ラボの生き物

オタマ観察記録

アフリカツメガエルの産卵は普通はホルモン注射で誘発するものらしい。
自然では春先に産卵するので、飼育下でも温度をしばらく下げてからまた戻すと、それが刺激になって産卵するらしい。あるHPでは、産卵を誘発するには冷蔵庫で8度で5日くらい飼う必要があるとしている。 うちのラボの飼育環境では、温度が安定しているので、この2年間、卵を産まなかった。
ところが、このたび、突然、産卵したのである。
産卵の3日前に、水を換えたときに、水がちょっと冷たかったので、もしかしたらそれが刺激になったのかもしれない。

2008年2月9日
角川くんと佐藤さんが、気がついた。おやがえるが産卵姿勢をとっているので、下の方をよくみたら卵があるという。確かに、砂礫の上にぱらぱらと散らばって、からみつくようにして卵があった。おろかなことに、メスがえる(貞子)が、自分で産んだ卵を次々と食べていた。あわてて砂礫ごとすくって、小さな飼育ケースに移した。
2008年2月10日
ちゃんと発生するのか心配していたら、1日たつと長細くなってピクピクと動き出した。
2008年2月11日
さらに1日立つと、沢山の幼生が孵化して、水面近くに上がってきた。ときおりピクピクするが、基本的にはじっとしている。
上の写真の拡大図。すでに魚のような形をしている。
2008年2月20日
孵化後10日目。この5日前くらいに小さな飼育ケースから水槽に移して、濾過器もつけた。餌はプレコという熱帯魚用の餌(テトラプレコとして売っている植物性の餌)を乳鉢ですりつぶしたものを、食べ残しを回収しやすいようにガラス鉢の底に入れてやっている。
同じく孵化後10日目。透明感と、浮遊感がいい。
2008年2月25日
孵化後15日目。過密になってきたため、この数日前に大きい目の水槽を用意して、半分強を移した。それぞれ80匹、60匹くらいの感じ。
同じく孵化後15日目。育ちにばらつきがでてきた。まだこれでも過密ということなのであろう。しかしこれ以上水槽を増やす訳にもいかず….。
2008年2月28日
孵化後18日目。かなり大きくなり、背筋が黒々と、頭部もごつごつといかつくなってきた。ナマズのようなひげも生えている。こういうのが苦手な松浦さんは、「こうなるともうだめ。見ないようにしてます。」と言い出した。