に録音/music video作成、10月に納品、これでもギリギリ」と言われていた。大変なプレッシャーの中で、時間が刻々と過ぎていき、8月になった。 8月の第一週に夏休みをとって、そこで突貫作業を行った。8月5日ごろには歌詞と曲の構成が大体決まり、8月8日には楽譜の第一稿ができた。大久保君がすぐに打ち込みでデモ演奏版を作ってくれて、それを聴いて大久保君と相談しながら改訂、というのを何度か繰り返した。写真は、8月11日に、大久保君と一緒にデモ演奏版の作成作業をしているところ。8月14日にデモ演奏版が一応完成。楽譜と共にNSのメンバーに送った。8月27日に集まって練習(2022年8月27日の記事参照)。9月10日と16日にマザーシップスタジオで録音(2022年9月10日の記事参照、9月16日の記事参照)、9月24日にライブハウスRAGで当て振り(口パク)動画を撮影(2022年9月24日の記事照)。 誰でもそうであるが、お昼は通常の業務があり、澄田先生と大久保君は通常業務に加えて医生研表チャンネルと裏チャンネルの制作にも追われていた。従って、分生の動画作りは夜間や週末に集中して行うことになる。お疲れ様でした! なお、このメイキングの様子は、医生研裏チャンネルに、10月31日朝にアップする予定。 |
表記の会がパシフィコ横浜で開催された。 | |
現地開催の会が増えてきて、ありがたい。泊まったホテルの窓からの景色。 | |
この2年半で、パシフィコ横浜の展示会場の方は何回か行ったが、会議センターの方は久しぶりだ。 | |
大きな学会で、会場は17箇所もあった。今回私は3日目の午前中のシンポジウムで話をした。 | |
シンポジウムの座長は東堂具紀先生(東大)と玉田耕治先生(山口大)で、ウイルス療法と免疫細胞療法がテーマだった。私は「Development of “off-the-shelf T cells” derived from iPS cells」という話をした。 | |
ポスター会場。 | |
今回は、がん研究進めている研究所やセンターをポスターで紹介するという企画があり、32機関が出展していた。医生研としてポスターを作成し、河本研や伊藤貴浩先生のラボのがん研究を紹介した。初日はうちの板原君、2日目は伊藤先生、3日目は私がポスター前に立って説明にあたった。 | |
ポスター会場で記念写真。向かって左から、板原君、幸谷愛先生(東海大学)、私、伊川友活先生(東京理科大)。 |
表記の協定がオンライン中継の形で締結された。中国医薬大学といえば台中市にある医学部を中心とした私立の大学。樹状細胞を用いたがん免疫細胞療法などの細胞療法を精力的に行なっており、うちの研究室は3年くらい前から共同研究の話を進めてきた。中国医薬大学は医学研究科や高等研究院も共同研究などを進めてきたようで、高等研究院と台湾の中国医薬大学附属病院(CMUH)との間には部局間の学術交流協定を締結するなどの関係はあったようであるが、今回は大学本体同士の協定だ。こういう場合、関係する部局が中心になって京大の本部に申請するという形で話がとられる。京大側からは、うちの共同研究の話が軸になり、医生研が京大側の部局の代表ということで半年くらい前から話を進めてきた。調印式は、本部の1階の部屋で、オンライン形式で行われた。 | |
双方に、相手が署名を終えた書類が手元にあり、それにそれぞれ署名する。署名が終わると、画面上でそれを見せ合うということで、調印式は終了。京大側は湊長博総長、中国医薬大学側は洪明奇校長。 | |
中国医薬大学と河本研の共同研究の話は2019年10月に始まった。先方の関係者が京大に来られた際に、再生T細胞を用いた開発研究の話をした(2019年10月18日の記事参照)。左の写真はその時のmeetingの後の写真で、今回の調印式でも先方の経緯説明の中で使われた。左から増田さん、鈴木忍先生(京大KUMBL)、Shih-Ping Liu 先生(Associated professor in CMU)、Woei-Cheang Shyu 先生(Professor, Deputy general manager in Ever Supreme)、Long-Bin Jeng 先生(Professor CEO in CMU and CMU Hospital (CMUH))、私、Kun-San Chao 先生(Professor Vice-President in CMU)、TJ Liu先生 (Professor Consultant in CMU)、永野君、Dana Lin先生(京大iACT)。Ever Supremeは中国医薬大学から派生したベンチャー会社。今回の調印式では、先方の窓口はTJ Liu先生だった。 | |
その後、コロナ禍の直前に、台中市の中国医薬大学に行ってセミナーをした(2020年1月9日の記事参照)。左はそのセミナー後に撮った写真。私の向かって左隣が、Chang-Hai Tsai先生(Chairman of the board)で、この大学の理事長にあたる。右隣りがKun-San Chao 先生(Professor Vice-President in CMU)、その隣がWoei-Cheang Shyu 先生(Professor, Deputy general manager in Ever Supreme)、右端がDana Lin先生(京大iACT)。左から3人目はShih-Ping Liu 先生(Associate professor in CMU)で、河本研との共同研究の担当者。 |
表記の本を贈呈いただいた。小安先生、お忙しいはずなのに、よく書かれたなあと感心。内容は、「はじめに」にもあるように、1997年刊行の「免疫学はおもしろい」 、2008年刊行の「免疫学はやっぱりおもしろい」の改訂版のような感じであって全くの新著という訳ではないが、自然リンパ球の話など免疫学の進展がアップデートされていて、またコロナ禍に合わせて、ウイルス感染症に焦点を当てたパートが増えている。「小説みたいに楽しく読める」というだけあって、小安先生の文章は、とても読みやすい。縦書きというのも良い。 |
宮脇淳史先生(理研チームリーダー)は、バイオイメージング技術開発の最先端を走る人で、これまで細胞周期を可視化するFucciプローブや、組織標本の透明化技術などを開発されてきた。医生研には客員教授としても関与していただいている。写真は、向かって左から、私、宮脇先生、安藤亮子先生(医生研特定准教授)、今吉格先生(京大生命科学研究科教授兼医生研教授)。 |
この日、分生テーマソング「逆襲の助教」のミュージックビデオの撮影を行った。場所は京都の老舗ライブハウス、RAG。基本的にはプロやセミプロ御用達のライブハウスなので、我々のような素人のバンドが出られるような場所ではないが、昼間に貸切ってライブ映像を撮ることは可能。この日、すでに録音した映像を流しながらの、いわゆる「口パク動画」を撮影。ライブハウスで撮ると本当にライブで演奏しているように見えてしまうかもしれないが、まあ口パク動画でのMV制作はプロもよくやっている事なので、許されるであろう。 |
台風14号は中心気圧935hPaというとても強力な状態で9月18日夜に鹿児島に上陸した。九州では猛威を振るったが、19日に近畿に近づいた頃には大人しくなっており、京都では大きな被害は無かった。上陸すると勢いが衰えるという事であろう。4年前の台風21号は、下鴨神社の樹が沢山なぎ倒されるなど京都で被害が激しかった(2018年9月4日の記事参照)が、この台風は太平洋から北上して近畿地方を直撃だった。そういう進路をとる台風は怖い。 |
新井麻由子さんが卵を送ってくれた。新井さんは東海大学医学部2回生の医学生。子供の頃から昆虫付きで、ネットでも小学生の頃から「ナナフシガール」として登場している。少し前にラボニュースにも登場いただいている(2022年2月9日の記事参照)。この寿雀卵は神奈川県伊勢原市で生産されていて、東海大学医学部のすぐ近くに直売所があるようだ。赤っぽくて張りがある黄身が特徴。1個100円くらい。卵かけご飯にして食べると、とても美味しかった。 | |
新井さんは、コノハムシの産卵の様式について中学生の時に論文(下記)を出している。すごい。 Curious Oviposition Behavior in Phyllium westwoodii(Phasmatodea: Phylliidae): Preliminary Observations: |
少し前に、今年の分子生物学会のテーマソング「逆襲の助教」の録音を行った話(2022年9月10日の記事参照)を書いたが、その日はドラムの北村先生が所用で来れなかった。この日の午後、北村先生にスタジオに来てもらい、ドラムパートの録音を行った。 | |
これで音源は全て録り終えた。いい曲になりそうだ。「逆襲の助教」は動画込みで10月上旬に分子生物学会へ納品する予定なので、10月中旬くらいから分子生物学会年会のトップページに、サムネイルが載ると思われる。 |
今年も鴨川の岸辺にヒガンバナが咲いた。昨年より5日ほど早い(2021年9月20日の記事参照)。速報性がある方が良いだろうと、今朝撮った写真をすぐに記事にした。 | |
石垣を降りて行って、花の近くに寄った。開花期には葉が出ていない。葉は開花後に出てきて、冬を越し、初夏に枯れる。球根には毒がある。 | |
花のアップ。昨年も書いたが、ヒガンバナは日本の固有種ではなく、帰化植物。3倍体なので不稔性だ。従って種で増えることはない。上流の岩倉や大原に沢山生えているので、球根が流れ着いたという可能性はないではない。しかし、鴨川沿いのどこにでも生えている訳ではなく、写真のどんど(京都ではこの小さな滝を「どんど」と呼んでいる)と丸太町の橋の間には多いが、他ではあまり見られない。まあ誰かが植えたと考えるのが自然であろう。なお、ヒガンバナ等については、この前日に「裏医生研チャンネル」でも取材したので、近々「医生研の自然シリーズ」としてアップする予定。 | |
上記の区間では、こんな感じでポツポツと咲いている。田の畔を覆い尽くすように咲く様がよく知られているが、こういう感じで咲くのも、それはそれで風情がある。 | |
川岸に白いムクゲが咲いていた。ハイビスカスやフヨウの仲間で、区別が難しいが、これはムクゲと思われる。これも日本の野生種ではなく、栽培品がエスケープしたもの。帰化植物と言えるほど野生化している訳ではないと思われる。 | |
タマスダレも咲いていた。これも栽培品がエスケープしたもの。 | |
堤防の斜面にはアレチヌスビトハギが咲いていた。これも帰化植物。花はそれなりに風情があるが、実はかなりタチの悪い「ひっつき虫」になる。 | |
何度もこのニュース欄に出てきたコイの群れも健在。清流を群れて泳ぐ様は、絵になる。以前はこれらは「ニゴイ」かと思っていたが、セビレの形などから、ニゴイではなく、コイと考えられる。ニゴイなら在来種であるが、コイなら帰化種である。こうしてみると、帰化植物や帰化動物が多い。そういう点は、ちょっと残念ではある。 |
矢崎理恵さん(写真中央)は、2018年から2019年に河本研の秘書をして頂いていた(2019年6月19日の記事参照)。現在、京都大学のKURA(京都大学学術研究支援室)で仕事をされている。最近、「KYOTO COLLECTIONミセス京都2022]という和装美人コンテストで、準々グランプリを受けられたらしい。 KYOTO COLLECTIONのHP: この日、このコンテストのスポンサーであるTraders Market 社が輸入販売している「コレ」というシャンパンを、所長就任祝いという名目で頂いた。Traders Market 社の「推し」であるらしい。 シャンパーニュ「コレ」: |
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上記コンテストで受賞された時の写真とのこと。沢山の出場者の中で3位というのは、すごい。おめでとうございます。 | |
昔のラボニュース記事を見ていたら、2019年のKTCCの時に、矢崎さんとその時の集会長、鈴木春巳先生とのツーショット写真があった(2019年6月7 日の記事参照)。この時の集会を矢崎さんがよくサポートしてくれたということで、鈴木先生と記念に撮った写真。鈴木先生はこの2つ前の記事に出てもらったばかりで、何か縁を感じたので、ここに貼り付けておく。 |
医生研広報関係チームで、高階經啓(つねひろ)氏と面談。高階さんはライターで、10年以上前に、理研免疫センターのパンフレットの制作を、高階さんを含むロッカクというグループにお願いしたことがある(2010年5月27日の記事参照、2010年5月7日の記事参照)。当時、民主党による、いわゆる「事業仕分け」の嵐が吹き荒れる中、免疫センターの重要性を訴えるためのパンフレットで、大変いい仕事をしてただいた。この日は、医生研が出す刊行物などへのご協力について、打ち合わせをした。 |
少し前に今年の分子生物学会のテーマソング「逆襲の助教」について書いた(2022年8月27日の記事参照)が、この日の午後、京都駅の少し南のマザーシップスタジオで、その「逆襲の助教」の録音を行った。北村先生(ドラム)は所用で来れなかったので、ベース、ギター、ボーカルを録音。この曲では、ボーカリストとして、鈴木春巳先生(向かって左端、国際医療研究センター)にお願いをしており、この日、とてもいい感じで歌っていただけた。いい曲になりそうだ。このスタジオでは、コロナ直前の2019年の年末に、Negative Selectionのセカンドアルバムの他の何曲かについて、ボーカルパートを録音した(「蟲の襲来」茂呂和世先生:2019年12月5日の記事参照、「VDJ-recombined」縣保年先生/「或好中球の一生」石井優先生:2019年11月29日の記事参照)。この3曲を含めて、セカンドアルバムの6曲については、音源としてはもう完成しているが、動画がまだ未完成なので、リリースが遅れている。今回の曲「逆襲の助教」は、セカンドアルバムの7曲目の作品として加える予定だが、この曲の方が先に動画もできる予定なので、最後に作った曲ではあるが、最初に発表することになりそうだ。「逆襲の助教」は動画込みで10月上旬に学会へ納品する予定なので、10月中旬くらいから分子生物学会年会のトップページに、ミュージックビデオへのリンクが載ると思われる。 |
朝、玄関先にオニヤンマのようなトンボがいた。 | |
アップ。ハエか何かを捕食中だった。よく見るとオニヤンマにしてはやや小ぶりだ。これはオニヤンマではなく、コオニヤンマと思われた。オニヤンマでなくて少しがっかりしたが、それでもトンボの中ではかなり大きい方で、姿形もなかなかカッコいい。 |
川瀬孝和先生(藤田医科大学河本研准教授)が研究打ち合わせのために来訪。コロナが明けたら、京大と藤田医大の河本研で、合同で食事会などをしたいものだ。 |
かつて河本研にいた一瀬大志君が来訪。河本研を卒業後、松田道行先生(京大)に移り、2年前からRonald Germainラボ(NIH)に留学中。いい仕事をしているようだ。 |
表記の会がホテル雅叙園東京で開催された。 | |
私は前日入りした。 | |
雅叙園は初めてだ。通路の意匠はインパクトがあった。 | |
引き続き、通路。このホテルには文化財にもなっている豪華絢爛な「百段階段」があったりするようなので、こういう意匠が好きなのであろう。 東京指定有形文化財「百段階段」: |
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会場に続くエスカレーター。 | |
会場。 | |
今回は、会の主旨に合わせて、少し未来に向けての話を含めようと思い、「腫瘍浸潤T細胞の再生」という戦略についても話をした。 | |
今回の会のオーガナイザーの一人である吉村清先生(昭和大学)が編集された「がん免疫ぺディア」では、表紙を描かせてもらったので、発表の中でこのイラストを描いた過程(2022年2月14日の記事参照)などについても紹介した。 | |
特別講演は、岩井佳子先生。抗PD-1抗体開発研究当時の現場の話が聴けて、とても面白かった。 | |
記念写真。向かって左から和田聡先生(副大会長、昭和大学)、私、角田卓也先生(大会長、昭和大学)、吉村清先生(副大会長、昭和大学)、鈴木拓児先生(千葉大学)、堀池篤先生(事務局長、昭和大学)。現地開催の会は、やはり良い! |
表記の、製薬企業、バイオベンチャー、CRO(医薬品開発業務委託機関)を表彰する会が開催された。日本での開催は初めてとの事。リバーセルは昨年12月に大塚製薬と商業用のライセンス契約を締結したが、その件が評価されて、いくつかもカテゴリーで最終候補に残った。今回、リバーセル関係者はほぼ総出で参加。 | |
会場は皇居のすぐ近くのパレスホテル東京。この賞のイメージカラーは紫であるようで、後でわかった事だが、写真に写っている紫色の部屋は、カクテルレセプションの部屋だった。 | |
カクテルレセプションにて、リバーセル関係者一同。 | |
この会場でディナー。その後、この部屋で引き続き表彰式。合間にちょっとしたアトラクションもあり、なかなか華やかだった。 | |
8つのカテゴリーがあり(下記参照)、河本はそのうちの一つ「Executive of the Year」でノミネートされていた。受賞は逃したが、ここに名前が載っているだけでも、ありがたいと思った。 ファイナリストの一覧: |
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リバーセルは、「Biotech Company of the Year」と、「Licensing Deal of the Year」の2件で、ファイナリストに挙がっていた。結局、ここでも受賞は逃したが、受賞した会社は一千億円以上のディールを行なっており、今回はノミネートされただけでも十分だと思った。 |
医生研2号館(旧ウイルス研本館)の地下は、地下水の水脈に当たっていて、水が湧いている。この日、施設係の人に頼んで、見学させていただいた。写真は、2号館地下の一室の床のマンホールの蓋を開けたところで、ジャバジャバと水が湧いているのが写っている。ここからポンプで常時地上まで汲み上げて、雨水用の水路に流しているとのことだ。地下水の水位は地下室の床よりは低いので、ポンプで汲み出さないと地下が浸水してしまう、という訳ではないらしい。京大の敷地の地下を流れてきた水だから飲料水には向かないであろうが、きれいな水がこんこんと湧く様子を見ていると、何かに使えないかと思ってしまう。この時の取材の模様は、いずれ「裏医生研チャンネル」で紹介する予定。 |
今年度の分子生物学会は11月30日(水)〜12月2日(金)に、幕張メッセで開催される。大会長は深川竜郎先生(大阪大学)。Negative Selectionは、昨年12月にその会のテーマソングの制作の依頼を受けた。何やかんやで忙しくて中々制作に取り掛かれなかったが、8月初旬に1週間ほど夏休みをとった折に河本が作詞・作曲をして、それに基づいて8月中旬に大久保君がデモ演奏版を打ち込みで作成。この日は、スタジオ録音(9月10日を予定)に向けてのスタジオ練習。写真は北村俊雄先生(向かって左、神戸先端医療研究センター)と石戸聡先生(兵庫医科大学)。 | |
今回の学会のテーマは「分子生物アゴラ 激論コロッセオ」。学会のHPも古代ローマ風だ(下記リンク参照)。「激論コロッセオ」の方のイメージに合わせて、勇壮な感じの曲にした。タイトルは「逆襲の助教」。4分半くらいの曲であるが、ストーリー性を持たせて、あまり繰り返し箇所がない曲になったので、覚えるのが大変だ。大久保君にデモ演奏版を作ってもらうに際しては、土曜や日曜に彼の自宅のスタジオに押しかけて、話し合いながら何度も修正を加えてもらった。そのせいか、大久保君も疲れが溜まっている感じだ。10月上旬に、ミュージックビデオも添えて学会に納品の予定。 2022年分子生物学会HP: |
ゴールデンカムイ展が京都文化博物館で開催されている(7月9日〜9月11日)。秘書の中宮さんがマンガの方のファンで、カムイ展に行ってきて、おみやげを買ってきてくれた。これはラボへのおみやげで、アシリパちゃんの動物クッキー。私はアニメでシーズン1と2を観ただけだが、確かにこれは名作だと思う。ストーリーもよく練られているし、キャラ立ちも素晴らしい。また随所に変態性が溢れていて、味わい深い。 | |
アシリパちゃんと言えば変顔。箱の裏側は、初めてカレーを食べた時の変顔だった。 | |
他に、おみやげとして入浴剤を頂いた。 | |
この入浴剤の袋の中には、ステッカーが、5種類のうちどれか1枚、入っている。ここで題材にされている回は、男5人でラッコ鍋を食べたところ精がついて体が火照ってしまい、男同士で相撲をとってスッキリしたという、とても面白い回だった。 | |
入っていたステッカーは、尾形百之助だった。 |
免疫サマースクールも3年ぶりに現地開催。ありがたいことだ。ただし、完全に元の形に戻った訳ではない。通常はホテルなどに参加者全員が合宿形式で泊まる。その際、宿泊料を安く抑えるためとスクール生同士の交流を図るために、3−4人の相部屋を基本にしてきたが、さすがにそれはまだ良くないであろうということで、今回は会場は大学の施設、宿泊は各自でホテル泊、という形式になった。写真は会場として使われた大阪大学会館。阪急の石橋阪大前駅から10分くらい歩くと、小高い丘の上に、いい感じの建物が見えてくる。 | |
会館は大阪大学の豊中キャンパスの中にある。大阪大学の教養部と、文学部、法学部、経済学部、理学部などがあるキャンパスらしい。京大で言えば吉田キャンパス、本部、北部を合わせたような感じだろうか。大阪大学会館へは大阪モノレールの柴原阪大駅からも行けるが、豊中キャンパス全体を斜めに横切る事になり、15分くらいかかる。 | |
入り口。 | |
講堂。歴史を感じさせる風格があって、良い。スクール生は95人。一席ずつ間を開けるので、スクール生だけで一階席はほぼ満席になる。講師陣は基本的には2階席を使った。 | |
今回のオーガナイザー、茂呂和世先生(大阪大学)による開会の挨拶。 | |
免疫学会理事長の小安先生による挨拶。 | |
イントロダクトリーコースのプログラム。私はこのところサマースクールではよく入門編の話をさせていただいている。 | |
今回、新しい試みとして、問題用紙を配布し、ミニ試験を実施した。試験といっても、こちらで採点するのではなく、自己採点してもらう形式。 | |
「免疫ぺディア」(羊土社2017年刊)(アマゾンのサイト)の表紙のイラストを使った問題で、京大や東大の医学部の講義で、時々小テストとして使っている(2019年5月29日の記事参照、2018年4月12日の記事参照)。 | |
これは今年2月に発刊された「がん免疫ぺディア」(アマゾンのサイト)の表紙のイラストを使った問題。今年、東大医学部で3年ぶりに対面講義をした際(2022年5月18日の記事参照)、小テストとして用いた。 | |
問題用紙以外にも、講義の中に出てくる重要なスライドも印刷して配布した。その1。 | |
その2。 | |
イラストの問題の他に、文章題も出題した。 | |
解答例は3日目に講堂の前室に掲示した。多くのスクール生が写真を撮ってくれていた。解答例が欲しい人は、河本宛にメールを頂ければ送付します(メールアドレスはHPのラボ紹介欄にあります)。 | |
初日の夕方、スクール生による発表が行われた。8人ずつ3部屋に分かれて、計24人が発表。5分発表、5分質疑応答。立派な発表が多かった。 | |
スクール生の発表に対する、ベストプレゼン賞の賞品がナイスだった。 | |
太陽の塔の模型と、特製のプレート。3グループでそれぞれ一位の人(計3人)が選ばれるとのこと。 | |
昼食は学食などで、各自で個別にとるという形式。会場のすぐ向かいが生協の食堂だった。 | |
食堂の中のパーティションを見て、ちょっと驚いた。ウィズコロナに転換しつつある今、ここまでする必要があるだろうか。吉村先生が講義の中で「養鶏場」と表していた(以下のブログ参照)が、まさにそんな感じだ。メニューにはネギトロ丼など色々あり、美味しかった。 吉村先生のブログ「免疫サマースクール@阪大」: |
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2日目夕方の、パネルディスカッションその1。この日のテーマは「研究者として生きる極意」。いろんな意見が出て面白かった。3日目にあったその2のテーマは「レジェンド達のオフレコトーク」だった。 | |
2日目の夕食時は、恒例の名物イベント「免疫学者を囲む夕べ」。スクール生が各テーブルに5-6人ずつ座り、講師が30分ごとにテーブルを移動して質問に応えるという形式。 | |
「マスク会食」ということで、マイセンのトンカツサンドが配られた。 | |
3日目の夕食は、千里阪急ホテルの屋外席でフェアウエルパーティー。こういう雰囲気は久しぶりで、とても嬉しく思った。天気予報では雨だったので、スタッフはずっと気を揉んでいたが、幸いなことに雨は降らなかった。 | |
講師はテーブルをできるだけ移動するようにと言われていた。最初のテーブル。向かって右端は、学生時代に河本研に出入りしていた増尾君(2014年8月29日の記事参照、2014年11月26日の記事参照)で、現在上野英樹先生(京大医学部)のラボの大学院生とのこと。相変わらず元気そうだった。 | |
次のテーブル。 | |
さらに次のテーブル。楽しかった! | |
最終日(4日目)、講義の後、ベストプレゼン賞の授賞式。受賞者は、向かって左から込山星河さん(慶應大学)、伊藤瑛美さん(大阪大学)、石橋茉実さん(京都大学)。 | |
副賞の太陽の塔の模型も良かったが、今回の賞状には、全講師のサインが入っており、これはかなり貴重だ。これを準備したスタッフは、とてもいい仕事をしたと言えるだろう。 | |
今回、スクールアシスタントという形で参加したスクール生達。免疫サマースクールへの参加は原則一回に限られるが、スクールアシスタントという形であれば2回目の参加が可能だ。 | |
茂呂先生を中心とした、今回のスタッフ。感染対策など対応事項が多くて、通常のサマースクールよりずっと運営が大変だったらしい。お疲れ様でした! | |
集合写真。 | |
終了後のアトラクションで、「太陽の塔の内部」の見学ツアーが組まれた。写真はモノレールの駅から見た太陽の塔。 | |
希望者のみの参加で、スクール生約40名と、講師が数名参加した。茂呂さんは、スクールが無事に終わって、開放感に浸っている感じだ。 | |
下から見上げたところ。正面のお腹の部分の顔が「現在」、頭の部分の顔が「未来」を表しているらしい。 | |
背面。「過去」を表しているとのこと。 | |
40人ずつのグループで見学。 | |
太陽の塔のスタッフに案内されて、地下の入り口へ。塔の内部は当時大人気で、私(当時小学校4年生)は万博には何度か連れて来てもらったが、塔の内部は見れなかった。万博終了後は封印されていたが、再整備されて2018年から見学可能になった。当時の憧れの気持ちが今でもあり、一度観に行きたいと思っていたので、今回は絶好の機会だった。 | |
かつて地下には3つの部屋が有ったそうだが、そこは再現できてないそうだ。その代わりとして、塔の内部に入る前の、前室のような空間が設えられていた。 | |
塔の内部の1階のフロア。原始的な生命の誕生を表しているようだ。 | |
見上げたら、生命の樹に、いろいろな生物がからんでいて、素晴らしい造形だ。 | |
階段を上がっていくにつれ、魚類、爬虫類、哺乳類などが順次現れる。これは1階のフロアの生物。カメラを落とすと危険ということで、階段を登り始めてからは撮影禁止だった。 | |
出口あたりで、スクール生の宮内唯衣さん(慶應大学)と記念写真。 | |
外に出てからも記念写真を撮ってもらった。笠元(りゅうつかさ)さん(九州大学、向かって左端)が送ってくれた写真。この後、見学を終えて出てきた茂呂さんらスタッフに、スクール生40名以上によるレポート用紙10枚の手書きの感謝状が渡され、スタッフ一同が感激した、という素敵な出来事があったらしい。確かに、とてもいい会でした!ありがとうございました! | |
太陽の塔の土産物売り場で、ベストプレゼン賞の副賞と同じ模型(1/350スケール)が売っていたので、迷わず購入。価格は税込4400円。 | |
制作は海洋堂で、さすがに形や色だけでなく、ザラザラした表面の質感などの再現性が素晴らしい。高さは約20cm。 | |
裏面。後ろ姿もかっこいい。 |
昨年と一昨年の送り火は、左大文字は6点だけ、他の山は1-2点だけの点火という、寂しいものだった(2021年8月16日の記事参照、2020年8月16日の記事参照)。今年は、第7波がまだピークアウトしてないにもかかわらず、五山送り火は元通りの形式で行われた。写真は自宅のテラスから。 | |
大の字のアップ。この夏は、全国的にお祭りや花火大会などの各種恒例行事が、普通に行われている。第7波での1日あたりの死者数は第6波を超え、現時点でも大変な厄災であることには変わりはないが、ワクチンや治療薬などの手立てがそれなりに揃ったので、人類として、コロナとの共存を受け入れようということであろう。 | |
同じ場所から撮影した昨年の送り火。この2年半、とても窮屈な生活を強いられたなあと、しみじみ思う。 |
医生研になったら広報にも力を入れようと考えてきたが、その一環で、新しい試みとしてYoutubeで動画配信をしたいと考えてきた。医生研のサイエンスコミュニケーターとして3月から着任いただいた澄田裕美先生(2022年3月1日の記事参照)と、制作会社プログレスの大久保博志さんとの3人で、構想を練り、コツコツと制作してきた。このたび、ようやくお披露目となった。 サイエンスをストレートにかつわかりやすく伝える「表チャンネル」と、よりくだけた感じで研究所の魅力を伝える「裏チャンネル」という2本だてにすることにした。医生研のトップページ(左図)からは、右下のバナーから入ることができる。 医生研HP: |
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表チャンネルでは、各ラボの研究内容、研究所の施設、最新の研究成果などを順次紹介していく。大学院希望者向けのより専門的なラボ紹介は、大学院説明会の際の動画などがすでにアップされている(リンク)が、それらの動画は教授がパワーポイントを使って説明するかなり専門的な内容になっている。一方、表チャンネルでは、より親しみやすいように、研究内容については本質的な部分だけにして、ラボのリーダーや実際に研究をしている若手の「人」に光を当てて、インタビュー形式で研究の面白さを伝えるという方向性になっている。 医生研チャンネル |
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一方、裏チャンネルでは、表チャンネルでも紹介しきれないような研究所での日々のリアルを伝えて、研究所の魅力を伝えていきたいと考えている。澄田先生自作のLime(ライム)さんというマペットキャラがナビゲーターとして登場。私もバンド演奏の際の装束で、「メタ爺」というキャラで登場。このようなスタイルは、三人の打ち合わせの中で出来てきたものであるが、公的機関のオフィシャルな動画としては、かなり斬新なのではと考えている。 またこちらは更新頻度が重要と考え、開始後は、毎週新作をアップする予定。内容としては、最初の何回かは「医生研の歴史」「立ち位置」「大学院に入るには」などの話をして、その後、「科学コミュニケーションとは」「医生研の自然」「大学院生の日常」などいろいろな話題を扱う予定。 裏医生研チャンネル |
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この写真は、4月4日、ライムさんとメタ爺で、鴨川の桜を紹介する動画を作成したときのもの。たまたま通りがかった知人に撮ってもらったもの。澄田先生が来られてわずか1ヶ月で、裏チャンネルの基本的なトーン&マナーができていたことがわかる。この時の動画は、「医生研の自然シリーズ」という感じで近々配信する予定。 | |
この写真は、つい昨日、免疫ふしぎ未来展で、横須賀忠先生(東京医科大学)が撮ってくれたもの。 |
免疫ふしぎ未来展は、2020年はオリンピックが予定されていたという事でそもそも企画されず1回飛ばし、昨年はオンライン開催(2021年8月21日の記事参照)だったので、科学未来館での現地開催は3年ぶりだ。今回は実験教室などはオンラインでも開催されたので、体裁としてはハイブリッド開催ということになる。 | |
運営マニュアルから、今回の委員長と副委員長。安定感のあるベテラン勢だ。 | |
朝イチのmeeting。沢山のスタッフが現地参加してくれたようで、嬉しい光景だ。 | |
全体meetingの後、各コーナーの説明。伊川友活先生(東京理科大)がiPS細胞コーナーについて説明。写真には撮り損ねたが、このコーナーには伊川研からは平川さん、河本研からは板原君が参加。 | |
運営マニュアルの中の、iPS細胞コーナーについての解説。ヒトiPS細胞のコロニーと、マウスiPS細胞から誘導した拍動する心筋を観察できる。うちの研究室が観察用の細胞を提供している。 | |
会場は、コロナ第7波にも関わらず結構盛況だった。10時の開場時に、入り口に40mくらいの長蛇の列ができていて驚いた。かつては下の展示を見にきた人がついでに見ていくという感じだったが、最近はこのイベントを目的に来られる人が増えているということのようだ。 | |
「寄生虫の現物を見よう、触ろう」という名物コーナーがあるが、今回はサバのアニサキスの現物展示があった。アニサキスがサバの体内のところどころにうごめいていて、中々のインパクトだ。今朝、市場で購入したサバだそうで、新鮮なサバには、多かれ少なかれ寄生しているらしい。最終宿主であるクジラやイルカが増えていることから、アニサキスも増えているらしく、アニサキスによる食中毒は現在食中毒の中で一番多いらしい。生きたものを食した際に、胃や腸を食い破って侵入しようとすると、胃痛や腸閉塞を起こす。胃痛や腸閉塞になるのは、穿孔そのものの痛みではなく、基本的にはアニサキスにアレルギーを持つ人で起こるアレルギー反応による症状ということらしい。私はアニサキスには恨みがある。ちょうど20年前に、腸閉塞で入院(京大病院)になった病歴がある。イレウスチューブによる減圧で何とか助かったが、イレウスチューブを入れてもらうまでは、尋常じゃない痛みに、病床でのたうちまわっていた。 | |
今回は、裏医生研チャンネルのナビゲーター「ライムさん」が、実験教室のいくつかを体験した。ラボニュース初出であるが、このすぐ次の日の記事に解説があるので、ここではさらっと流す。目玉コーナーである血液細胞の染色と観察のコーナーで、血液塗沫標本のプレパラートを染色中。 | |
染色した標本を、顕微鏡観察。石亀晴道先生(理研IMS岡田峰陽ラボ)が解説してくれた。背後に立っているのは、もう一人のナビゲーター、「メタ爺」。 | |
レアキャラである好酸球を見つけたので、写真を撮ってもらった。1枚だけ、印刷して持って帰ることができる。染色標本もお持ち帰り可能だ。 | |
ショートトークの会場。 | |
運営マニュアルから、ショートトークのスピーカー一覧。今回は、「アレルギー」「感染症」「がんと免疫」というテーマ。 | |
私は「がんと免疫」のセッションで話をさせてもらった。 | |
片付けが終わった後、スタッフ全員で記念写真。来場者は800人くらいだったらしい。例年(3000人くらい)に比べると少ないが、子供づれで長い時間滞在する人が多かったためか、各コーナーともずっと賑わっていたように思われた。 |
日本中がもういい加減に勘弁してと、悲鳴をあげているであろう。7月に入って第7波が来てからは、新規感染者数がこれまでの最多記録を更新し続けていて、ついに日本全体で20万人という数字になった。この1週間での新規感染者の総数は97万人で、なんと日本が世界一だったという。 欧米諸国でもオミクロン株による第7波は大きな波だったが、多くの国でピークアウトが見られ始めている。日本でもこの1−2週間で減少に転じるであろうという予測はあるようだ。大阪では高齢者の外出自粛などの行動制限が出されたが、政府としては厳しい規制をかけようとはしていないようだ。他の諸国でも規制なしでオミクロン株による波はなんとか乗り切っているようなので、日本でもそうあってほしいものだ。 ただ、「オミクロン株は軽症ですむ」とよく言われているが、一方で、以前に述べたように、デルタ株とオミクロン株では、感染者の中での死亡率は、あまり変わっていない(2022年3月22日の記事参照)。オミクロン株では肺炎になりにくい一方で、そこまでの呼吸不全になる前に別な基礎疾患で亡くなられているということだ。どんな状況でも死ぬ直前は重症であるはずなのだが、重症化してから死亡までの転機が早ければ、重症者用の病床に使用率はあまり上がらないということもありうる。重症用病床の使用率に余裕があるからといって、安心はしていられないかもしれない。 |
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京都でも、昨日の新規感染者は5000人を超え、過去最多を更新した。いつ、誰が罹っても、おかしくないような頻度だ。 |
表記の会が熊本城ホールのシビックホールで、ハイブリッド形式で開催された。 | |
がん免疫学会が開催された松江から21日のうちに熊本に向かい、前日入り。岡山でやくもから新幹線に乗り換えた。久しぶりに500系を見た。大阪と博多の間を「こだま」としてだけ使われているらしい。 | |
熊本城ホールは、「サクラマチクマモト」という複合商業施設に隣接するというか、内包されたような形で位置している。 | |
サクラマチクマモト内のショッピングモール。東口から入って、ショッピングモールを通り過ぎると、熊本城ホールが出現する。 | |
熊本城ホールにはいくつかのホールがあって、今回の会は「シビックホール」という中くらいの大きさのホールで開催された。ハイブリッド形式なので、オンラインでの視聴者も入れると参加者はもっと多い。 | |
演者リスト。中々豪華なラインアップだ。12人の演者全員が現地参加だった。質疑応答などは現地の方がやりやすいので、演者が全員現地参加というのはありがたかった。 | |
私の講演は会の最後。講演の最初に、コロナ禍の前年に開催されたシンポジウムの時の写真を提示した(2019年7月26日の記事参照)。このシンポジウムは、ずっと阿蘇山のふもとで開催されてきたらしい。 | |
この会の懇親会では、Negative Selectionが登場。演者のほか、オーガナイザーの先生方にも歌っていただき、とても盛り上がった。 | |
2日目の午後、少し余裕があったので、レンタカーを借りて阿蘇山や外輪山をドライブ。楽しかった。 なお、今回、熊本城ホールでの開催となったのは、必ずしもコロナのせいだけではないそうで、今後も熊本市内での開催になる可能性はあるという。できれば阿蘇山のふもとで開催してほしいものだ。 |
表記の会が松江市民会館で開催された。 | |
学会で松江に行くのは初めてだ。初日は15時スタートだったので、朝10時ごろ京大を出発。新幹線で岡山まで行き、岡山から松江までは特急「やくも」に乗った。 | |
松江近辺の地形は面白い。宍道湖-大橋川-中海-堺水道という形で海と繋がっている。中海が汽水湖というのはわかるが、宍道湖も汽水湖という扱いになっている。大橋川は川と言ってもほとんど流れていないのであろう。 | |
米子から松江に向かう途中の車窓から、大橋川に浮かぶ小さな島。手間天神社という名前のようだ。 | |
島根県民会館。 | |
大ホールと中ホールの2会場で開催された。写真は大ホール。 | |
私は2日目のあさイチに、モーニングセミナーで話をした。 | |
2日目の夕方まで参加し、その後阿蘇シンポジウムに参加するべく熊本に向けて移動。松江から岡山に向かう途中で、「左手に大山が見えます」という車内アナウンスがあった。雲がかかっていて、残念だった。 | |
線路に沿った川で、「川霧」がずっと見られた。通常は川の温度の方が気温よりも低いが、急に気温の方が下がって川の方が8度以上高くなった時に、発生するそうだ。 |
今年は全国で梅雨明けが記録的に早く、関西は6月28日ごろだった。確かにその後、暑い日々が続いていたが、7月の中旬になって、全国的に1週間くらい天気がぐずついた。いわゆる「戻り梅雨」ということらしい。この日は午前中に京都府南部で集中豪雨が発生し、お昼頃、携帯に警報音が何度も鳴り響いた。 | |
お昼休みの時間に、鴨川を見に行った。かなり増水していたが、4年前の西日本豪雨(2018年7月6日の記事参照)や7年前の台風(2015年7月18日の記事参照)に比べたら、まだまだ大丈夫という感じだった。 | |
岸に近いところにサギ(シラサギとアオサギ)が陣取っていた。増水時は、川魚は流されないように岸辺近くに集まってくると言われている。おそらくそれを狙っているのであろう。 |
梶川百恵さんは広島大学医学部4回生で、4月から7月まで実習生として参加(2022年5月27日の記事参照)。この日が最終日ということで記念写真を撮った。小林さんが人工リンパ節について、上堀君がウイルス特異的T細胞について、実験を一緒に行いながら指導にあたった。「しっかり学べました」とのことだった。 |
表記の会が時計台記念館百周年記念ホールで開催された。この会は元々統合前の再生医科学研究が開催していたイベントで、統合後も続けられた。今回は医生物学研究所としては初回となるので、テーマは「医生物学研究所の船出」とした。コロナのせいで一昨年は中止、昨年はオンライン配信(2021年7月17日の記事参照)。今年はようやく現地で開催できた。 | |
今年の演者は伊藤貴浩先生と望月淳史先生。 | |
500人収容できるホールであるが、コロナ対策で250人を募集。若い人からご高齢の方まで、幅広く参加されていた。 | |
司会は橋口隆生先生。来年予定されている演者のうちの一人が司会をするということになっている。 | |
伊藤先生はがんにも幹細胞があるという話を、病態と治療という側面から、わかりやすく説明された。また、リアルタイムなアンケート機能を使って、会場との双方向性の対話を講演の中にうまく盛り込まれていた。 | |
望月先生は、複雑な遺伝子制御ネットワークのキーファクターを特定する方法を、難しい数式をあまり使わずに、とても上手に説明された。 | |
会場には前所長の小柳義夫先生(向かって右)、前々所長の開祐司先生(中央)がこられていた。会の終了後、記念写真。 |
表記の会が淡路夢舞台国際会議場で、ハイブリッド形式で開催された。 | |
会場は3ヶ所あり、写真は第1会場のメインホール。 | |
集会長の熊ノ郷淳先生(大阪大学)による開会の挨拶。第7波が起こりつつある中であるが、無事に現地開催されて、よかった。 | |
私は初日の最初のシンポジウムへの登壇だったので、前日入りしていた。このシンポジウムでは、色々な話が聴けて、とても面白かった。 | |
ホテルの部屋に戻ってから、ベランダに出て撮影。南側を望む。 | |
東側を望むと、大阪湾の対岸の街が見える。 | |
2日目、審良静男先生(大阪大学)による特別講演。ちょうど1年くらい前、奈良の山中で遭難され、その際に両脚を骨折されたとのことだった。昨年12月免疫学会でお見かけしたときはまだ少し歩きにくそうにされていたが、今回の学会ではシャキシャキと歩かれていた。残念ながら遭難にまつわる話はされなかった。 |
二条シネマのIMAXシアターで鑑賞。ようやく観られた。この日までで興行収入が40億円を突破というから、大ヒットと言えるであろう。いろいろな意見があるようだが、私の場合、単純に、とても楽しめた。ところどころで原曲に近いアレンジの曲がかかったりして、うるうるときたりもした。ウルトラマンは私が5歳から6歳にかけて(1966年7月-67年4月)、ウルトラセブンは6歳から7歳にかけて(1967年10月-68年9月)という幼少期に観ていたので、これらの特撮物はトラウマ的に怖かったという記憶がある。 | |
さすがにウルトラマンフリークの庵野秀明が脚本や編集を手がけているだけあって、ツボがよく押さえられていると思った。スペシウム光線は、写真のようにわざと当時のようなチープな表現になっているが、山をいくつも吹き飛ばすようなすごい破壊力という演出になっていて、ゾクゾクした。 | |
怪獣(作中では「禍威獣」)のデザインも、オリジナルを踏襲しつつもやたらかっこよかった。写真はガボラ。ちょっとエヴァの使徒のような感じだ。 | |
これがオリジナル。画像はネットから拝借した。 |
篠原眞理先生(デューク大学准教授、自然免疫系の研究者)が、教授室にこられた。ここのところ数ヶ月、濱崎洋子先生(CiRA)のラボをホストとして、京都におられる。京大農学部卒なので京都は土地勘があり、居心地はいいとのこと。 篠原先生は、Quora(クオーラ)というQ&Aサイトで、若い人からの研究内容や留学についての相談に、とても丁寧に、しかも面白く応えておられる。 篠原先生Quora: |
表記の行事がロームシアター京都で開催された。少し前に125周年記念事業に寄付してピンバッジをもらった話を書いた(2022年6月1日の記事参照)が、今回の行事はその事業の一環。 | |
中庭ではアカデミックマルシェと称して京大関連グッズの販売や研究活動の紹介などが行われていた。 | |
A1-A9のテント。 | |
京大オリジナルグッズ。 | |
ここも京大オリジナルグッズ。制帽がかっこいい。総長カレーは648円(税込)。なおこれら京大グッズは時計台記念館にある京大ショップで販売している。オンラインショップもある。 京大ショップ: 京大オリジナルグッズオンラインショップ: |
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京大工房が作った製品のコーナー。円周率コースターを買った。 京大工房のHP: |
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まずは記念式典。メインホール1階席は招待客と京大職員。職員関係者は基本的には部局長と本部のスタッフだけという感じだった。2階席と3階席は、京大生や高校生の希望者の中から抽選で選ばれた人達。席はコロナへの配慮で一つ飛ばしだった。現地参加人数は限られていたが、Youtubeでライブ配信していたようなので、誰でも視聴することができた。 | |
式典の様子。撮影禁止だったので、ネット(毎日新聞記事、下記)から拝借。どうして「125」周年なのかという点については、「25年という区切りは、世代の交替にあたる」という話をされた。四半世紀という言葉もあるし、実感としてはいい区切り方かもしれない。大学で言うと、例えば教授は40歳以上がほとんどなので、25年経つと総入れ替えになるな、とも思った。 毎日新聞記事: |
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続いて記念フォーラム。豪華なラインアップだ。どの先生の話も面白かったが、特に小林先生の話は、量子力学の歴史の中で自分の理論がどういう位置づけになるかを非常にわかりやすく語られ、素晴らしかった。 | |
登壇された4人の演者によるパネルディスカッション。この写真もネット(毎日新聞記事)から拝借。「科学を歴史の中で考える」(吉野先生)「研究には波があり自分の考えを熟成されるのには時間がかかる」(小林先生)「世界と戦うには資金がいる」「情報過多だとサイエンスの方向性を誤ることも起こりえる」(本庶先生)「分別力を培うよりも創造力を培うような教育が必要」「友人から学ぶことは多い」「海外で学ぶことは大事」(野依先生)などの発言が聴かれた。 | |
現地参加者に配布された記念品。萩の月はおいしかった。 |
岩井一宏先生(京大医学部長/医学研究科長)と、岩井研の特定研究員である九野宗大先生が来られ、マウス胎仔胸腺組織の培養法について話をした。 | |
岩井先生は桂研出身なので、医生研のOBとも言える。左は桂研の年表。時々講義などで使っている。なお、在籍期間は必ずしも正確ではない。 |
表記の会が金沢で開催された。先週の秋田/栃木出張に続いて、現地への出張。やはり現地に行くのはいい。写真はサンダーバード。これに乗った。 | |
会場は金沢大学医学部構内にある十全講堂。 | |
プログラム。学術集会のテーマは「細胞療法」。今回は、外部からの演者としては、私と、坂口志文先生が招かれた。 | |
時間がたっぷりいただけていたのと、座長からのリクエストがあったこともあって、急遽、講演の中で「リンパ節一人旅」の映像を観ていただくことにした。 | |
坂口先生は、今回はヘルパーT細胞を制御性T細胞に転換して自己免疫疾患の治療に使うという開発研究について話をされた。遺伝子改変などを加えるのではなく、培養だけでエピジェネティックに安定した制御性T細胞になるという話だった。 | |
会の終了後、関係者で記念写真。 | |
14日は金沢に宿泊。写真は翌朝、ホテルの窓から見た金沢駅。 | |
復路のサンダーバードの車窓から。湖西線を通るので、進行方向に向かって左側の席につくと、琵琶湖が観れてちょっと得をした気分。 | |
サンダーバードで思い出したが、20年くらい前、バイトで関西電力大阪北支店の産業医をしていて、社内報のようなものにコマ漫画を描いていた。その中の一つ。サンダーバード2号を知らないと、何のことかわからない。自分ではなかなかの名作だと思っているのであるが、あまりうけなかったように記憶している。 コマ漫画のページ |
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ネットから拝借したサンダーバード2号の写真。子供の頃、模型を持っていて、大好きだった。 |
誕生日の前日であるが、研究室のメンバーがこの日の方が多く参加できるということで、お祝いの会を催してくれた。実は年齢法では誕生日の前日に歳をとるという事になっているので、この日に61歳になったという表現は正しい。コロナがまだ収束しきっていないので、飲食は無し。写真を撮る時だけ、マスクを外した。 | |
花束と、ペンタブを頂いた。これまでイラストはペンで手描きしたものをスキャンして取り込むか、鉛筆の下書きをスキャンして取り込みフォトショップでレイヤー機能を使って線描していた(2022年2月14日の記事参照)。その線画は、マウスを使って描いていた。「ペンタブを買わないと」とずっと思っていたが、つい買いそびれていたのだった。次作からは、ペンタブが使える。ありがたいことだ。 |
以前にも書いたが、獨協医科大学の2回生に、解剖学の講義の一部として、2コマ講義させて頂いている(2019年6月24日の記事参照)。しかし昨年と一昨年は、現地には行けずオンライン講義となった(2020年6月12日の記事参照、2021年6月9日の記事参照)。今年はようやく対面講義が復活。5日の日曜日は秋田からの移動日となり、少し時間に余裕があったので、徳田信子先生(解剖学教授)と上田祐司先生(同准教授)が那須高原エリアの自然探索に付き合って下さった。 那須といえば火山好きの私としては那須山に行くという選択肢もあったが、以前に免疫学会後に学会の招待演者を何人か連れてミニツアーで行ったことがある(2007年那須ツアーの記事参照)ので、今回は沼原(「ぬまっぱら」と読むらしい)湿原という湿原を訪ねることにした。那須塩原駅から沼原湿原へは、上田先生の車に乗せて頂いた。 |
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那須塩原駅から40分くらいで到着。駐車場から湿地まではチシマザサで覆われた明るい森を20分ほど歩く。湿原が近づくと下り道になった。 | |
湿原の入り口近くの解説パネル。標高は1230mとのこと。 | |
マップ。南北500mx東西250mとの事で、そう大きな湿原ではない。 | |
南の端から湿原を望む。いかにも高層湿原という感じの景観。低栄養なので丈の高い草は育たない。まるで庭園のようだ。 | |
ハルリンドウが沢山咲いていた。低地でも見られ、そう珍しい草ではないが、湿地帯には夏に行くことが多いので、あまり出くわさない。 | |
ハルリンドウのアップ。 | |
さらにアップ。いい花だ。 | |
ヤマドリゼンマイの新芽がニョキニョキと生えていて、怪しい雰囲気を醸し出している。湿原によく見られる大型のシダ類で、食べられるらしい。 | |
湿原の真ん中あたりから南側を望む。いい感じだ。 | |
湿地のところどころでかたまりを作って生えているのはコバイケイソウ。高山や亜高山の開けた湿地によく見られる。7月頃に頂部に小さな白花を穂状に咲かせる。この時期の新葉も雄々しくて美しい。 | |
湿原にいる生物。 | |
クロサンショウウオが、確かにいる。 | |
オタマジャクシも沢山いた。これはモリアオガエルのオタマかとも思ったが、クロサンショウウオの幼生かもしれない。 | |
黒くて小さなオタマはヒキガエルのオタマと思われる。 | |
よどみの所々にゼリー状の卵塊が見られた。現場ではモリアオガエルの卵が木の枝から落ちたものかと思っていたが、徳田先生が後にネットで調べて教えてくれたところによると、クロサンショウウオの卵のようだ。 | |
この日に撮った別の近接写真(左)を見直して、確信した。このゼリー状の物体はクロサンショウウオの卵で、まわりにいるのは孵化したばかりのクロサンショウウオの幼生だ。 | |
湿原からすこし離れた林の中で見かけたヒロハテンナンショウ。私はテンナンショウの仲間が大好きで、山でこの仲間を見ると、テンションが上がる。以前に三重県でムロウマムシグサを見た話を紹介したことがある(2014年5月4日の記事参照)。また、広島県の宮島でウラシマソウの群落を見た事も書いた(2012年6月5日の記事参照)。 京都の北山で見かけるのはほとんどがムロウテンナンショウかマムシグサという種。しかし京都でも芦生演習林付近の深山に入っていくと、ヒロハテンナンショウが見られるようになる。なお、芦生のヒロハテンナンショウは、仏炎苞(筒のようになっている部分)が紫色をしており、アシウテンナンショウという亜種として扱われている。この日は、ヒロハテンナンショウを見て、中学生の時にアシウテンナンショウを初めて見た時の感激を思い出した。 |
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ザゼンソウ。雪解けとともに葉を出す前に咲くので、今回はさすがに花は見られなかった。 | |
湿原からの帰り道に、チシマザサの花を見つけた。 | |
わかりやすいように、上着を背景にして撮影。少し前に医生研の中庭でクロチクという竹の花の話を書いた(2022年4月25日の記事参照)。それで、少し見る目ができていたので、目についたのだと思う。山道沿いの、1m四方程度の区画であったが、その区画中の株はほとんどが花をつけていた。その1区画がクローンということであろう。 | |
20分くらいの経路の中で、その後、2か所で開花しているのを見かけた。大きい区画では4mx4mくらいだった。写真はその大きな区画で咲いていた株。一般にササの開花は60年に一度などと言われているが、それが本当なら全体の60分の1くらいのエリアが話を咲かせていてもいいはずだ。しかし、実際にはそれよりはるかに頻度は低いように思われた。もしかしたら、今回見かけたくらいの区画の大きさのクローンが多数あるのではなく、クローンの大きさに激しくばらつきがあるのかもしれない。ササは、時に山全体で開花することがあるというので、今回見かけた株は、はぐれクローンなのかもしれない。 | |
講義は月曜の午前中に2コマ(60分x2)。講義の前後に解剖学教室の人達と記念写真(1)。後列向かって左から佐々木秀信さん(技術員)、寺内匡枝さん(同)、筒井蓮さん(同)、金子喜代さん(同)、上田先生(准教授)、山口剛先生(講師)、櫻井秀雄さん(献体事務室事務長)、長田康子さん(同主任)、津村大さん(技術員)。前列向かって左から橘篤導先生(助教)、北沢祐介先生(助教)、私、徳田先生、江原鮎香先生(准教授)。解剖学講座は2つあったが、最近一つに統合されたらしい。さすが解剖学、大きな講座だ。 | |
記念写真(2)。後列向かって右から山田容子さん(技術員)、沢登祥史先生(助教)。 | |
講義の様子を撮って頂いた。1コマ目は免疫の仕組みの基本型についての入門編で、免疫学講義の予告編的な話。2コマでは造血過程に関する基礎研究の内容を基礎研究者に至る道のりの話を絡めて話した。また、再生医学や腫瘍免疫学についての概説も行った。 | |
講義の中で例によって「リンパ節ひとり旅」を観ていただいた。出席率はとても良かった。配布資料も大きく綺麗に印刷していただき、いい講義をさせていただけた。 |
表記の会に参加。ハイブリッド形式であったが、現地参加した。秋田へは飛行機でいった。2年半ぶりのフライトで秋田に前日入り。元の世界が戻りつつある事を実感できた。 | |
今回の集会のHP。集会長は羽渕友則先生。秋田犬を使った面白いデザインだ。 | |
会場の秋田拠点センターアルヴェ。秋田駅から通路で直結している。 | |
アルヴェの吹き抜け。大きい。 | |
2階にある会場。今回の集会では、2つのホールが使われていた。現地参加者は100人弱。 | |
イブニングセミナーで、腫瘍免疫学についてのレビュートーク的な話と、進めている開発研究の話をした。 | |
研究内容の紹介の中で「T細胞からiPS細胞を作ってそのiPS細胞から高品質なT細胞が作れるようになった」という前田君らによる成果まで話をした後、「このあたりで嘉島君が参加」として、嘉島君の河本研での活動を、ラボニュース記事を軸にしてスライドを何枚か使って紹介した。 | |
2014年の12月に羽渕先生に招かれて秋田でセミナーをした時(2014年12月13日の記事参照)、「これは面白い。共同研究しよう。大学院生を送る。」とその日のうちに話が進み、2015年4月から秋田大学の大学院生になる予定だった嘉島君が、研究委託の形でうちに来ることになった。尚この出張時は秋田は荒天で、復路は欠航が相次ぐ中、ぎりぎりの状態でのフライトだった。 翌年の1月には井上高光先生(当時秋田大学泌尿器科講師、現国際医療福祉大学人泌尿器外科教授)と嘉島君が来訪(2015年1月22日の記事参照)。 |
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嘉島君は2015年5月から河本研に参加(2015年5月8日の記事参照)。6月には歓迎会を催した(2015年6月2日の記事参照)。最初の2年は固形がんへの応用に苦戦したが、嘉島君は突破力があり、3年目くらいから少しずついいデータが出始めた。 | |
2018年2月のキーストンシンポジウムに演題を出したら、口演に選ばれた(2018年2月12日の記事参照)。このシンポジウムには永野君も同行。 | |
2018年4月の泌尿器学会総会で総会賞を受賞(2018年4月19日の記事参照)。 | |
4年の博士課程が終わり、2019年4月から京大泌尿器科の特定助教になって(2019年4月15日の記事参照)、臨床をしながら論文の完成に向けて研究活動も継続。河本研の歓送迎会などには参加(2019年9月13日の記事参照)。女子に囲まれて嬉しそうだ。2019年がん免疫学会総会では若手奨励賞を受賞(2019年8月21日の記事参照)。 | |
2019年度のうちに論文の投稿も終え、2020年4月からは秋田大学に戻ることになった(2020年3月26日の記事参照)。5年間、お疲れ様でした!論文については、2020年4月2日に記者発表、4月7日に解禁となった(2020年4月7日の記事参照)。いくつかの新聞に掲載された。2020年といえばコロナ禍が始まった年で、4月17日には1回目の緊急事態宣言が出されている。 京大広報の記事: |
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この後、嘉島論文(iScience, 23(4):100998. 2020)の内容を4-5枚のスライドを使って解説した。 | |
会の終了後、集会長の羽渕先生と記念写真。お疲れ様でした!なお、羽渕先生はこの4月から医学部長をされているとのこと。 |
先日、表記の事業に寄付をした。教授という事と、本学の卒業生であるという事で、結構な額だった。返礼として(?)、写真のような記念ピンバッジが送られてきた。 |
以前にも書いた(2018年6月2日の記事参照)が、自宅の庭は小さな川に面しており、その石垣にホタルブクロを植えている。例年より1週間くらい早く開花した。蛍が見れる時期とほぼ一致する。実際、この週末に洛北高校あたりの疏水や下鴨神社の泉川などで蛍が見られたと聞いた。 |
集会長の松本満先生(徳島大学)による開会の辞。今年KTCCは、昨年(2021年10月8日の記事参照)に引き続いて、オンライン開催となった。ポスターでの議論が中心の会だから密になるのが避けられないとのことで、世話人と集会長の松本先生が話し合った上での苦渋の決断だったようだ。 | |
うちからは初日に永野君がTCRカセット法について話をした。技術指向性が強い話で、KTCCにはあまり向いてないかもしれないが、まあこういうデザイナー細胞的な話も少しはあっていいかとも思う。 | |
二日目、長畑君がT細胞の起源に関する話を発表。貝谷君(M2)が取り組んでいる課題だ。うちからこういう進化の話が出るのは嬉しい。 | |
閉会式でKTCC代表の谷内先生から運営医委員会での決議事項の報告があった。 | |
佐藤健人先生(東海大学)が世話人を辞任し、代わりに伊川君が世話人に就任。佐藤先生、お疲れ様でした!伊川君、頑張って下さい! | |
次回のKTCCは2023年6月16日(金)-17日(土)、芝蘭会館に暫定。次回集会長の久保允人先生(東京理科大)による挨拶。 | |
記念写真その1。こういう写真を撮るのも、これが最後かもしれない。 | |
記念写真その2。 | |
記念写真その3。 | |
KTCCの抄録集の裏表紙は、例年線描のイラストを描かせていただいている。今年も、松本先生からの依頼があったので、イラストを作成した。左図は、完成品。 | |
制作に取り掛かったのは印刷会社への締め切りの直前だった。まず、松本先生の研究対象である胸腺髄質のイメージ。 | |
胸腺髄質では髄質上皮細胞が胸腺細胞の成熟分化を支持する。ここで起こることで特に大事なのは「自己反応性T細胞の除去」、すなわち「負の選択」だ。胸腺細胞は髄質に入ると、一部は負の選択で死滅し、生き残った細胞は末梢へ移出する。一方の胸腺上皮細胞もずっと生き続けている訳ではなく、2週間くらいのスパンで入れ替わっているとされる。そういう細胞の動態を通路で表そうと思った。 | |
そのあたりで、空港の手荷物引き渡し所のイメージにしようと考えた。で、松本先生の研究対象であるAIREに絡めて、AIRE portにしようと考えた。 | |
鉛筆で下書き。これをスキャンして取り込み、フォトショップで別なレイヤーに線描を重ねた。 | |
サイエンスイラスト集に載せるため、彩色版も作ってみた。以下はそれ用の解説。 「この空港からは、成熟したT細胞が飛び立っていきます。ただしここでは、フライトの前に、厳しい審査を受けます。審査を担当するのは、この空港で生まれ育った胸腺髄質上皮細胞です。研究者は、髄質上皮細胞が育つ様子を注意深く観察します。空港外から入ってきた樹状細胞も審査に加わります。 空港に入ってきたT細胞は、行き先で悪いことをする可能性がないか、慎重な審査を受けます。危険な細胞と認定されると、強いシグナルを受けて、アポトーシスで死ぬという運命を選ばされます。一方で危険とみなされなかった細胞は、旅を続けられます。 ベルトコンベアの速さは同じではありません。髄質上皮細胞と樹状細胞のベルトはゆっくりとした動きです。胸腺細胞のベルトの方が少し速く、次々と新しいのが入ってきて、複数個の胸腺上皮細胞と樹状細胞の審査を受けます。 審査員は、しばらく働いた後、静かに死んでいきます。髄質上皮細胞は、いくつかが集まって、ハッサル小体と呼ばれる硬いかたまりになってから、死にます。」 |
梶川百恵さんは広島大学医学部4回生。保田朋波流先生(広島大学)からの紹介で、4月から7月まで実習生として参加。昨年は岸茉里奈さんが同じ時期に参加していた(2021年4月1日の記事参照)。梶川さんも4月1日から来られていたが、写真を撮りそこねていた。この日、ようやく写真を撮らせてもらい、記事にできた。小林さんと上堀君が指導に当たっている。楽しく実習できているそうだ。 |
以前(2020年5月10日の記事参照)にも書いたが、自宅のテラスに設けたミニガーデンのシランとヨツマタモウセンゴケが今年も好調。 | |
20年前に作った時はもっと色々な食虫植物を植えていたが、次々と消失していき、このヨツマタモウセンゴケだけが残った。ヨツマタモウセンゴはオーストラリア原産。 | |
捕虫葉のアップ。ちゃんと小虫を捕まえている。 |
長澤研准教授の尾松芳樹先生(大阪大学、写真中央)が京大に来られたついでに訪室。お隣の遊佐研助教の青木一成先生(元長澤研)も合流。 |
5年前から東大医学部3回生の免疫学の講義を2コマ(1時間30分x2)させていただている。コロナのせいで昨年と一昨年はオンライン講義だった。しかし、今年はようやく現地での講義が復活。やはりこの方がいい。東大の出張講義は、いつも出席率がいいので、ありがたく思う。講義後にイラストを使った小テストを出した。 | |
これまでは免疫ぺディアの表紙のイラストを素材にした問題を使ってきた(2019年5月29日の記事参照)。今年はそれも出題したが、がん免疫ぺディアの表紙のイラスト(2022年2月14日の記事参照)を使った新作問題(左図)も出した。新作は簡単かと思ったが、結構苦戦しているようだった。 |
2ヶ月前に報告を書いた時点では水面を半分ほど覆うくらいだった(2022年3月9日の記事参照)。餌をやる頻度を減らしたので増殖率は下がったものの、それでもついに水面を覆い尽くすほどになった。以前にも書いたが、多くの個体は普段はこうやって水面に浮いている。殻の中に空気を入れているようだ。浮くか沈むかは好きに制御できるようで、餌をやると皆水槽の底へ移動してくる。 | |
餌をやってから12時間後。水槽の底をほぼ埋め尽くしている。これ以上は増やせないという感じ。 |
少し前に記事にしたが、ILASセミナーで講義をしている。この日は、がん免疫療法と細胞療法の話。後半は、優生思想について討論を行った。出生前診断、デザイナーベビーなど、難しいテーマであったが、熱心なディスカッションになった。その後、生徒の中の有志4人が、研究室を見学に来た。写真は、餌(とりのレバー)に群がるプラナリアを見てもらっているところ。 | |
今回見学に来られたのは、4人とも人間健康科学科の1回生。向かって左から奥西柚月さん、阿部ちひろさん、私、市原帆高さん、堀田航聖さん。この後、ラボを見ていただき、その後研究所の中をざっくりと案内した。 |
4月に医生物学研究所と改称した事を機会に、近々「医生研チャンネル」という形で定期的に動画配信を始めようと考えている。この日の午後、大久保君の自宅のスタジオに入り、動画のオープニング用の曲を録音した。研究内容などをきちんと伝えるメインのチャンネルと、研究室での日常をくだけた感じで伝えるサブのチャンネルを考えている。メインチャンネルのオープニング曲は大久保君がすでに作成済み。サブチャンネルの方は私が作曲。この日、ギターは私が弾き、大久保君にはドラムとベースを入れてもらった。写真はベースラインを入れてもらっているところ。狙い通りの、ちょっと変な感じの曲になった。 |
毎年連休の頃に、庭の垣根のハゴロモジャスミンとデンドロビューム系のランの花が咲く。昨年もちょうど同じ日の様子を記事にした(2021年5月4日の記事参照)。今年もいい感じに咲いた。 |
医学部6回生の日高礼子さんが挨拶に来られた。MD研究者育成プログラムで1回生の時からうちのラボに来ており、宮崎君が面倒をみてきた。3回生の時には免疫学会で発表もしている( 2019年12月11日の記事参照)。宮崎君の2020年の論文(Science Immunology, 2020)の共著者にも入っている。6回生になり、病院実習などに専念するとのことだ。お疲れ様でした! |
北村俊雄先生には今月からリバーセルの取締役に就任して頂いている。その北村先生は東大医科研を定年退官され(2022年3月30日の記事参照)、その後本務を神戸に移された。その流れで、リバーセルも神戸に少し足場を持つことになった。良い機会だということで、北村先生への挨拶を兼ねて、関係者でこのエリアを見学した。 まずはこのエリアの細胞療法の元締め的存在である川真田伸先生(神戸医療産業都市推進機構 細胞療法研究開発センター センター長)に挨拶するべく、医療イノベーション推進センター(Translational Research Center for Medical Innovation: TRI)を訪問。ポートライナーの医療センター駅のすぐ前だ。 |
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川真田先生は、細胞製造施設を案内して下さった。最初は神戸アイセンター(Kobe Eye Center)にある施設。 | |
神戸アイセンターには、3階から5階にはビジョンケアという会社(高橋昌代社長)が入っているが、6階には川真田先生が設計して管理している細胞製造施設が入っている。ここでは主にノバルティスのCAR-T細胞の受託製造が行われているとの事。 | |
次に、ポートライナーに乗って次の駅(計算科学センター前)で降り、すぐ前の神戸医療イノベーションセンター(Kobe Center for Medical Innovation, KCMI)を案内いただいた。 | |
5階のすごく立派な細胞製造施設を見せていただいた。色々な会社からの治験用細胞の受託製造が進められているとのこと。 | |
施設の入り口で川真田先生(写真中央)と記念写真。向かって左端は医生物学研究所特定助教の澄田裕美先生。今回は色々な施設が見られるいい機会なので同行して頂いた。その横が岸本加恵先生(京大特定研究員)。右端はリバーセルの梶川益紀社長。 | |
入り口付近の廊下には、細胞が分化して一部ががん化するプロセスとCAR-T細胞がそれを迎え撃つまでを表すプロジェクションマッピング動画が流れていた。インタラクティブになっており、サッカーのような感じでがん細胞を右端のゴールに蹴り入れるとCAR-T細胞に殺傷されるというゲームになっている。施設にこういう遊び心があるのが素晴らしい。 | |
医療センター駅に戻ってからTRI前で川真田先生とはお別れした。川真田先生、ありがとうございました。次に国際医療開発センター(International Medical Divice Alliance,IMDA)を訪問。田中紘一先生の肝入りで建てられた施設であるらしい。主に貸しラボやオフィスが入っている。リバーセルは今年4月からここにスモールオフィスを借りている。 | |
最後にクリエイティブラボ神戸 (Creative Lab for Innovation in Kobe, CLIK)棟を訪問。KCMI棟の北側に並ぶように経っている。 | |
2階のエントランスフロアはスキップフロアがある喫茶スペースになっている。いい感じだ。 | |
医療産業都市推進機構の組織の一つである先端医療研究センター(Institute of Biomedical Research and Innovation, IBRI)は、5つの研究部があり、以前はばらばらといくつかの建物に散らばっていたが、この建物ができた機会にここに集約されたらしい。北村先生はそのセンター長に就任された。写真はセンター長室にて。 先端医療研究センターHP |
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6階の会議室で記念写真。 | |
6階の研究室。とてもゆとりのある配置で、実験机もハイスペックな感じだ。 |
タケの花は100年に一度しか咲かないと言われている。長畑君が「裏の自転車置き場の横のタケが開花しているようです」と教えてくれた。確かに、派手に開花している。初めて見た。この区画に生えているタケは全てが開花しているようなので、地下茎でつながった同一個体なのであろう。茎が黒いので品種としては「黒竹(クロチク)」と思われる。 | |
一見、枯れているようにも見えるが、よく見ればオシベが出ている花が多いので、開花は続いていると思われる。 | |
花のアップ。イネ科の植物なので、イネの花に少し似ている。ほとんど葉がなく、花ばかりだ。この区画のタケ全てがこの開花のためにこうやって全精力をつぎ込んでいるように見える。タケは一斉開花した後、全部が枯死するというが、それもうなずける。ではその後タネを大量に撒き散らすのかというと、不稔性の花が多く、ほとんどタネはできないらしい。そもそも同一個体だから、自家受粉するしかない。同一時期に別個体が咲いてないと他家受粉できないが、100年に一度の開花という頻度では、別個体と同期する可能性は低そうだ。もっとも、タケは南方系の植物で基本的に全て外来種なので、原産地の東南アジアではきっと多くの個体が混在してちゃんと他家受粉できているのであろう。 |
2年前から藤田医科大学で基礎免疫学(医学部2回生、70分x10コマ)を担当している。しかし、昨年も一昨年も、コロナのせいでオンライン講義しかできなかった。今年は、実習があって生徒が登校する日は現地で講義、という方式だった。とはいえ、最初の6コマはオンライン講義が続いた。この日、初めて藤田医科大学の教壇に立ち、第7回と第8回の講義を行った。ハイブリッド形式だったから、教室には30人くらいしかいなかったが、やはり対面講義はいい。写真は講義終了後、教室を撮ったもの。 | |
講義の題目。4月から5月にかけて、月曜日の2限目と3限目が割り当てられている。京大や東大での講義では免疫学の一部を担当するだけだから、「仕組みを理解してもらう」ことを主眼としてあまり細かい用語は教えない事にしているが、藤田医大では基礎免疫学をまるまる一人で担当しているので、CBTとか国試とかで出そうな用語はカバーしておく必要がある。 | |
この日の夕方ごろ、3回生の中村柚琳君が訪室。免疫学の学び方などを聞きに来てくれた。若い人が免疫学に興味を持ってくれるのはいいことだ。なお、彼は軽音楽部に所属していてバンドではギターやベースを担当しているらしい。最近はKing Gnuの曲をよく演奏しているとのことだから、きっととても上手なんだろう。ファッションや髪型も、常田大希を意識しているらしい。 |
大久保君からの情報で、アップリンク京都というミニシアターでFrank Zappaのドキュメンタリー映画が上映されることを知り、この日、一緒に観に行った。アップリンク京都は烏丸御池近くのミニシアターで、一年前には「Junk Head」という映画を観に行った(2021年5月2日の記事参照)。マイナーな映画を上映してくれる映画館は貴重だ。 ザッパは、上品とは言えない歌詞や奇抜な言動から「変態」と思われたりしがちであるが、この映画で、改めてザッパがいかに天才であったか、またいかに音楽に対して真摯であったかが、伝わった。欲を言えば、もう少し音楽性について時間を割いて欲しかった。 ザッパは変拍子やポリリズムが絡んだ凄まじい音楽を作るのであるが、いわゆるプログレッシブ・ロックのファンにはあまり人気がない。そういう意味では大久保君は貴重なザッパ友だ。 プログレファンの間でいまいち人気がないのは、抒情性にかけるからではないかと思う。また、複雑な構成が出てくるのは一部の曲で、さらに中間あたりで延々とザッパのソロが続くという曲が多いので、そういうのを聴くと退屈に思われるのかもしれない。しかし、バンドメンバーはすごい人ばかりで、よく聴くとどの演奏も素晴らしい。 前にも一度紹介したが、私の好きな曲の楽譜付きの動画を以下に貼り付けておく。この2曲は最初から最後まで複雑怪奇で、素晴らしい。 ブラックページNo2: Moggio: |
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昨年、望月淳史先生の理論生物学という本の表紙のイラストを描かせていただいたが、そこにも登場させている(2021年3月30日の記事参照)。 | |
その部分のアップ。左は、キースエマーソン。上の段には細胞に餌をやっている自分を登場させた。 |
河岡慎平先生のラボの原田綾乃先生(特定研究員)が挨拶に来られた。東北大学の河岡ラボに移られるそうだ。お疲れ様でした。 |
伊藤能永(よしなが)先生が、この4月から医生物学研究所に教授として着任された。坂口研での研究で、関節リウマチのモデルマウスであるskgマウスの標的抗原を同定する(Science, 346:363, 2014)など、免疫学の王道とも言える研究をされてきている。この日、坂口先生ご夫妻と伊藤先生と私で会談、その後街を散策。写真は高瀬川。 |
ILASセミナーという、全学1回生向けのセミナーがあって、うちの研究所は「発生・再生ゼミ」を開講している。全16回を3人で担当。講師は毎年変わる。今年は、近藤先生、服部先生と私で、私は最初の5回を担当。 | |
色々な学部からの学生11人が登録。この日は第二回で、免疫の仕組みについて話をして、「リンパ節ひとり旅」の動画を観てもらった。90分の講義のうち、最後の30分くらいは、机をコの字に並べ直して、テーマを決めて討論会をしている。この日は「動物実験と動物愛護」について論じた。 |
医学部3回生は全28コマの免疫学の講義がある。主任は上野英樹先生であるが、私は4コマを担当させていただいている。昨年から対面式講義が復活している。完全復活ではなく、ハイブリッド形式で、Zoom配信も行う。この日の午後、後半の2コマ(免疫担当細胞の分化)の話をして、講義の中で「Happy DeePee」を観てもらった。「負の選択」で死んでいく胸腺細胞の哀しみを唄った曲(Youtubeのサイト)。 | |
講義終了後、畑という学生さん(すみません、名前をメモるのを忘れました)が挨拶に来た。聞けば、畑啓昭(ひろあき)先生(京都医療センター消化管外科)の御長男とのこと。お父さんの方の畑君は、学生時代に桂研に2-3年間出入りして、実験したり雑誌会に参加したりしていた。 | |
その当時に描いた桂研のメンバーの似顔絵。畑君(父)は向かって左から四人目。息子さんは畑君にとても似ているので、この似顔絵がそのまま使えそうだと思った。 |
長浜バイオ大学では毎年4月初旬に免疫学の講義を1コマさせていただいている。全15回のシリーズの第1回で、総論的な話。一昨年はコロナ禍によってオンライン講義のみで、録画ファイルを流していただいたが、昨年から全面的に対面形式(2021年4月12日の記事参照)。例によって講義の終盤に「ガッテン!」に登場した時の映像(2018年10月31日の記事参照)を観てもらった。 | |
講義後、帰りの電車までに少し時間があったので、湖畔を少し散策。大学から湖畔まで、5分くらい。満開の桜を観ることができた。 |
将軍塚には、京都市を見渡せる展望台があって、以前から人気があるスポットだ。展望台横の駐車場から少し歩いたところに、将軍塚青龍殿と大舞台がある。 | |
2014年に青龍殿と、京都市を見渡せる大舞台が新たに建立された。しかし中々観に行く機会がなく、今回ようやく訪問できた。写真は青龍殿。青龍殿や大舞台の拝観は有料(大人500円)。 | |
青龍殿の横を抜けると…。 | |
大舞台。 | |
大舞台から北を望むと、比叡山と大文字山が見える。大文字山は大の字の点火エリアが真横から見えている。 | |
北西を望む。京都が盆地であることを実感できる。 | |
庭園にスミレが咲いていた。 | |
「スミレ」と適当に書いているのではない。例えばサクラとかユリとかのように仲間の種が多い種族では「xxサクラ」とか「xxユリ」という感じで名付けられるのが普通であるが、スミレの場合は、日本に60種類以上も自生しているにかかわらず、単に「スミレ」という種が存在する。それがこの写真のスミレ。花はどの種も似た感じであるが、葉の形で区別がつく。 | |
順路に沿って庭園を歩くと、西展望台という、昔からある鉄骨の無骨な構造物に出会う。写真は、その展望台に登って、北側の青龍殿や大舞台を見たところ。左下の円形の構造物は、このエリアの本体である、将軍塚。平安時代に征夷大将軍として活躍した坂上田村麻呂の墓とされている。 | |
西展望台の上からの景色。ここからも絶景だ。 | |
京大病院と南西エリアのアップ。 | |
何が見えているかの解説。 |
2年前にも記事にしたが、深泥池のミツガシワが、鹿による食害で、激減している。このあたりでは、2年前よりさらに減って、南岸のエリアでは風前の灯火だ。何とかならないものかと思う。ミツガシワは北方系の植物で、深泥池は分布の南限に近く、氷河期の生き残りとされている。大事にしたいところだ。 | |
ミツガシワが生えている部分のアップ。白い花が少し咲いている。 | |
これは2年前の様子(2020年4月12日の記事参照)。 | |
これは10年前の様子(2012年4月14日の記事参照)。こんなに沢山咲いていたのに…。 |
この日、所長として初の教授会。コロナのせいで、未だに教授会はオンラインだ。コロナまでは教授会を開催していた部屋から、事務方と副所長とで、こんな感じでやっている。この日は、ややこしい案件もいくつかあったが、何とかこなせたかと思う。 |
教授室から見える桜も、いい感じで満開。 |
今年のソメイヨシノは、この近辺では、4月に入ってから満開。出町柳の橋から北に向かって高野川沿いの桜を望んだ写真。 | |
医生研の近くの鴨川の堤防沿いの桜。土曜日ということもあって、かなりの人出が見られる。このままコロナが明けてくれたらと思う。 |
新年度になった。「ウイルス・再生医科学研究所」は「医生物学研究所」に改称となった。略称は「医生研」。写真は南西地区の車両入り口から1号館を見たところ。 | |
この入り口の左側の看板。ちゃんと医生物学研究所という表示に変わっている。 | |
金属プレートの看板。まさに「金看板」だ。 | |
1号館の正面玄関に貼ってある表示。「ウイルス再生研1号館」から「医生研1号館」に改称となった。 | |
1号館の東側の桜。満開だ。 | |
11時から本部で辞令を受けた。本部へ向かう道中、芝蘭会館の南側の桜。 | |
湊総長から辞令を受け取った後、この日からCiRAの所長になった髙橋淳先生と話しながら研究所に戻った。髙橋先生とは同級生で、1回生の時の1年間だけテニス部で御一緒したこともある。お互いに「しかし、君が所長になるとはねえ」という感じの話をした。CiRAの前で、自撮りで記念写真。 | |
統合と改称までの経緯。ウイルス・再生医科学研究所は、2016年10月にウイルス研究所と再生医科学研究所が統合して発足した。統合に際して、名称をどうするかの議論は当然あったが、当時のスタッフと京大の本部との話し合いの中で、当面は両研究所の名前を並べるという事になった。統合後も新名称についての議論は続き、統合後5年半にして、今回の改称となった。 統合前の両研究所は、それぞれがアカデミアの世界で確固たるプレゼンスを示してきた。ウイルス研はウイルス学のみならず分子生物学全体を、再生研は再生医学のみならず免疫学や生体工学を含めた広い領域を牽引してきた。ウイルス研は成人性T細胞性白血病の原因ウイルスを発見した日沼頼夫先生を、再生研はiPS細胞を発明した山中伸弥先生や、制御性T細胞の発見した坂口志文先生を輩出している。 医生物学研究所という名前についてだが、改称には多くの人が関わっており、それぞれ思いは異なると思う。議論の中で感じた事を総括する形で、私見を述べる。新研究所名は、「生物学」という言葉が入ることでちょっと古めかしく響くと思うが、それがかえって新鮮でいい、という意見もあった。私としてはその響きの通り、この名称には「生物学としての視点を大事にしよう」という思いが込められていると思っている。 このあたりの話は、HPの中の「所長あいさつ」にもう少し詳しく記している。 所長あいさつ: |
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HPもデザインを刷新。 医生物学研究所HP: |
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ロゴ。英語の名称は「Institute for Frontier Life and Medical Sciences」から「Frontier」を削って「Institute for Life and Medical Sciences」になり、英語名の略称はLife and Medicalから、LiMe(ライム)となった。 |
表記の会が、東京の白金台の八芳園で開催された。 | |
八芳園の庭園から見た建物。 | |
ロビー。 | |
建物から見た庭園。 | |
会場。庭園を見渡すテラスがあり、素晴らしい部屋だった。100人以上入れる部屋であったが、コロナ対策として50人に制限したとのこと。 | |
北村先生による挨拶。北村先生は退任後も、本務として神戸の医療産業都市推進機構先端医療研究センターのセンター長に着任されるのと、兼務として東大薬学部でラボを持たれるとのこと。 | |
合計10人くらいがプレゼン。私は最後から2人目で、自分の研究内容を少し紹介した後、新学術領域「細胞運命制御」(2010 -2014年度)に計画班員として声をかけて頂いた経緯や、Negative Selectionに参加頂いた経緯などを話し、2018年に「ガッテン!」に出演した時の映像を流したりした。 | |
2009年に北村先生にNegative Selectionに入って頂いた時の経緯を表したスライド。国際免疫学会(2010年8月に開催)での屋外ライブは大成功だった(Negative Selection Live at Meriken Parkの記事参照)。 | |
最後は宮島先生の講演。 | |
写真はIL-3R、GM-CSFR、IL-5Rに共通のサブユニット「βc」(共通β鎖)をクローニングしたというCell論文の紹介で、ファーストオーサーが北村先生、ラストオーサーが宮島先生。サイトカインレセプターの共通サブユニットは他にもgp130とか γc(共通γ鎖)などがあるが、βcの発見が他より先行していたとのことだ。 | |
中内啓光先生(スタンフォード大、東大医科研)、西村栄美先生(東大医科研)と。現地開催の会は沢山の人と直接話ができて、ありがたい。 | |
会の終了後、大久保さん(写真向かって左端)と一緒に八芳園の庭園で催されていた夜桜の会に立ち寄った。北村先生が通りがかられたので、一緒に記念写真。 | |
日が暮れると大変幻想的な景色になり、すでにかなり飲んでいた事もあって、「私は退任記念の会の最中に倒れて、今は病院で死にかけていて、これは臨死体験で見ている夢かも」などといった話をしていた。 | |
この通路もあの世に続く道に見えなくはない。 |
大阪大学で開催された表記の会に、現地参加した。大阪大学先導的学際研究機構生命医科学フロンティア研究部門が主催。 | |
シンポジウムの演者一覧。自分も含まれているので何であるが、今回の「オルガノイド」と「デザイナー細胞」という課題に対しては、それぞれの分野の第一人者が揃っている。 | |
今回は現地+オンラインのハイブリッド形式。会場は阪大病院の裏手にある先端医療イノベーションセンター棟。 | |
入り口の表示。 | |
久々の現地開催。やはりオンラインよりもこういう発表の方がいい。 | |
部門長の西田幸二先生の挨拶。沢山学べて、とてもいい会だった。 |
表記の会がハイブリッド形式で開催された。参加者は200人を超え、盛会だった。 | |
影山先生は今年度4月からすでに理化学研究所脳神経科学研究センターのセンター長として着任されているが、今回講演をしていただくことになった。クラウド中というのは雲の中でどう進むべきかわからなくなるという意味で、研究を進めてきた過程で何度も行き詰まってどうしていいかわからない時期があったけど、そういう時には大きな進展があったりするので、それを楽しむのが良いというような話だった。影山先生のように次々と大きな仕事をされてきた先生だったら、後付けできれいな話にしてもいいところを、実際に壁にぶち当たった苦労話として話をしていただけて、とても親近感がわく話だった。 | |
戸口田先生は、「二兎を追うもの一兎をも得ずか」とかいうタイトルであったが、臨床、骨肉腫を対象にした基礎研究、iPS細胞を用いた再生医療、という三兎を得た、という話だった。すごいactivityだ。 | |
小柳先生は若者へのメッセージとして若い頃の苦労話を具体的にされた。後半では、今回のコロナ禍の話も含めて、ウイルス学の展望を語られた。スケールの大きな話だった。この後、私が閉会の挨拶をして、「研究所の顔ともいうべき先生方が辞められるので、残された私達は、新しい顔になる事を目指して精進しましょう」というような話をした。 |
河岡先生は2021年10月から東北大学加齢研の准教授に就任しているが、クロスアポイントメントでまだウイルス再生研の特定准教授でもある。そのため京大にもよく来ており、頻繁に私のオフィスにも顔を出すのであるが、この日は「体重の制御ができて成果があった」と言ったから、写真を撮って、検証してみた。 | |
これはほぼ一年前の写真(2021年4月16日の記事参照)。この頃がピークであったという。確かに、ずっしりとした存在感がある。これに比べれば、今回は「頑張ったな」感はある。 | |
もう少しさかのぼってみて、これは3年前の阿蘇シンポジウムでの河岡先生(東大医科研)とのツーショット(2019年7月26日の記事参照)。ここまでさかのぼると、今回の努力は、まだまだかと。 | |
さらにさかのぼってみて、4年前のウイルス再生研でのセミナーの際の写真(2018年7月5日の記事参照)。こうなると、別人感がある。なお、この記事は、河岡先生公認。 |
いわゆる「まん防」がようやく解除となった。これでこのままコロナが明けたらと思う。とはいえ新規感染者の減少はもたついており、まだ第5波時の2倍くらいの数字だ。また、オミクロン株は肺炎になりにくいから死亡率は低いであろうなどと言われていたが、グラフからわかるように、新規感染者数に対する死者数の割合を見ると、デルタ株による第5波と比べてあまり変わっていない。 世界を見わたすと、アメリカやインドのようにすっかり収まっている国もあるが、韓国はまだ増加が続いていて新規感染者が1日40万人を超えており、他にもドイツやベトナムでも過去最多を更新している。 3月から4月にかけては人の移動や集まりが多いから、また再増加があるかもしれない。何とかこのまま収まってほしいものだ。 |
教授室から見えるハクモクレン。この花が咲くと、春が来たことを実感する。昨年と一昨年は3月11日に満開だった(2021年3月11日の記事参照)ので、今年は昨年より10日くらい遅いということになる。 |
石井克久先生(写真向かって右)は関西電力病院の循環器内科統括部長。私が関西電力病院で内科の研修をした時、ローテーションで半年間循環器内科にいた際に指導医だった先生。この日は、甥っ子にあたる浜野悠人さん(写真中央、西大和学園、高1生)に研究内容を紹介したのと、研究所見学をしていただいた。向かって右から二人目は石井先生の奥様、左端は浜野さんのお父様。昨秋に洛北高校(2021年11月5日の記事参照)や下鴨中学校(2021年12月4日の記事参照)でOBとして講義をしたので、その時のファイルを元に、進路に関する話なども交えて講義をした。講義の後、ES細胞研究センターの細胞調整施設などを見学していただいた。 | |
指導医と言っても石井先生とは歳はあまり離れておらず、大変仲良くしていただき、よく一緒にスキーに行ったりした。左は当時の写真をスキャンして貼り付けたスライド。右上の写真は石井先生に命じられてやったモノボケ。 | |
また、関電病院でもバンド経験者を集めてガイドワイヤーズというバンドを組んで、病院全体の忘年会などで演奏したりしていた。このバンドでは私はベースを担当。ガイドワイヤーというのは、心筋梗塞の患者さんにカテーテルを用いた冠動脈の検査や治療を施行する時、手や足の動脈から目的箇所までまず設置するワイヤー。それをガイドにして、カテーテルや治療器具を冠動脈まで導く。つまり「あなたを正しく導くバンド」というような意味のバンド名だった。 |
表記の会が完全オンラインで開催された。 | |
今回私は3つのシンポジウムに登壇。初日は新型コロナの治療法開発の話。座長の一人の諫田泰成先生(国立医薬品食品衛生研究所)は、京大血液腫瘍内科の諫田淳也先生のお兄さん(2014年12月6日の記事参照)。 | |
2日目朝のシンポジウム。座長は大御所である藤堂具紀先生(東大)と岡野栄之先生(慶應大)。 | |
岡野先生よるレビュートークに始まり、濃い内容のセッションだった。 | |
3日目夕方のシンポジウム。座長は和田はるか先生(北大)と土井大輔先生(京大)。 | |
私はこのセッションでは第一演者だったので、ややレビュートーク的な話をした。どの演題も、結構マニアックな、面白いセッションだった。 |
表記の会は京大関連のベンチャー会社をサンディエゴで紹介する会で、3月2日に開催された(2022年3月2日の記事参照)。私はリバーセルの紹介をした。リバーセルは、Kyoto University Awardをいただけた。医学研究科の砂留沙季子さん(写真中央)と村田千晶さん(向かって右)が持ってきてくれた。 | |
記念品はクリスタルトロフィーと、ペーパーウエイト。 | |
クリスタルトロフィーは、角度によって色が変わって、いい感じ。この賞は今回から始まったとのことなので、第一回の受賞者ということになる。ありがとうございました! | |
ペーパーウエイトのアップ。時計台と、シンボルツリーであるクスノキが内部に刻まれている。 |
再生研とウイルス研は2016年の統合の後も、それぞれ再生医療とウイルス感染症拠点機能を果たしてきており、統合後の研究所は2つの拠点機能を維持してきた。2022年4月に医生物学研究所改称するのと時を同じくして、両拠点を統合し、「ウイルス・幹細胞システム医生物学共同研究拠点」という新拠点を発足させることになった。研究所の改称では潔く名称を短くした一方で、拠点名については果たす役割が盛り込まれており、長くなっている。この拠点の中核となる事業として、2022年度は公募の結果として30件の共同研究を採択した。この日、採択された課題によるキックオフミーティングが開催された。小柳所長による挨拶。 | |
当研究所の所員との共同研究を支援する仕組みで、100万円を上限として単年度の支援。これまでは年度の最後の報告会の形での発表であったが、「所内あるいは課題採択者間などの共同研究を推進するためには採択時にキックオミーティングの形にする方が良い」という話になり、今回の開催となった。面白い話が沢山聴けて、とても有意義だった。 |
この日の午後、表記の会が開催された。このセンターは2020年4月に設置されたが、母体となる幹細胞研究センターは2002年に発足しており、中辻憲夫先生のリーダーシップにより、日本で初めてES細胞が作製され、研究用株として5株が50以上の機関に配布されてきた。2015年に中辻先生が退官されてからは末盛博文先生(准教授)(左写真)が事業を受け継がれ、2018年からは医療用ES細胞の配布が始まった。現在、6株が入手可能だ。末盛先生はこの3月で退官されるので、川瀬栄八郎准教授が事業を引き継ぐ。 | |
プログラム。成育医療センターの阿久津英憲先生や理研の万代道代先生の話も聴けて、とても面白かった。 | |
センター長の永楽先生による閉会の辞。90人以上が視聴し、盛会だった。ES細胞はiPS細胞とは材料になる細胞が異なるので、ES細胞を研究することはiPS細胞とは違った意義があり、また医療用ES細胞は特許の縛りがないなど、商業利用に有利な点もある。以前はES細胞の研究は規制が厳しく扱うのが相当に困難であったが、現在は規制が緩和されており、かなりアクセスしやすくなっている。 |
これまでに何度かラボニュース欄に登場している水生カタツムリの近況。昨年12月1日にようやく増え出したと喜んでいた(2021年12月1日の記事参照)。その後順調に増えた(2021年12月13日の記事、2022年1月10日の記事、2022年1月28日の記事参照)。しかし最近やや増えすぎで、そろそろこの水槽の限界かも。餌がない時はこうして水面に浮かんでくる。 | |
餌をやった直後の写真。マウス用配合飼料の廃棄分をもらって餌にしている。緑の丸い模様が入っている餌は、テトラプレコという草食魚用の物で、アフリカツメガエルのオタマを育てた時に使っていたもの(2008年2月9日の記事「オタマ観察記録」参照、2009年3月11日の記事、3月17日の記事、4月4日の記事参照)。オタマには乳鉢ですり潰して粉状にして与えていたが、ここでは丸ごと入れている。 | |
餌をやってから5時間後。ほぼ全てが水槽の底に食べにきている。浮かんだり沈んだりを調節できているということであろう。 | |
上から見たところ。人によっては、ちょっとキモいと思うかも。 |
京阪神では3月6日までだったまん延防止措置が、3月21日までの延長になった。首都圏でも同様に延長になっている。左図のように日本全体で見て確かに新規感染者は減ってきているが、減り方が緩やかで、地域によっては再度増加に転じたところもあったりする。規制はそろそろ勘弁して欲しいところであるが、1日あたりの死者数は第5波の2倍くらいの数字で高止まりしているので、延長もやむなしかとも思う。 |
お昼に鴨川を散歩。この時期は水がきれいで、さらに白川の分水路から白砂がもたらされる(2021年9月20日の記事参照)ので、余計に美しい。マガモのつがいが、夫唱婦随な感じで泳いでいた。微妙に距離があいているのも、微笑ましい。マガモはこのように越冬地でつがいになり、このペアで繁殖地である北方に連れ立って帰るらしい。 |
表記の会が朝7時-10時半(サンディエゴでは3月1日午後2時-5時半)に開催された。京大関連のベンチャー会社をサンディエゴで紹介する会。 | |
4つのセッションがあり、私は最初のセッションの3番目に、リバーセルの紹介を行った(8分)。 | |
リバーセルの事業内容を表したスライド。 | |
リバーセルの事業の強み。1については、ヒトがん抗原特異的T細胞の再生に世界で初めて成功した事による(Cell Stem Cell, 2013)。 | |
2の点について、リバーセルが独占実施権を持っている特許技術の紹介。特に1のTCR-iPS細胞法は基本特許と言えると考えている。 | |
3の点について、少し前に報じたリバーセルと大塚製薬とのライセンス契約(2021年12月16日の記事参照)について紹介した。 | |
このセッションのコメンテーターをしてくれたのはPetra Stegmannという人で、サンディエゴの起業家支援組織「CONNECT(コネクト)」のSpringboardというプログラムのSenior Director。いいコメントをいただけた。 | |
会の最後に表彰式があり、リバーセルはKyoto University Awardをいただけた。選者は上記のPetra Stegmann。Presenterは、萩原正敏先生。ありがとうございました! |
この日、澄田裕美先生が、ウイルス再生研の特任助教として着任された。 | |
澄田先生は大学院生時代に、構造生物学分野でScience、Nat Struc Mol Bio、PNASなどに筆頭著者として論文を出していて、ロレアル-ユネスコ女性科学者日本奨励賞(左図)や東大総長賞などを受賞しており、研究者として相当な強者だ。卒業後製薬会社で研究開発にあたっていたが、一方で3DCGやサイエンスイラストレーションなどを使って科学コミュニケーションの仕事をしたいと思われていて、丁度ウイルス再生研としてもそういう人材を探していたので、今回の転職となった。澄田先生、よろしくお願いします! |
藤田医科大学河本研の准教授、川瀬孝和先生が昨年12月にAMEDの「新興・再興感染症に対する革新的医薬品等開発推進研究事業」に申請した案件が、採択になった。 平成4年度採択課題一覧: |
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写真は川瀬先生がヒアリングで用いたスライドの1枚目。造血幹細胞移植後のサイトメガロウイルス再活性化に対するT細胞療法の開発、という話。川瀬先生と美山貴彦先生(藤田医大河本研講師)は、以前に「多くの人に共通して現れるサイトメガロウイルス特異的なTCRを同定した」という論文を出しており(下記参照、Scientific Reports, 2017)、この道のプロだ。直接経費で1000万円/年x3年と、それなりに大きなgrantなので、この開発研究の加速が期待できる。 【2017年広島大学プレスリリース】ウイルスに対する反応性が高いT細胞は「共有T細胞レセプター」を利用していることを解明しました~有効性の高い細胞免疫療法の開発に大きな期待~: |
羊土社から「がん免疫ペディア」が送られてきた。詳しくて、わかりやすい、素晴らしい本に仕上がっている。私は1項目(「iPS細胞技術を用いたがん免疫細胞療法」)を書いたのと、表紙のイラストを描かせていただいた。 アマゾンのサイト 羊土社のサイト(全項目の目次付き) |
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カバーの折り込み部分に、イラストの解説が載っている。このイラストの制作過程については、少し前に詳説した(2022年2月14日の記事参照)。 | |
巻末に載っている、本書の編者である吉村先生のプロフィール。 |
今期の冬は寒い日が多く、また雪がよく降った。この日も朝からうっすらと積雪。今回の寒波では、北海道や日本海側の各地で、記録的な大雪になったらしい。 |
縁があって、今年度は京都精華大学の建築コースの中の一つのゼミの卒業制作に外部評価者として参画している。4回生10人くらいが対象で、昨年5月にアイデア段階での発表会(2021年5月20日の記事参照)と、12月に仕上げに向けた発表会(2021年12月2日の記事参照)に参加した。今回は、最終的に完成した作品を観にいった。他の学部も含めて卒業制作展が催されていたので、他の学部の作品も含めて観てまわった。 | |
精華大学は岩倉の北の山沿いにあ利、叡山電車鞍馬線の駅に隣接している。美術系の大学だから、美術やデザインのコースが当然あるが、この大学の特徴は、マンガやアニメなどのサブカルチャー系の学部があることだ。 | |
中央の建物の並びには内側に通路があって、中々いい雰囲気だ。 | |
作品は写真撮影NGが多かったので写せていないが、さすがにすごくて、プロレベルのものが並んでいた。ストーリーマンガの分野では、卒業生の中でプロとして活躍している人の単行本が置いてあった。 | |
ここで知ったのだが、少し前にやっていたNHKよるドラ「いいね!光源氏くん」の原作マンガの作者「えすとえむ」は、ここの卒業生であるらしい。このドラマは妻が観ていたので私もつい観てしまったが、荒唐無稽とはいえ、結構面白かった。読んだことがある漫画でいえばこの他にも「極主夫道」の作者や、スピリッツで連載されていた「ジャガーン」とモーニングで連載されていた「はたらく細胞Black」の作画担当の人も、精華大卒である事を知った。卒業生にそういう人たちがいるくらいだから、今回の卒展のレベルも大変高く、大いに楽しめた。 | |
建築科の作品は体育館に展示してあった。ゼミの学生の多くが、ちゃんと仕上げて、立派な作品にしていた。模型だけでなく、コンセプトや制作過程もパネルで説明する。写真は、「透明な個室」というタイトルの作品で、都市空間の中に、くつろいでリラックスでき、それでいてまわりとは適度なつながりがあるような個室、というコンセプト。具体的に大阪キタのマルビルのあたりに建築するという構想になっている。 | |
模型。私も模型を作るのが好きなので、建築模型を見るのは楽しい。 |
コロナの新規感染者数はこの1週間ほど前週を下回るようになり、この日の新聞の朝刊でピークを越したと報じられた。しかし、この日の政府からの発表で、京阪神を含む多くの地域で、2月20日までだったまん延防止措置が、3月6日まで延長になった。医療が逼迫しているとまではいえないとしても、死者数は増え続けており、このところ1日200人を超えている。欧米は新規感染者数が高止まりする中でも規制の緩和/撤廃を進めているが、日本ではまだ3回目のワクチン接種があまり進んでいない状況なので、規制を続けるのはやむなし、といったところか。 |
再生医療イノベーションフォーラム(FIRM)は、再生医療に関与する会社が合同で作っている事業体で、このフォーラムは、起業を考えている人達を応援するイベント。東京で講演するはずだったが、第6波のせいでオンライン講演となった。 |
この日の午後、第一臨床研究棟の地下1階の東の端に、細胞療法センター(C-RACT)が運営する細胞調整施設(Center for Cell and Molecular Therapy:CCMT)が完成し、内覧会が行われた。私は15時過ぎから参加した。 | |
細胞調整施設はこれまでも病院構内の別な場所にあったが、パワーアップして移設された形だ。 | |
細胞製造を行う部屋は4部屋ある。そのうち1つを、河本研が進めている白血病を対象とした治験用の細胞製造を行う予定。この治験は主にリバーセルの支援で進めている。 | |
約1時間のツアーで、施設全体を見学。各部屋で解説をしていただけた。写真は細胞の保存容器。液体窒素の補充をしなくても、窒素を冷やして液化するという仕組みになっているすぐれもの。 | |
細胞製造を行うエリア。このエリアは最奥部であり、稼働し始めたら、作業着に着替えた上にフルでガウンを着ないと入れない。 |
京大iPS細胞研究財団(CiRA-F)が中心になって、表記のプロジェクトが発足した。P.S. I love youという常套句のIをiとして左図のように並べるとiPSというようにも読める。 P.S. i love youのHP: リバーセルからのプレスリリース: |
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この日14時から、オンラインで、プロジェクト発足の発表会があった。初めに、CiRA-Fの理事長、山中先生の挨拶。 | |
その後、財団の業務執行理事である高須直子先生によりCiRA-Fの役割や、本プロジェクトの意義などが語られた。このスライドはCiRA-Fの役割を示すもので、医療用iPS細胞ストックの作製と提供などにより、アカデミアから産業界への橋渡し役を果たす。 | |
プロジェクトの具体的な取り組み。CiRA-Fが提供するiPS細胞を使う会社が集まって、一体感をもって患者に届けようというもの。2025年の大阪万博にも何らかの形で参画するらしい。 | |
プロジェクトの意義。 | |
今回のプロジェクトに参画している会社は全て顔出しでオンライン参加。 | |
参画している会社のリスト(アルファベット順)。 | |
各社入口は1つという事になっていたので、リバーセル社では梶川社長が入り、それを皆で視聴。手前の二人はYoutubeの番組「いだちゃんねる」のコバ君とカメラマンの人。いだちゃんねるには昨年の夏に河本が登場した(2021年8月22日の記事参照)。この日、河本が「京大教授の一日」とかいうテーマで朝から取材を受けており、この発表会はプロジェクトの事務局の許可を得た上で、リバーセル社から取材参加した。 |
2月22日に羊土社から「がん免疫ペディア」が発刊される。2017年に免疫ペディアが刊行されよく売れているようであるが、そのシリーズの新作ということになる。 がんの免疫療法は長らく効果がほとんど出せずに苦戦を強いられてきた領域だった。一方で、先人達は連綿と開発研究を続けてきた。ブレイクスルーとなったのは、いわゆる免疫チェックポイント阻害剤の登場だ。2010年に転移性メラノーマに対するCTLA-4抗体の効果を示した論文が報告されて以後、がん免疫療法は脚光を浴びるようになる。そして2018年、ジム・アリソンと本庶佑がノーベル賞を受賞するに至った。 本書は吉村清先生(昭和大学、国立がん研究センター)が編集。今回はその表紙を描かせて頂いた。作画の過程を紹介する。 アマゾンのサイト 羊土社のサイト(全項目の目次付き) |
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2017年に熊ノ郷淳先生(大阪大学)の編集で「免疫ペディア」が刊行された。イラストを多用した用語集だ。私は、「免疫学の歴史」という項目を書いたが、表紙のイラストも担当することになった。 アマゾンのサイト |
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用語集ということで「言葉探しの旅」と解釈して、「インディ・ジョーンズ」のような古代遺跡の探検隊のイメージにする事にした。このイラストには私はよく以下のような解説をつけている。 「探検隊は、古代遺跡の地下深く、迷路のような回廊を、ランプの灯を頼りに歩みを進めていきます。つきあたりの石の壁は、よく見ると扉のようでした。その重い石の扉をこじあけて踏み込んでみると、そこは真っ暗な大空間でした。奥の壁をランプで照らしてみると、そこには大きな極彩色の壁画が現われました。驚くべきことに、そこには現代の免疫学が到達した知見の数々が、すでに描かれていたのです。壁画の左側に鎮座する人物像は、古代の科学者のようでした。きっと桁外れの天才学者だったのでしょう。あるいは、現代から古代へタイムスリップしてしまった人なのかもしれません。」 左端の人物が、ギルソンのピペットマンを持っている事から、「大学院生かポスドクがタイムスリップしてしまった」というオチをつけたストーリーにしている。 このイラストは、大学での講義で、小テストで使うことがある。講義をよく聞いていたら、どれがどの細胞を表しているか、解読できるからだ。 |
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今回の出版にあたり、昨年秋に、「表紙のイラストを」と頼まれた。「免疫ペディアのシリーズなので、できれば同じ世界観で」という注文があった。 描くテーマとしては、「がん免疫サイクルにしよう」と、すぐに浮かんだ。 次にどういう絵にするかを考える。全く自由に描くよりも、ある程度方向性が絞られている方が描きやすい事もある。とはいえ、二番煎じになってはいけない。今回も、まずはがん免疫サイクルを壁画にするアイデアも考えた。 |
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まず浮かんだのは、曼荼羅にするというアイデア。 | |
曼荼羅という方向性でラフスケッチを描いてみた。中心に、「ウィリアム・コーリー」というがん免疫療法の元祖とされる人を置いた。コーリーは、20世紀の初頭に「コーリーの毒」と呼ばれる死菌を、がん組織に注入して免疫を活性化する方法を開発し、実際に多くの患者に用いた。いわゆるアジュバントとしての効果で免疫を活性化するという方法だ。一部の患者には効果があったが、標準療法には至らなかった。 | |
しかし、このアイデアはすぐにボツにした。壁画という事で二番煎じ感がある事も気になっていたが、どうしても抹香臭くなるのと、以前に胸腺組織を曼荼羅に喩えたイラストを描いた事があったからだ(左図)。このイラストはKTCCの抄録用に描いたもので、この年は糸井マナミ先生(明治国際医療大学)が集会長で、比叡山の延暦寺会館で開催された。このイラストは迷路のクイズになっており、髄質に臓器特異的抗原を発現して負の選択を誘導するエリアがある事を実感してもらうために、講義で使うこともある。 | |
そこで、屋内の壁画ではなく、屋外の、古代遺跡として描くことにした。参考資料として用いたアンコールワットの遺跡の写真の一つ(海外旅行の旅工房HPより拝借)。 | |
また、「天空の城ラピュタ」も参考にした。 | |
「密林の古代遺跡の中にがん免疫のモニュメントを発見」というコンセプトで最初に描いたスケッチ。 | |
ラフスケッチの第2弾。真ん中の石像が一体では寂しいと感じて複数を設置しようと考えた。ノーベル賞を受賞したアリソンと本庶先生は外せないし、養子免疫療法の開祖であるローゼンバーグも入れようと考えた。 | |
石像をがん免疫サイクルの作用箇所に配した。また、現在のがん免疫療法の父とされるロイド・オールドを石像の中心に置いた。 | |
色鉛筆で雑に色を付け、意図の解説を書き込んだ。これで羊土社の編集部に送ったところ、編集部と吉村先生から「この案でOK」と了承いただけた。これが2021年11月16日。 | |
完成稿は当初年内に作成という締め切りだったが、少し遅れて、年末から年始にかけて作成した。まずは構造をパワーポイントできちんと描く。 | |
その構造図をトレースする形で、ラフな下書きを作成。 | |
鉛筆で詳細な線描を入れる。 | |
下書きをフォトショップに取り込み、色をつける。新しいレイヤーを設定して、本描きの線描を入れる。 | |
線描の完成。 | |
フォトショップの塗りつぶしツールを用いて彩色。まずはがん免疫サイクルの細胞を派手な色で彩色。 | |
遺跡という設定なので、彩度を変換する機能を使って、彩度を落とす。 | |
周囲の遺跡も、地味な色を置いていく。 | |
草木に彩色。雰囲気が大きく変わる。 | |
石像に彩色。灰色や、銅像のような色などをいろいろ試したが、スフィンクスのような色を使うことにした。立体的に見えるように、影を付けたりした。これで完成。トップページに載せているサイエンス・イラストレーション集にも収載したが、その中では、以下のような解説を付けた。 「探検隊は密林の中で古代遺跡を発見します。その古代遺跡の調査をしていたら、巨大なモニュメントに出会いました。そこには、20世紀から21世紀にかけてがん免疫療法を確立した偉人達の石像が屹立し、その周りを「がん免疫サイクル」という現象を表した免疫細胞の彫像が囲んでいます。そう、この話の舞台となる時代は、現代文明が衰退した後の未来世界です。現代文明の人類は、文明が衰退する前に、文明が存在した証としてこのようなモニュメントを残した、というストーリーです。 中央の5体の石像のモデルは、 TNF や p53の発見などで知られ腫瘍免疫学の父とも呼ばれるLloyd J. Old(上段中央)、養子免疫療法の研究開発で世界を先導してきたSteven A. Rosenberg(上段右)、 PD-1およびCTLA-4の発見・抗体開発の業績でそれぞれ2018年のノーベル生理学・医学賞を受賞した本庶佑(下段右)およびJames P. Allison(上段左)、「コーリーの毒」と呼ばれるがんワクチンの開発で知られるがん免疫療法の先駆者William Coley(下段左)です。彼らの石像の周囲には、がん免疫サイクルのステップと、それぞれの研究者が取り組んだがん免疫へのアプローチを描いています。」 なお、本庶先生がハサミをもっているのは、AIDによるクラススイッチや体細胞超変異による親和性成熟を表したつもり。 |
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それぞれの人物の元ネタ写真を貼り付けた。今回感じたのは、イラストの中に似顔絵を組み込むと、苦労するということだ。あっさり描いているように見えるかもしれないが、実はコーリーとアリソン以外は、かなり苦心した。実力不足を痛感した次第だ。 |
表記の会が開催された。現地開催される予定であったが、第6波のせいでオンライン開催となった。 | |
今回の集会長の吉野一郎先生(千葉大呼吸器病対外科学)による開会の辞。この会は基本的には外科系の会で、KTCCとはかなり趣が違う。とはいえ、府立医大の井上匡美先生と胸腺腫に関する共同研究をしている(2020年6月16日の記事参照)ので、勉強をしておく必要はある。 |
新井麻由子さんは、東海大学医学部の一年生。10年くらい前、新井さんが小学生だった頃、免疫ふしぎ未来展にお母さんと一緒に来られた。私はその当時アフリカツメガエルやプラナリアの展示を担当していて、希望者にはプラナリアを15mlチューブに10匹ずつくらい入れて飼い方の説明書つきで配ったりしており、新井さんにもプラナリアを差し上げた。一度お母様と一緒に理研免疫センターに見学に来られた事もあったように思う。新井さんは子供の頃から生き物が好きで、今でもそれは続いているという。東海大学のカリキュラムで基礎の研究室を見学するというカリキュラムがあり、幸谷愛先生(血液内科)の研究室を訪問した際に、私の話が出て、それがきっかけになって、会いにきてくれたという経緯。幸谷先生とは共同研究もしているが、バンド演奏でご一緒した事もある(2020年1月31日の記事参照)。 | |
新井さんはネット上で「昆虫文学少女」とか「ナナフシガール」という名前で頻回に登場している。これまでに何度も東南アジアに昆虫を見に行ったりしているようだ。左の写真は下記の朝日新聞系の記事の中から拝借。ボルネオ島での写真であるようだが、中々インパクトがある。 大学選びでは理学部も考えたけど、理研を見学した時に医学部出身なのに研究や動物の飼育を楽しそうにしている私を見て、「医学部もいいかも」と思ったとの話だった。 新井さんが登場する記事: 夏休みの自由研究、昆虫採集が理系進学のきっかけに?子どもを伸ばす取り組み方とは(朝日新聞EduA記事) ナナフシガールと東京昆虫探検(ナショナルジオグラフィック記事) |
松川ユンメイさんは桂研の先輩で、日本医化器械製作所に勤務(2014年12月7日の記事参照)。京都に来られた折に、立ち寄られた。相変わらず、お元気そうだった。 |
1月19日にから東京+12府県にまん延防止措置が適用されていたが、27日から京阪神にも適用されることになった。26日に大阪は9800人、京都は2200人と歯止めがかかっておらず、やむを得ないであろう。図のように、日本全体でみてもまだ増加傾向が続いている。デルタ株の時は昨年の10月から12月くらいまでは適度に規制を緩和した状態で社会生活を進めながらも感染者数はよくコントロールできていたことを思うと、今回のオミクロン株の感染力は凄まじい。重症化や死亡者の率が少ないから「風邪の一種」と割り切るという話も出ており、世界はそういう方向に進みつつあるようだ。しかし、ここにきて、日本では死者数が第5波の半分くらいまで増えてきた。軽症者は自宅療養などでもいいかもしれないが、中等症や重症は病院でみるしかなく、このまま増えるとまた医療崩壊ということになってしまうかもしれない。 | |
欧米では現在でもオミクロン株が全体としては拡大し続けているが、増加率が鈍化しており、そろそろピークアウトするのではという声も上がっている。そういう観点からか、規制を撤廃する方向に進んでいるようだ。「コロナ明け」の予感で、このまま進んでくれたらいいが、ちょっと嫌な情報もある。デンマークではオミクロン株の中の亜株であるBA.2という株がBA.1と入れ替わるように急速に優勢になりつつあり、そのせいか新規感染者数も増大傾向が続いている。BA.2株は幸い日本ではまだ市中では拡大していないようだが、今後どうなるかわからない。こんな「いたちごっこ」みたいな話がいつまで続くのだろうと思う。 |
1月10日に、一部を水槽に移し残りを卵がかえるまでプラケースで引き続き飼育、というように書いた(2022年1月10日の記事参照)が、先週末、卵がほぼ全て孵化したようだったので、全てを水槽に移し替えた。 | |
マウス用の配合飼料の廃棄分を一部もらって、砕いて餌にしている。 | |
餌を水の中に沈めた直後の写真。 | |
餌をやってから3時間後。ほとんどの個体が餌の周囲に集まっている。 | |
アップの映像。上を下への大騒ぎだ。 | |
さらに4時間後の写真。ほぼ全ての個体が餌の周囲に集まっている。2ヶ月前に「ようやく増え出した」と喜んでいた(2021年12月1日の記事参照)ことを思うと、すごい増え方で、今後は餌の量などを加減する必要があるだろう。 |
2022年度の免疫学会は熊本で開催される予定で、ポスターが送られてきた。集会長は吉村昭彦先生(2021年12月8日の記事参照)。吉村先生は集会長を引き受けられるまで、実は何度か辞退されていたが、今回は準備も覚悟もできたので引き受けられたという話だった(2019年12月11日の記事参照)。ポスターはデザインが秀逸だ。熊本城主の加藤清正が朝鮮出兵した際に虎退治をした、という話に基づいているようだ。槍で退治したという話になっているが、実際には鉄砲を使ったという説もある。なんであれ、この話と、新型コロナを合わせてあり、素晴らしい発想だ。また、学会のテーマが「シン」免疫学となっているのも、お見事。庵野秀明の大ヒット作「シン・ゴジラ」「シン・エヴァ」や、これから公開される「シン・ウルトラマン」「シン・仮面ライダー」にあやかったものであることは明らかだ。「・」が入ってないのは何でかなと思うが、やりすぎ感を避けるためだったのかもしれない。槍を抗体にして、加藤清正をT細胞としているのも、とてもいい。エヴァシリーズにはこれまでに「ロンギヌスの槍」や「カシウスの槍」が出てきたが、シン・エヴァで登場した槍であれば「ガイウスの槍」ということになろう。ハイブリッド開催ということになっているが、フルで現地開催できる事を願う。 |
この日、職域接種があり、京大病院で3回目のワクチンを受けた。昨日降った雪は市内ではほぼ消えたが、大文字山にはまだ残っている。 |
この日はかなりの積雪で、大通りもお昼前くらいまで雪が残っていた。朝8時ごろ、自宅近くの写真。 | |
写真は11時ごろ、丸太町の橋から北を望んだ景色。雪国みたいだ。 |
表記の会がオンラインで開催された。日本薬理学会が主催するフォーラムで、定期的にシンポジウムや懇話会が開催されてきた。今回の懇話会は、少し前まで、発表者とスタッフは渋谷の日本薬学会長井記念館に集まる予定であったが、残念ながらオミクロン株のせいで完全オンラインになってしまった。 |
高さんは今年度医科学修士の2回生。先日修論を提出し、この日、医学部の講義室で、全員を対象にした審査会があった。一人につき発表15分、質疑応答10分で、審査をするのは三人の教授/准教授。高さんの審査は、生田先生、廣田先生、吉富先生にしていただいた。他の研究室の教授や若い人も聴いているので、結構緊張感を伴う会である。 |
前回は平日に部屋の中から窓の外に出て拭いていただいた(2019年3月7日の記事参照)が、今回は休日にクレーン車のようなものを使って外側からの清掃だった。お疲れ様です。 |
日本時間で15日13時ごろにオーストラリアの東の方にある島国トンガで、大きな噴火があった。写真は噴火後1時間くらいで、噴煙は直径500kmになっているとのこと。東京から大阪までを覆うようなスケールだ。ただ、これはきのこ雲の直径であって、火砕流が地表や海面を覆い尽くしたという訳ではない。 衛星からコマどりした動画(下記)を見ると、噴煙の広がりよりずっと速い速度で衝撃波が広がっているのがわかる。爆発はだらだらしたものではなく、かなり瞬間的に起こったということなのであろう。 すぐ近くのトンガでの津波が1mにも満たなかった事から当初は日本では津波警報は出されなかったが、12 時間くらいしてから日本で1mを越す津波が見られた。この津波の発生様式は未知の現象だったようだ。衝撃波などの空気の振動が波を作り出すのであろうとのことだ。これだけ科学が発達しても、まだこんな未知の現象があるんだと、驚いてしまった。 なお、今回の噴火は確かに大噴火ではあるが、気候に影響を及ぼすほどではなさそうだ。 噴火のコマどり動画: |
今年はよく雪が降る。この日もそこそこ積もった。朝8時過ぎの教授室からの写真。まだ降り続いている。 |
年末あたりから第6波が来た。10月下旬くらいから全国の新規感染者数は100人-200人くらいでずっと抑えられていたのに、この2週間くらいは爆発的な増え方で、昨日は1万3千人になった。オミクロン株の割合はまだ明確には示されていないが、東京や大阪などの大都市ではほとんどがオミクロン株に置きかわっているようだ。 | |
世界全体で見ても、すごい勢いで増えている。 | |
オミクロン株は、潜伏期も病期も短く、重症化率や死亡率はデルタ株に比べてかなり低いようだ。肺よりもその手前の気道に感染する傾向があるために、肺炎になりにくいらしい。風邪やインフルエンザに近い性質と言えそうだ。他国のデータで見ると、死亡率はデルタ株の5分の1くらいのようだ。死亡率低下の要因としては、ウイルスそのものの性質の他に、抗体医薬や飲み薬など、治療法が増えてきたこともあるかもしれない。しかし、死亡率が5分の1だとしても、感染者数が5倍になると、死者数は同じになるので、決して軽視できない。アメリカや欧州でも、感染者数はものすごい勢いで増えている。アメリカのように1日に100万人とかのレベルで感染者が出ると、仮に死亡率が季節性インフルエンザ並みの0.1%くらいまで下がったとしても、一日に1000人が亡くなることになる。オミクロン株に対しては、欧米はあまり厳しい規制をかけない方針のようだが、医療が逼迫すると、そうも言ってられない状況になるかもしれない。今後日本で第6波がどうなるのか、予測は難しいが、何とか行動制限をかけずに今回の波を乗り切れたらいいのに、と思う。 |
ラボニュース欄によく出てくるランであるが(2020年11月29日の記事参照)、今年もいい感じで咲いた。窓辺に置いて水を時々やっているだけでよく咲くので、ありがたい品種だ。ジゴニシアの中の、紫小町という品種。 |
これくらい密になると水が2、3日で汚くなるので、濾過機能をつけた水槽に移すことにした。右側のプラスチックケースの壁には卵が多数生みつけられているので、水槽には大きな個体だけを移して、しばらくは並行して飼育することにした。 | |
広々とした新天地で気持ち良さそうだ。 |
つい1ヶ月前、「やっと増え出した!」と喜んでいたが(2021年12月1日の記事参照)、その後すごい勢いで増えている。餌(配合飼料)をやると、数時間で写真のように群がる。 | |
餌に群がっている部分のアップ。小さい個体も多数いるのがわかる。 |
年末年始は寒波が襲来。京都市内ではあまり積雪はなかった。夕方、子供達と北山方面へドライブ。大原まで来ると雪景色が見られた。正月につき、私は朝も昼もお酒を飲んでいるので、長男が運転してくれた。 | |
寂光院の参道。遅い時間だったので、参道に入るための入り口も閉まっていた。 |