4.どうして出会ったことのない病原体とも戦えるの?ー多様性ができるしくみ
特異性の項で書いていたように、体の中には、異なる抗原と反応できる何十万、何百万種類ものT細胞、B細胞が、あらかじめ用意されています。つまり、何十万、何百万種類もの異なる形をした抗原レセプターがつくられているということです。そんなに沢山の種類のリンパ球は、どうやってつくられているのでしょうか。
その答えは、遺伝子再構成という驚くべきしくみによるものです。
(1) 遺伝子とは
タンパク分子は、細胞の核という部分にある「遺伝子」という設計図をもとにしてつくられます。
核の中にDNA(デオキシリボ核酸)でできた長いひも(ゲノム)があって、設計図にあたる遺伝子は、その中に、ぽつり、ぽつりと離れて存在しています。
通常は、ひとつの遺伝子からつくられるタンパク質は、1種類だけです。
核の中にDNA(デオキシリボ核酸)でできた長いひも(ゲノム)があって、設計図にあたる遺伝子は、その中に、ぽつり、ぽつりと離れて存在しています。
通常は、ひとつの遺伝子からつくられるタンパク質は、1種類だけです。
(2) 遺伝子再構成のしくみ
抗原レセプター遺伝子の場合、下図のように、遺伝子の断片が部品として多種類用意されています。断片と断片との間で切ったり貼ったりのつなぎかえが起こり、いろいろな遺伝子がつくられます。
これを、遺伝子再構成といいます。
これを、遺伝子再構成といいます。