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一般の方向け記事:免疫のしくみを学ぼう!

7.抗原の情報はどうやってT細胞からB細胞へ伝わるの?

たいていの免疫学の入門用の本では、ヘルパーT細胞はサイトカインをだしてB細胞を元気づけるような図が書いてあります。しかし、それでは、どうしてはしか攻撃隊のT細胞がはしか攻撃隊のB細胞だけを選んで指令を伝えられるか、説明になっていません。免疫学を勉強したというひとでも、この原理を理解していないひとが多いように思います。
この頁では、ちょっと難しいですが、どのようにしてT細胞は同じ攻撃部隊に属するB細胞だけ活性化できるのか、解説します。
病原体が身体に侵入すると、まずマクロファージや樹状細胞が食べます。このとき、病原体の成分によって樹状細胞は活性化されます。病原体は細胞内でばらされます。
活性化された樹状細胞はリンパ節へ行ってヘルパーT細胞に異物の破片を抗原として見せます。数あるT細胞のうち、その抗原を認識できるものは、刺激を受け、活性化されます。
一方、同じ病原体を認識できるB細胞レセプターを出しているB細胞は、 そのレセプターにくっついた病原体やその破片を取り込んで、細胞内でばらします。
このB細胞は、病原体の破片を抗原として細胞の外側にみせます。うまく同じ抗原に反応できるT細胞に出会うと、 そのT細胞によって刺激されます。
刺激されたB細胞は、抗体をさかんにつくるようになります。

自然免疫の働き

このようにして、同じ病原体を攻撃する部隊に属するヘルパーT細胞とB細胞は、お互いに相手を確認したうえで、働くのです。
なお、このしくみをよくみれば、T細胞とB細胞が協調して同じ病原体と戦っている場合でも、T細胞が認識している抗原部位と、抗体が認識している抗原部位とは、同じでなくてもいいことが分かると思います。