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ラボニュース 2023

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2023年3月14日(火)

日立との共同研究についてのニュースリリース
この日の11時、「日立製作所-京都大学-リバーセル」の3者共同研究を開始したという主旨のニュースリリースが日立とリバーセルから出された。左は日立製作所からのリリースの冒頭部分。再生T細胞製剤の事業化に向けては、自動培養装置で製造できるようにすることが非常に重要だ。
日立製作所からのニュースリリース:
リバーセルからのニュースリリース:
日立の自動培養装置、iACE2。医生研1号館の共同研究用スペースに設置されている。
iACE2のサイト:
現在、京大病院での治験に向けて京都大学の細胞製造施設であるCCMTでの試験製造に入っている。CCMTは2022年4月から稼働しており(2022年2月14日の記事参照)、うちの細胞製造チームは2022年11月から試験製造を始めている。左の写真はうちのチームがCCMT内で作業をしているところ。
          

2023年3月12日(日)

淡路島をドライブ
この日は暖かく、いい天気だった。淡路島をドライブ。
明石海峡大橋。
島の南西部の風車群。
島の南都部の海岸線。ひとけが少ない。
南東部に位置する生石(おいし)公園には、明治時代の砲台跡がある。
砲筒。
第一砲台跡。
海を挟んで向かい側の友ヶ島の砲台と共に、防衛ラインとして機能していたようだ。
このあたり(南東部の海岸沿い)には、京都ではあまり見かけない黄色い花を咲かせる草がやたらとはびこっていた。この看板によると「ナルトサワギク」という帰化植物で、1970年代に鳴門で初めて見つかったので「ナルト」と名がついているとのことだ。
この草は、写真のような感じで、この一帯では至るところに咲いており、圧倒的に優勢だった。前項の看板の中にもあるが、植物によっては周囲に他の植物の生育を阻害する物質を撒き散らかす輩がいる。そういう他の植物の成長を阻害する作用のことをアレロパシー(Allelopathy、他感作用)というらしい。ナルトサワギクはアレロパシーが強いようで、タチの悪い外来種として「特定外来生物」(植物では19種)にも指定されている。
 セイタカアワダチソウがそういう作用を持つことは昔からよく知られていて、50年くらい前に鴨川や高野川の河原で繁茂していた時はとても嫌な感じだったが、以前に書いたように最近は少なくとも鴨川界隈ではすっかり大人しい(2021年10月21日の記事参照2021年10月25日の記事参照)。ナルトサワギクもいずれは大人しくなるのかもしれない。
花のアップ。「タチの悪い外来種」と書いたが、結構きれいではある。
赤潮。久しぶりに見た。ネットで調べたら、大阪湾のところどころで発生しているらしい。夜光虫とのことだ。もしそうだとしたら、夜に見たら波打ち際あたりはきれいであろうと思われる。
赤潮部分のアップ。ちょっとエヴァに出てくる海のようで、やや気持ち悪い。
色は薄くなるが、赤潮は沖の方まで続いていた。
徳島県側から見た大鳴門橋。引き潮の最中で、瀬戸内海から太平洋に向けての流れが見える。
橋のたもとの部分から、「渦の道」という通路が設置されており、渦潮を上から見学できる。入場料大人510円。ずいぶん前に一度来たことがある(2014年5月14日の記事参照)。
橋の自動車道の下には、かつて鉄道用に設置された構造物があり、見学用通路はそれを利用して作られたとのこと。この橋が建造された時(1985年開通)には鉄道が兵庫県と徳島県をつなぐという計画があったが、明石海峡大橋(1998年開通)が建造されるまでの間にその計画は頓挫して、関係者はがっかりしたという話を聞いたことがある。
大潮にドンピシャではなかったが(本年3月の大潮は7日〜10日とのこと)、流れが一番強い時間帯だったので、結構見応えがあった。渦の直径は20mになることがあるとされているが、この日に撮った左の写真のように、遊覧船のサイズと比較して実際にそれくらいありそうだった。この渦の動画を下記におく。40秒弱の動画で、写真の渦は動画の後半に出てくる。
鳴門の渦潮の映像

2023年3月10日(金)

MD研究者育成プログラム
この日の午後、MD研究者育成プログラムの京都大学ラボツアーが行われた。夕刻、京大、東大、阪大、名大の医学部の学生さん(1−3回生)4名が、上野英樹研、江藤浩之研の見学後、河本研を見学。私が40分ほどレクチャーした後、長畑、永野、西村が研究内容の話や、質疑応答にあたり、その後ラボ見学。

2023年3月8日(水)

T細胞培養法の研修を終えて
本年1月初旬から約2ヶ月間、3人が週3日ずつ河本研に通って、iPS細胞からT細胞を誘導する培養法の研修を受けた。研修を受けた3人は、向かって左から2人目から直江吉則先生(名古屋大学特任准教授)、金原理恵さん(藤田医大河本研技術員)、小西理予先生(医生研ES細胞研究センター特定助教)。研修で講師を務めた2人は向かって右から永野誠治(助教)、福永淳一(リバーセル、共同研究員)。
先斗町で打ち上げの食事会。お疲れ様でした!

2023年3月7日(火)

澄田先生、医生研1周年
澄田先生がサイエンスコミュニケーターとして医生研に着任されたのが1年前の3月1日(2022年3月1日の記事参照)。この1年間、医生研チャンネル/裏チャンネルなどの動画配信、拠点ニュースレター、要覧の作成、要覧の鼎談記事の構成、イベントのポスター作成、学会テーマソングCG作成など、広報に関連した業務を多岐にわたってされてきた。活動の中でも独創性において白眉であるのは、非公式マスコットキャラ「ライムさん」としての裏チャンネルでのレポーター活動であろう。写真は、澄田先生のオフィスの一部で、最近撮影スタジオのようにセットアップされた。ここでレクチャーシリーズを制作する予定。写真左は大久保博志ディレクター。何度か書いたが、医生研チャンネルは澄田、大久保、河本という、実質3人で制作している。
近くの居酒屋で1周年記念のプチ祝賀会。ホヤを食している(2022年12月20日の記事参照)。
ここからはラボニュース記事に出した写真で振り返ってみる。まずはつい最近の2023年2月14日「新井真由子さん、再来訪」の回(同日の記事参照)。新井さんは「生き物好き」として登場。
第32回:収斂進化とは??【生き物好きさんいらっしゃい!その1】
第33回:多細胞化って何だ?【生き物好きさんいらっしゃい!その2】
2023年2月5日「琵琶湖畔でミュージックビデオ用の動画撮影」の回(同日の記事参照)。「VDJ-recombinedってどういう意味ですか」とライムさんが縣先生に尋ねているところ。
2023年2月2日「吉田神社の節分祭」の回(同日の記事参照)。年越しそばの店が出てなくて、ライムさんとメタ爺の二人ががっかりしている。
第30回:【医生研の四季?】吉田神社の節分祭
2023年1月24日「大寒波襲来」の回(同日の記事参照)。鴨川で動画撮影をと思って出かけようとしたところ、ふぶいてきて、外出をためらっているシーン。
第29回:【医生研の四季】鴨川雪景色!
2022年10月31日「分生2022テーマソング逆襲の助教のメイキング動画」の回(同日の記事参照)。ライムさんがボーカルの鈴木先生にインタビュー。
第14回:【とびだせ医生研】分生テーマソングのメイキング!
分子生物学会のテーマソング「逆襲の助教」の中で使われた3D-CG動画の1コマ。澄田先生作。この後、カメラがコロナウイルスのスレスレを走り抜け、スターウォーズのような迫力だ。なお、このシーンは下記動画の中の3分44秒あたり。
分子生物学会公式テーマソング「逆襲の助教」
2022年10月29日「いきもにあ2022」の回(同日の記事参照)。牧野先生のウイルスを模したかぶりもの姿に、ライムさんもメタ爺も「参りました」と降参しているところ。
第16回:【とびだせ医生研】ウイルスおりがみ@いきもにあ2022
2022年8月1日「医生研チャンネル、始動!」の回(同日の記事参照)。
第1回:医生研、裏チャンネル始めます!
これは上記の記事の中に出てきた写真であるが、7月31日に、免疫ふしぎ未来展を取材した時のもの。
第8回:免疫ふしぎ未来展を体験してみた!
これも8月1日の記事の中に出てきた写真であるが、2022年4月4日に鴨川の桜を紹介する動画を撮った時のもの。澄田先生が着任されてから1ヶ月でこのようなフォーマットができあがっていたことがわかる。
第5回:【医生研の四季】鴨川&疏水でお花見!
          

2023年3月3日(金)

京大-日立-リバーセル共同研究の居室スペースにソファとテーブルを搬入
京大(河本研)と日立製作所、およびリバーセルの3者の共同研究が、本年1月から始まっている。この記事を載せる頃にはプレスリリースも出されていると思われる。共同研究の場所としては、全学共用スペースを借りることができ、医生研1号館3階にラボスペースと居室スペースが使えることになった。居室スペースの整備を進めていた時に、以前河本研の秘書をしていた矢崎理恵さん(写真向かって左から二人目)(2022年9月14日の記事参照)から連絡があり、プロジェクトの変更でソファやテーブルが不要になったので引き取れないかとの話だった。写真は、2月28日、ソファとテーブルの下見に行った時で、河本研の秘書の中宮さん、宮武さんと。
この日、居室スペースに搬入。3階なので景色がいい。府立医大の建物が見えている。

2023年2月28日(火)

菅先生の研究室を訪問(記:長畑)
カプサスポラに関してお世話になっている県立広島大学の菅裕先生の研究室にお邪魔して来ました。約1年半ぶりの訪問で(2021年10月25日の記事参照)、論文でお世話になった御礼と、今後の研究のご相談を兼ねて伺いました(写真:向かって左から、菅先生、長畑、井上さん)。菅先生とは、医生物学研究所の共同研究拠点事業を介して、共同研究をさせていただいています。この共同研究のテーマに関しては、学部生の井上さんが主に実験をされており、カプサスポラでのトランスフェクション実験を見学させてもらいました。(井上さん、ありがとうございます!)。カプサスポラは、プラスミドのトランスフェクションひとつをとっても、一筋縄でいかないところがあり、菅先生曰く「非モデル動物を用いる難しさであり、しかしながら、人類未踏の地を進む面白さを味わえる」とのことです。
また、今回の訪問でカプサスポラ(Capsaspora)の名前について、ラテン語のcapsa(≒capture、 捕食する)+spora(胞子)が由来であることを教えて頂き、マクロファージ(macrophage)の名前の由来(macro(大きい)+phage(食べる))と似ていることも驚きでした(写真は河本研で撮影した蛍光ビーズを貪食したカプサスポラ)。
 菅研究室では、カプサスポラ以外にも、いくつかの真核単細胞生物の研究がなされており(菅先生のラボのホームページ:)、知的好奇心を掻き立てられました。

2023年2月21日(火)

バイオリソースで解決する21世紀の社会課題(記:長畑)
標記のシンポジウムがナショナルバイオリソースプロジェクト(NBRP)主催で、東京の一橋講堂にて開催されました。NBRPは多様なバイオリソース(生物やその細胞・情報)の収集・保存・提供を目的として、2002年から文部科学省のイニシアチブの下で立ち上げられたプロジェクトで、2022年から第5期に入っているとのことです(NBRPのホームページ:)。今回はカタユウレイボヤの血液を研究し始めたこと(2020年9月15日の記事参照)がきっかけとなり参加させて頂きました。
河本研究室から長畑が発表させて頂きました。タイトルは「カタユウレイボヤを用いて動物の血液細胞の進化過程を探る」で、昨年12月にpublishされた論文(Blood 2022;140:2611-2625)の内容を中心にお話ししました。多くの質問やコメントを頂けて、今後の研究が捗りそうです。
配布資料と一緒にNBRPのクリアファイルも頂けました。NBRPで扱っている多種多様な生物が、かわいいイラストで載っていて、見ていて飽きない逸品です。もちろんカタユウレイボヤも載っていますので探してみてください。

2023年2月14日(火)

新井真由子さん、再来訪
新井麻由子さんは、東海大学医学部の二年生。ちょうど1年くらい前に、研究室を訪問されている(2022年2月9日の記事参照)。新井さんは子供の頃から生き物が好きで、ネット上で「昆虫文学少女」とか「ナナフシガール」という名前で頻回に登場している。医生研チャンネルのファンで、毎回観ていただいているとのことを聞いていたので、今回は、研究室を再訪していただいた折に、裏チャンネルの生物談義の回にゲストの聞き役として、登場いただくことになった。生物談義の内容としては、少し前に裏チャンネルで取り上げた長畑君のマクロファージの話(裏チャンネル「第22回体の中の生きる化石!?マクロファージに迫る」)の延長線上の話題として、進化関連の話(「収斂進化」や「多細胞生物化」について)を、長畑君が講義した。写真は、動画撮影後に撮った記念写真。

2023年2月5日(日)

琵琶湖畔でミュージックビデオ用の動画撮影
Negative Selectionのセカンドアルバムは7曲をリリースする予定で、そのうちの1曲に「VDJ-recombined」という曲がある。高浜先生が作詞し私が作曲したこの曲は、遺伝子を再構成して単一種類のTCRだけを発現するようになったT細胞の自信と、他のものになれる可能性を無くしてしまった不安が交錯する様を謳っている。歌は縣保年先生(滋賀医科大学)(2019年11月29日の記事参照)。音源としてはもう完成しており、現在ミュージックビデオを制作中。
ライブハウスでの「当て振り」映像は撮り終えているが、今回は屋外での撮影を行った。場所は、琵琶湖西岸の松の浦水泳場の近くの浜。人の気配がほとんどなく、人工物もほぼ見えない。
このあたりでは琵琶湖の水は南の方に比べるときれいであるが、冬はさらに透明度が高い傾向がある。この日は天気がとてもよく、琵琶湖の深い青がとても綺麗だった。岸辺の所々に雪が残っていたが、この日は比較的暖かくて、過ごしやすかった。すごくいいロケーションで、ベストな日和だ。対岸に雪を冠した山が見えるが、左側の山は伊吹山と思われる。
振り返って西側を望むと、すぐ近くに比良山がそびえている。
この日は、大久保さんがドローンを操って撮影。
澄田さんは裏チャンネル用に「ドローンによる動画撮影」を取材。
北村先生も楽しそうだ。
私も記念撮影。
ドローンで撮影した動画の中のワンシーン。とてもいい映像が撮れた。いいミュージックビデオになりそうだ。
裏チャンネル用の動画撮影で、「VDJ-recombinedってどういう意味ですか」とライムさんが縣先生に尋ねているところ。
医生研チャンネル制作チームで記念写真(1)。
山側を背景に、医生研チャンネル制作チームで記念写真(2)。楽しかった!

2023年2月4日(土)

第42回日本胸腺研究会に参加
この研究会は、ヒト胸腺を主な研究対象としている。病理の先生や基礎の胸腺研究者も参加しているが、胸腺腫や胸腺がんなどの胸腺疾患にたずさわる外科の先生方が主流を占めている。私は10年くらい前から基礎の胸腺上皮細胞研究者として参加している(2018年2月24日2015年2月7日2014年2月8日2013年2月8日の記事参照)。
今年の集会長の藤本公則先生(久留米大学)による開会の挨拶。本来は久留米で現地開催の予定であったが、コロナ第8波のせいでオンライン開催になってしまい、藤本先生は大変残念そうだった。コロナの第8波もピークアウトしつつあるし、5月にはコロナは5類に引き下げられるとのことであるから、こういう事態も、これが最後になるのではと思う。
この会は、前述のように外科系の医者が主流であるが、基礎系の研究者も参加しており、集会長は外科系と外科系以外の人が交互に務める。私は2016年に集会長を務め、芝蘭会館で開催した。また、代表理事という役職も、臨床系と基礎系の二人体制が取られている。正、二人体制とは言っても、実質的な運営は代々臨床系の代表理事がされている。現在の臨床系の代表理事は、奥村明之進先生(大阪刀根山医療センター)が務められている。今回の理事会(2月3日夕刻開催)で、岩渕和也先生(北里大学)が代表理事を退任され、その代わりに私が就任することになり、この日の総会でそれが承認された。なお、岩渕先生は高浜先生の後を継ぐ形で2018年から代表理事をされてきた(2018年2月24日の記事参照)が、2021年度末で本務を退官されたので、今回の交代となった。なお、岩渕先生は2021年度のKTCCの集会長をされた(2021年10月8日の記事参照)。
 私自身は、胸腺環境の研究にはずっと興味を持っているし、このところ府立医大の呼吸器外科だの井上匡美先生と胸腺腫や重症筋無力症に関した共同研究を行ったりもしている(2020年6月16日の記事参照)ので、ヒト胸腺研究にも引き続き取り組んでいきたいと思っている。胸腺研究会の代表理事をさせていただくのはありがたい話だ。しっかりと務めさせて頂こうと思う。なお、来年の本会は井上匡美先生が集会長をされ、京都で開催される予定だ。
          

2023年2月2日(木)ー3日(金)

吉田神社の節分祭
吉田神社の節分祭は、 京都大学のすぐ近くなので、ほぼ毎年参拝している。2020年、コロナ禍の直前にラボの有志10人くらいで行った(2020年2月3日の記事参照)。2021年は中止だった(2021年2月2日の記事参照)。2022年はやっていたらしいが、行きそこねた。という訳で3年ぶりの参拝となった。写真は京大の吉田キャンパスと本部の間の道であるが、節分祭では屋台が両側にずらっと並ぶ。
吉田山にさしかかると、参道が坂道になる。風情があって、いい。
今年は医生研の裏チャンネルの取材という形で、ライムさんとメタ爺で参拝。この記事をラボニュースに出す頃には、すでにアップ済みだ(下記リンク)。医生研からはそう近くもないが、歩いて10分くらいで行ける範囲内ではあるので、「医生研の四季」というシリーズとして取り上げることにした。「年越しそばを食べに、節分祭に行こう!」と私が掛け声をかけてライムさんを誘い出した体裁になっていたが、現地に来てみると、今年もまだそば屋さんはやってなくて、大変ばつが悪かった。
裏医生研チャンネル 第30回:吉田神社の節分祭
参拝者の多く地元民であろうと思われ、おそらくは多くがどこで何を食べるかという独自のコースを決めているのではないかと思う。私の場合、本宮を参拝後、大元宮(だいげんぐう)を参拝し、その後、坂道の途中でたまこんにゃくの店と、アユの塩焼きの店に立ち寄るというのが定番だ。
アユの塩焼きの店であるが、今年は炉端を囲むいい席に座れた。何年か前にも、ここでほっこりした事があった(2018年2月2日の記事参照)。鮎の塩焼きは、丸ごと食べると、内臓部分がほんのり苦くて美味しい。
帰り道では、参道の坂道から、屋台がずっと先まで連なる様子が見える。いい感じだ。
裏チャンネルでは、2月3日の夜11時からの火炉祭も取材した。お札などの縁起物を燃やす行事で、とても見応えがある。写真は点火前。火炉祭を見るのは4年ぶり(2019年2月3日の記事参照)。その5年前にも、Wilfredらと見に来たことがあった(2014年2月3日の記事参照)。
22時50分くらいから儀式のようなものが始まった。写真(点火)は22時56分。
点火から2分後の22時58分には大きな火になった。熱い。
点火から8分後の23時4分。
点火から34分後の23時30分。まだ多くの人が火を取り囲んでいた。大文字五山送り火もそうだが、火が燃える様は、郷愁を誘う。コロナ禍の少し前に、ラボ関係者数名で滋賀県にキャンプに行ったが、その時の焚き火を思い出したりもした(2019年11月2日の記事参照)。コロナも明けつつあるし、キャンプ+焚き火を再開したいものだ。
          

2023年1月31日(火)ー2月3日(金)

第7回日本骨免疫学会冬季学術集会/ウインタースクールに参加
これまで何度か記事にしているが、この時期、表記の会が、信州エリアで開催される(2020年1月23日の記事参照2019年1月24日の記事参照2018年1月25日の記事参照)。私は2017年1月の集会から常連だが、2021年はコロナのために中止、2022年は開催されたが私は所用で不参加で、今回は3年ぶりの参加ということになる。これまでは軽井沢で開催されていたが、今回は斑尾高原で開催。
 このようにリゾート地で学術集会を開催するというのは、海外で開催される国際学会でもよくあることで、高揚した気分の中で新しい発想が醸成されやすいこと、参加者が宿泊施設にとどまるので互いのコミュニケーションが取りやすいことなどの利点がある。
第7回日本骨免疫学会冬季学術集会/ウインタースクールHP:
特急サンダーバードで金沢まで行き、金沢から新幹線で飯山駅、飯山駅からバスで斑尾、というルート。写真は京都駅で、サンダーバード。
福井あたりの景色。
飯山駅から、北の方を望む。真ん中あたりに野沢の一部が見えている。
今回の会場/宿泊は、斑尾高原ホテル。
初日は到着後集会の開始まで少し時間があったので、ゲレンデへ。ゲレンデの上からホテルを見下ろしたところ。
前の写真の中央あたりのアップ。中央左の三角屋根の建物が会場のホテル。右上に野沢温泉スキー場がよく見えている。
ホテルの部屋。
窓からの景色。南西方向を望んでいる。斑尾山(1382m)と、斑尾高原スキー場が見渡せる。斑尾山は数十万年前に活動をしていた古い火山。
日が暮れた頃、部屋の窓から西の方を望む。遠くに見える妙高山(2453m)の山容がかっこいい。妙高山も火山であるが、こちらは現在も火口付近に噴気がみられるらしく、活火山ということのようだ。
夕刻、学術集会が始まった。
集会長高柳広先生のあいさつ。高柳先生は骨免疫学会の理事長でもある。この日はこの後、オープニングの特別企画として、Boneシンポジウムというセッションが催され、宇田川信之先生(松本歯科大学)、溝口利英先生(東京歯科大学)、前川知樹先生(新潟大学)が話をされた。
夕食はビュッフェ形式。向かって左から小林泰浩先生(松本歯科大)、私、高柳先生、浅原弘嗣先生(東京医科歯科大)。
夕食後のフリーディスカッションタイム。
講師陣の写真。後列向かって左から北村俊雄先生(神戸先端医療研究センター)、高柳先生、浅原先生、宇田川信之先生、荒瀬尚先生(大阪大)、中央は溝口利英先生。
2日目(2月1日)の朝、部屋の窓から。いい天気だ。
窓から西の方を望むと、妙高山と、その山麓の妙高スキー場が見える。
この日の午前中のセッションで、私は「血液細胞の進化的起源を辿るとマクロファージ様の単細胞生物にまで遡れた」という話をした。その中で、若い人向けのメッセージとして「学会は時には激しい議論を戦わせる場である」という話をして、その流れで「逆襲の助教」のミュージックビデオを観てもらった。
「逆襲の助教」のミュージックビデオ:
セッションの間の時間を活用して、有志でゲレンデへ。リフトを乗り継いでエリアの最高点へたどりつき、記念写真。
その地点から、尾根線沿いに写真のような細い林間コースを辿って、斑尾の西側に隣接する「タングラムスキー場」へ。
タングラムスキー場へ向かう途中、野尻湖と妙高山を望む絶景スポットがあった。この記事の冒頭の写真は、高柳先生が以前にこのスポットから撮られた写真。この日はあいにく妙高山にはガスがかかっていて全容が見えないが、それでも野尻湖が見られたのはよかった。野尻湖は、斑尾山の活動でできた堰止(せきとめ)湖であるらしい。
上記の写真の撮影直後に、高柳先生に撮っていただいた写真。
尾根線コースから、野尻湖の絶景を眺める一行。
タングラムスキー場で、荒瀬先生と一緒にコブ斜面コースを滑走。雪質がとても良くて、気持ちがよかった。以下は荒瀬先生に、下方から撮っていただいた動画。何とかこなしているが、ちょっとバタバタしていて、きつそうだ。
タングラムスキー場クイーズダウンヒルコース河本:
一方荒瀬先生は、軽々とこなしておられる。以下は同じコースを、上から撮った動画。
タングラムスキー場クイーズダウンヒルコース荒瀬:
斑尾高原スキー場に戻ってきて、皆で遅い昼食。浅原先生(向かって左端)の年季の入った派手なスキーウエアが、バブル景気の頃の、スキー人気全盛期時代を思い起こさせてくれて、何とも懐かしい。私もかつてはこういうのを着ていた。最近のウエアは、すっかり地味になってしまった。
楽しいひと時だ。
高柳研の若い人達も合流し、皆で記念写真。
この日の夜から、激しく降雪。今年はよく降る。
この集会は、講師の話を聴くだけでなく、若手が発表する機会もある。2日目の夕食後、若い人に向けた優秀演題賞や最優秀演題賞の表彰式が催された。スクールらしい行事だ。
フリーディスカッションタイムには、高柳研の若い人たちと、私、荒瀬先生とで、研究の話を軸に色々な話をして、楽しかった。

2023年1月30日(月)

河岡先生と会食
河岡先生は、本務は東北大学に移ったが、クロスアポイントメントで月に何日かは京大にも顔を出している(2022年3月24日の記事参照)。この日、久々に打ち合わせした後、「クウカイ」で食事+酒。彼は京大での足場もしばらく維持するとのこと。
 この翌日、Vandenbon先生(医生研准教授)との共責任著者論文がCommunication Biologyに掲載された。がん悪液質のメカニズムの一端を解明したという話。こういう研究が進んで、もしがんによる悪液質を抑えることができるようになれば、がんは怖い病気ではなくなるかもしれない。

医生研からのニュース記事(英語)(1月31日付け):
東北大学加齢研からのニュース記事(1月31日付け):

2023年1月29日(日)

アンディ・ウォーホル展を観覧
この日、京都市京セラ美術館で開催中の「アンディ・ウォーホル・キョウト」展を観に行った。アンディ・ウォーホル(1928-1987)は、「ポップアート」というジャンルを大きく発展させた画家。ポップアートというのは、日常の風景、大衆文化であるマンガや有名人の写真などを題材にして再構成するという、ともすると低俗とも取れるような作風の作品群で、純粋な抽象絵画と対立する潮流として現れ、1950年代から60年代にかけて一世を風靡した。
 私は自身が絵を描いたりすることもあって、美術作品を観るのは好きだが、普段それほど美術館に足を運ぶ訳ではない。コロナ禍のせいもあって、2019年12月に中之島の国立国際美術館にクリムトとエゴン・シーレを見に行ったのが最後だ(2019年12月8日の記事参照)。京都市美術館はかなり久しぶり。京都市美術館は、大改修されて2020年5月26日に京セラ美術館としてリニューアルオープンとなった。2020年5月ということは、オープン早々からもろにコロナ禍をくらったことになる。今回も、混雑を避けるため、時間枠での予約制となっていた。写真のように、改修によって入り口が地下になっている。
ウォーホル展は、改修により敷地内に新設された「東山キューブ」という名の新館で開催されていた。
美術館のマップ。敷地内の東北のエリアに、平屋の展示室が増設されている。
今回の観覧は、自発的なものではなく、北村俊雄先生のお誘いによるもの。北村先生は昔からウォーホルの作品が好きで、一度版画を買いかけたこともあったらしい。私はウォーホルは好きではあるが、展覧会を観に行こうとは思うほどではなかった。なので、声をかけていただいたおかげで、いい機会になった。入り口手前の南側に喫茶店が入っており、そこで15時に待ち合わせ。「喫茶店で待ち合わせて展覧会を観に行くとは、学生のデートみたいですね」と、二人で苦笑。
今回の展覧会は気前が良くて、フラッシュをたかないという条件付きで撮影可能であった。いい傾向だ。
今回は「マリリンモンロー」とか「キャンベルスープ缶」などの代表作の展示もあったが、初期のスケッチやデッサンなども展示されており、楽しめた。
洋梨をモチーフにして、銀箔を使った作品。
生花を題材にしたドローイング。
前述の「キャンベルスープ缶」。
カエルもモチーフにした作品。ウォーホルといえばこういう感じで写真をあれこれいじった絵というイメージがあり、これなどはそういう意味では典型的な作品といえよう。今回の展覧会は、総じて、とても楽しめた。鑑賞後、近くの店で二人でわらび餅+薄茶でほっこりした。北村先生、ありがとうございました。

2023年1月26日(木)

藤田医科大学で打ち合わせ
この日、藤田医科大学で、ウイルス感染症細胞製剤の開発研究の進め方についての打ち合わせが開催された。写真は往路の途中、新幹線車窓から撮った伊吹山。
再生T細胞を用いたウイルス感染症治療法の開発研究が、藤田医科大学河本研の准教授である川瀬孝和先生を代表として、2022年度4月からAMEDの新興再興感染症事業で採択されている(下記HP参照)。この日は、国際再生医療センターの細胞製造施設での製造に向けて、関係者が一同に会して方針、工程などを共有した。

「サイトメガロウイルス(CMV)感染症に対する汎用性T細胞療法の開発」:

2023年1月24日(火)

大寒波襲来
この日の夕刻から、10年に一度と言われる強い寒波が襲来。17時30分からiPS細胞研究センターのセミナー室で修士論文の審査会があり、30分後に終わって建物を出ると、景色が一変していて、驚いた。
その頃の雲。
よく見れば冬型気圧配置時に特有の日本海側の筋雲に、二つの異なる向きの流れがある。それらが合わさった領域では大雪をもたらす雲が発達しやすいという話のようだ。大陸からの風が長白山脈というところで一旦分断されて、日本海で再度会合するという構造らしい。会合箇所を「日本海寒気団収束帯」と呼ぶとのことだ。
18時以後、雪が降り続け、帰宅時(23時頃)には、車に大量の雪が積もっていた。
15cmくらいは積もっただろうか。京都でこれだけ降ることは珍しい。
25日の朝の鴨川。
朝の川端通り。道が凍りついており、スノータイヤを履いていないと走れないので、車数は少なかった。この日は終日気温が低く、大通りも日が当たらない部分は一日中凍結したままだった。
この日の午後、ちょうど裏チャンネルの打ち合わせの予定が入っていたので、動画撮影会に切り替え、「鴨川雪景色」の撮影を行った。この日は終日、雪は降ったり止んだりを繰り返しており、撮影に出ようという時は、結構ふぶいていた。
撮影後、コンビニに立ち寄ったら、弁当や惣菜のような日々の流通頼みの商品は、全て消失していた。大寒波、恐るべし。

2023年1月23日(月)

長畑君、学位を受ける
長畑君は、「血液細胞の起源を探る」というテーマで論文を出し(2022年12月15日の記事参照)、論文審査会もクリア(2022年12月20日の記事参照)。この日、京都大学から学位が授与された。おめでとうございます!お疲れ様でした!
          

2023年1月22日(日)

長畑君の論文が京都新聞で紹介された
この日の京都新聞の朝刊の科学欄で、長畑君の研究内容が紹介された。要点がうまく整理された、いい記事だ。
2023年1月22日京都新聞朝刊記事:
          

2023年1月18日(水)

貝谷君、修士論文審査会で発表
貝谷亮太君(河本研M2)が医学部B棟で開催された修論審査会で発表。T前駆細胞の分化能に関する研究で、長畑君が主に指導している。河本研のお家芸的な研究で、こういう研究を続けられているのは嬉しいことだ。
          

2023年1月15日(日)

丹後半島をドライブ
ラボとは関係ないが、久々に丹後半島をドライブ。写真は立岩という柱状節理でできた岩塊。冬の日本海は波が荒く、ちょっと怖いくらいだ。立岩が高さ20mとのことだから、波高は2-3mくらいはありそうだ。
丹後半島の北西岸には、「海岸段丘」という地形が見られる。
丹後半島の東岸は、火山岩でできた切り立った崖になっている。丹後半島ではかつて火山活動が盛んだった事を示している。丹後半島は「山陰海岸ジオパークエリア」の一角を占めており、見どころが多い。