漫画のページ

漫画を描くのは子供の頃から大好きで、大学では漫研にも入っていた。
以前は「人生の一時だけでも漫画家生活をしてみたい」と本気で思っていて、1990年、大学院2回生の夏、26ページの作品を仕上げて、その頃愛読していた小学館のビッグコミックスピリッツに原稿の持ち込みをした。みてくれたデスクのひとは、「スピリッツ賞に応募という形で受け取ります」といって預かってくれた。

その年の11月に、その作品で、奨励賞をもらった。上にはスピリッツ賞、准スピリッツ賞、佳作があって、そう大した賞ではなかったし、作品は雑誌には載せてもらえなかった。それでも、佳作以上はそうそう出るものでもなかったし、奨励賞でも10万円の賞金をもらえたのと、担当のひとをつけるから、絵コンテがかけたらみせるようにと、やる気さえあればデビューできる可能性がもらえて、それなりには嬉しかった。

ただ、26ページの作品を描くのに、下書きから完成まで、まるまる1ヶ月朝から晩までかかったことや、描いているうちに自分の画力が所詮は素人レベルであることを痛感したりで、仮に何らかの形でデビューできたても、ろくなことにはならないだろうということ思うようになり、結局それ以上は前には進まなかった。

なお、同期の奨励賞受賞者に、後に「いいひと」「最終兵器彼女」などで有名になった高橋しんがいる。

受賞作は、コマ漫画と違ってシリアスな作品で、クローン人間を題材にしたバイオホラー風のちょっといい話。クローン化は、当時は哺乳類では不可能とされていた。気持ちの悪い描写も多く、一般受けする作品ではないとは思う。今ではテーマとしても古く、読み返すと気恥ずかしい部分もあるが、労作ではあるので、HPに載せることにした。興味のある方はご一読頂ければ幸いである。

 

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