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ラボニュース 2008

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2008年12月26日(金)

宮脇さん、ありがとうございました!
Cell Stem Cell表紙画像 今日は宮脇さん最後の出勤日。4月から上野山さんの産休の間に臨時で来てもらっていた。上野山さんが諸事情で復帰できないということになったので、宮脇さんが引き続き秘書業務をしてくれてもよかったのだが、もともと予定していた他の仕事に就くことにしたとのことである。  宮脇さんには夏以降は古関iPSクレストチームの秘書業も兼任してもらっていて、大変な業務量だったけど、とてもよく働いて頂き、感謝している。有り難うございました。 河本 宏

2008年12月25日(木)

最近ホストしたセミナー
11月終わり頃から12月にかけて、何人かの研究者に、招聘という形でRCAIに来て頂いて、セミナーをしてもらった。ここにまとめて紹介させて頂く。 11月27日(木曜日) オーストラリアのWEHIからDr. Stephen Nuttが来訪。免疫学会のシンポジウムのゲストスピーカーとして来日し、ついでにRCAIにも来て頂いたということである。奥さんも理研の植物センターに招聘されているとのことだった。セミナーでは形質細胞やエフェクターT細胞の分化におけるBlimp1の役割の話などがきけた。エフェクター段階への分化においては、T系列、B系列の両系列共にBlimp1が関与しているというのは、とてもおもしろい話である。  驚いたのは、1歳にも満たない双子の赤ちゃんを連れて来ていることだった。夏には赤ちゃんをつれてギリシャでの学会にも参加したという。かつて似たようなケースを海外の学会でみたことがある。いくら夫婦で助け合うとはいえ、外人はタフというか…とてもじゃないが真似でないと思った。
11月28日(金曜日)  米国のCity of Hope National Medical Centerから前田高宏先生が来訪。もともと名古屋の血液内科の医者だが、留学先のDr. PP Pandolfiのラボで転写因子LRFを研究を始め、大変いい成果を出した。1年前から独立、独立後もLRFについての研究を続けているらしい。彼も免疫学会のシンポジウムのゲストスピーカー。セミナーではLRFがT系列とB系列の運命決定をどう制御しているかについての話がきけた。LRFの働きのメカニズムの詳細は未だ不明だが、ノッチシグナルにからんでいることは確かそうだ。目が離せない話である。
12月22日(月曜日)  英国のグラスゴー大学から中川理奈子先生が来訪。京大農学部を卒業後、トロントのDr. JC TunigaPfluckerのラボで修士過程を過ごし、一旦萬有製薬に勤めた後、グラスゴー大学のDr. Alison Michieのラボで博士課程を過ごしてphDも取得、現在はそこの研究員。セミナーではPKCaのドミナントネガティブ体をB細胞で発現させるとミエロイド系やT系列に分化転換するという話がきけた。PKCaをコンディショナルに欠損させても何も起こらないらしいから、単にPKCaを阻害していると話ではないようである。また、PKCbのドミネガ体強制発現でも何も起こらないらしいから、 PKCbを阻害している訳でもなさそうという。従ってメカニズムは不明ということだが、それだけに奥の深そうな、とても興味深い話だった。 河本 宏

2008年12月17日(水)

Willem生還
Willemが復活した。今回は12月10日から21日まで日本に滞在。18日夜からは高知に出張する予定。  何故「生還」なのか?については、ニュース欄の過去の記事を参照されたい。  右足首にはまだ金属ねじが入っているとのこと。1月にまた来る予定だが、そのときは一緒にスキーにいくつもりらしい。
15日には桂先生も交えて6階ラウンジで「祝生還の宴(survival party)」を催した。   Willem用にさしみの盛り合わせが供され、彼は「これが日本にくる主な目的」と語った。  宮脇さんの後任の越智さんが引き継ぎのために朝から来ていたが、初日からいきなり宴会の準備や後片付けを手伝わせてしまい申し訳なかった。
生還の喜びをトロンボーンで表すWillem。しかもこの近距離….芝野さんの心をふるわせただろうか。。

2008年11月19日(水)

すあま
ラボで名古屋の「ういろう」が話題に出たとき、関東生まれ関東育ちのひとが、「こっちには似た"すあま"というお菓子がある」と言い出した。うちのラボには関西人が多く、「何それ?」となった。  「すあま」は素甘と書き、関東ではたいていの和菓子屋で売っているという。早速鶴見の和菓子屋で買ってラボで試食会をした。1個130円。 「すあま」と「ういろう」では作り方の手順はちょっと違うようだが、どちらも上新粉(餅米でなく普通の米の粉)と砂糖でつくられたもので、基本的には同じような味であった.  他には「シベリア」というカステラで羊羹をはさんだお菓子も関東ローカルであるらしい。一方で、関西では標準的なお菓子である「水無月」は、関東には無かったりする。この手の話はいくらでもあるのだろうが、関東のひとは自分たちの身の回りのものを何でも全国標準と思っている傾向があるように感じられた。  河本 宏

2008年11月19日(水)

ThymUS2008に行ってきました(2008年11月8-13日)
ThymUSは、胸腺/T細胞研究を主題とした研究会である。 100名強くらいの規模。アメリカで開催されるのでUSが大文字になっている。  開催地は、プエルトリコのサンファンという街。会場は毎回サンファンの空港からそう遠くないリゾートホテル、エル・サンファン・ホテル。写真はWilfredと私、ホテル前。  学術集会は11月9日から13日。 うちのチームからは私と、角川君、佐藤さんが参加した。初日のkeynote lectureはBruno Kyewski。3日目にはHarald von Boehmerのspecial lectureがあった。 詳しくは、「各地探訪よもやま話」の「ThymUS2008参加記」を見て頂きたい。下記はその記事へのリンク。  
「ThymUS2008参加記」ThymUS参加記

2008年11月4日(火)

ラボ川柳、副所長賞に輝く
今年も横浜研のラボ川柳コンテストがあった。
私は今年は13句応募し、そのうちのひとつで副所長賞を頂いた。 他の受賞句については、下記を参照されたい。
http://common.riken.go.jp/contents/trivia/index.html
さて、私の受賞句は、
「飼育室 ヒト化マウスの 話し声」
である。これは、応募作の中では、自分ではいまいちのできと思ってた方の句。
ヒト化マウスという言葉から連想されるバイオホラーを表した句である。

今回の賞狙いでつくった句の中で、自分ではいいと思っていたのが次の句。
「ゲノム染め 海月緑に 珊瑚赤」
くらげみどり(GFP)とさんごあか(DSred)という染料ででゲノムを染め物するという、 ノーベル賞にもかけた美しい句だと思っていたが、評価されなかった。
他、iPSがらみの句として、
「iPS きみの血となり 肉となる」
「全能の 細胞操る 俺は神?」
という2句も、受け狙いだったが、だめだった。
ノーベル賞にちなんだ句として、
「妻復職 夫雇止めで ひも理論」
というのも出したが、だじゃれはやはり評価されないようである。

自分では、むしろ賞狙いではない、ナンセンスものの
「めんたいこ いくらかずのこ さかなのこ」
「センチュウは 人に感染 せんちゅうの」
「満月で 月東なら 日は西に」
などを、気に入っている。

他の作品については、河本のページのラボ川柳の項目をご覧頂きたい。

これで副所長賞は3年連続受賞であるが、中々所長賞をとれない。何か決めてに欠くのであろう。精進を続ける必要があるということだろう。

河本 宏

2008年10月22日(水)

友、遠方より来る

大学時代の美術部の後輩、伊島理恵子さんがラボを訪ねてきてくれた。23年ぶりの再開。
彼女は、京大理学部の化学科を卒業後、NMRを用いた分子の構造解析法というハード面の研究をしてきて、いくつかのラボを経た後、今はピッツバーグで独立してラボをもっているとのこと。エイズウイルスのプロテアーゼの2量体形成の様子を動的に解析して、阻害剤の開発に結びつけようとする研究などをしているらしい。今回、一時帰国のついでに、立ち寄ってくれた。
 研究内容のpresentationに、古今の名画が挿入されていて、さすがもと美術部だなあと印象深かった。
それにしても、伊島さんがいつの間にかこてこての研究者になっていたとは。彼女も私が研究者になっているのを最近たまたま知ったらしく、「河本さんがまさか研究者になっていたとは」と言っていた。
 まさに「朋有り、遠方より来たる。亦た楽しからずや。」という感じで、とてもいい日だった。今度会う時はゆっくり酒でも飲みたいものである。
河本 宏
伊島ラボHP: http://www.structbio.pitt.edu/drupal-5/?q=rieko-ishima

2008年10月16日(木)

「体をまもるしくみ」RCAIトップページに公開
昨日、RCAIのトップページに、一般向けの免疫学入門Webページがアップされた。 各センターのHPに楽しみながら学べるWebページを載せておくことで、一般の方や科学に興味のある中高生などに、理研のことをよりよく知ってもらおうというのが狙いである。
 このコンテンツは、私が主に監修したので、河本研HPの中の「免疫のしくみを学ぼう」と似た話の流れになっている。
U-factoryの平山さんのほのぼのしたオリジナルのアニメ、操作性のよいスイッチなどで、とてもわかりやすい、おもしろいページになったと思う。  ざっとみたら短いページだが、平山さんと、RCAIの岩野さん、井澤さん、推進部の溝部さん、川名さんらとともに、何度も打ち合わせをしてつくった労作である。また、アレルギーの項目は、石井先生、谷口先生にも監修いただいている。 なお、ナビゲーターキャラは「まさるくん」という名前だが、谷口克先生の名前とは偶然の一致である。
河本 宏

2008年10月15日(水)

WilfredとJoris, すき焼きに舌鼓
マーストリヒト大のWilfred GermeraadとJoris Vanderlochtが樹状細胞学会(神戸、稲葉カヨ大会長)に参加するため来日。最終日(10月5日)に京都でとすき焼きを楽しんだ。桂先生、元桂研秘書の高沖さん、京大臨床免疫の大村先生が同席した。場所は木屋町三条上ガルのモリタ屋。  Wilfredとは旧交を温める仲でもあるが、現在進行中の共同研究(T細胞の試験管内誘導)もあり、将来そういった免疫再生医療的研究を臨床応用に結びつけていくにあたって、欧州の拠点となってくれることを期待している。  彼らはこの夜は河本宅に泊まり、翌週京都観光を少ししてから帰国した。 河本 宏

2008年9月4日

国際交流パーティでNegative Selection 熱演!
網盛さんがまずクラッシックの曲を披露。
続いてBSIの保谷哲也氏がジャズ系の曲をリズムマシンに合わせて熱演。
そしてNegative Selection, 轟音で否応なく会場を蹂躙する。 パーティー参加者は70人くらいだった。皆様、ご歓談中のところを、やかましくして、すみませんでした。
曲は、パープルヘイズ(ジミーヘンドリクス)、あんたのバラード(ツイスト)、スモークオンザウオーター(ディープパプル)。アンコールはひきがね(ツイスト)。
途中、保谷氏も演奏に飛び入り参加

2008年9月13日(水)

あ、火事だ!
2004年12月13日  16:00頃、RCAIの居室が煙くさくなった。何事かと思ったら、近くの建築中の物件の火事だった。  この物件、よくみるとHUSER(ヒューザー)と書いてあるが、この当時は全く無名であった。  この物件は、何事もなかったかのようにその後も建築が進められ、半年後くらいにコンアルマーディオ鶴見として売りに出された。その後間もなく姉歯物件として退去命令が出され、TVニュースにもよく出ていた。  なお、この物件では、耐震補強工事がうまくいったようで、今では住民は戻っているようである。  河本 宏

2008年9月3日(水)

横浜研、水没?
2004年10月20日19:00  大雨で、理研の前の道に水がたまり、歩道までもが川と化した。  物見高い私はわざわざ写真を撮りに外へ出たのだった。水深は20-30cmくらいあったと思われる。  理研のあたりが一番深かったので、建物の重みで敷地とともに前道も地盤沈下しているのかもしれない。  河本 宏

2008年8月21日(木)

Willem、九死に一生!

8月のとある日、アメリカ西海岸のスタンフォードに共同研究の件で滞在中だったWillem (Willem van Ewijk,RCAI胸腺環境研究ユニットのリーダー)は、自転車で走行中に曲がろうとする車に巻き込まれる事故にあった。 自転車はフレームが折れて大破したにもかかわらず、Willemは奇跡的に足の骨折程度ですんだ。しかし、8月19日から9月5日まで日本にくるはずだったのが、キャンセルになってしまった。  あるWillemを知る人物のコメントは、「いつかこうなるとは心配していたが、ついにやっちゃいましたか。まあ生きててよかったですね」とのことであった。  オランダは自転車大国だからか、私の知る限り(n=6)、オランダ人は自らの自転車の運転技術を過信している傾向があるように思われる。よその国では、車もひとも、オランダとは違う動きをするということことを、彼らは理解する必要があると考えられる。 河本 宏

2008年6月20日(金)

The Negative Selection, RISP2008のWelcome partyで古くさいロックを熱演!
曲目:
Jimmy Hendrix: Purple Haze
Eagles: Hotel California
Deep Purple: Smoke on the Water

Band Members
Vocal: 大野博司(免疫系構築研究T)
Richard T Robinson (飛び入り)
Bass: 石戸聡(感染免疫応答研究T)
Keyboard & Chorus: 黒崎まり(分化制御研究G)
Drums: 藤田成晴(樹状細胞機能研究T)
Guitar: 河本宏
RCAI主催の外国人phD学生/若手ポスドクを対象にしたサマースクールは、今年も約40名の参加者を迎えた。われわれのバンドは、RCAI6階ロビーで開催されたwelcome partyで、アトラクションとして洋物の曲を奏でたが、60年代~70年代の古典的な曲だったので、若い参加者達はあまり知らなかったかもしれない。こういう機会でのわれわれの演奏は恒例となりつつあるが、果たしてアトラクションとして成立しているかどうかについては、あえて自問しないでおく。なお、スクール生に飛び入りの参加を募ったところ、ひとりが唄に加わったのは御愛嬌である。