各地探訪よもやま話

ThymOZ 2010参加記

3月17日(火) ヘロン島はオーストラリア北東部沿岸のGaldsoneという街の沖合60キロくらいのところに位置する珊瑚礁の島である。グレートバリアリーフといわれる珊瑚礁群島の南端にあたる。 左の写真は、ヘロン(Heron)島をヘリコプターからみたところ。4年前の写真である。今回も、本来はこういう景色がみられるはずだった。 しかし.….

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図は18日の天気図。この数日前から、サイクロンが発生していて、結局、直前に島から避難命令がでて、島での集会はできなくなった。 なお、ヘロン島での集会がもしあったとしたらどんなかんじだったかは、別記事「ThmyOz2000-2003-2006参加記」を見て頂きたい。 下記は、記事へのリンク。 ThmyOz2000-2003-2006参加記

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急遽会場が変更となり、Gladstoneの中のホテル(Hotel Rydges)で行われることになった。参加者百数十名は、このホテルと周辺のいくつかのhotelに散らばって宿泊した。  レジャーが主目的ではないとはいえ、多くの参加者の落胆は想像に難くない。私はこれで4度目だから、それほどがっかりはしなかったが.….。

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Welcome drink。皆、すでにふっきれているのか、結構楽しそうだ。手前は主催者のRichard Boyd。左の二人の女性は、京大の湊研の院生の藤田さんと瀬海さん。

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ホテルは街の中心街にあるが、大変のどかな場所である。少し海もみえる。ちょうど、虹がでていた。 このあと、ホテルの横の別館のような建物の中の会場で、Jon Sprentのキーノートレクチャーがあった。

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夜、ホテルの横の大きな樹に、オウムの大群が集まって、とても騒がしく鳴いていた。どうやらmatingの時期のようだ。一晩中、すごい騒音だった。私のホテルは数百m離れていたが、それでも聞こえてきていた。

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3月18日(木) 朝からレクリエーションで、バスで2時間くらいのところのCapricorn caveという鍾乳洞の見学にいった。

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この鍾乳洞はあちこちで外につながっていて、外に出たり中に入ったりのコースだった。鍾乳洞といっても、すっかり乾いてしまっている。鍾乳石もあまり育っていない。止まらず歩けば10分くらいで通り抜けてしまうくらいの長さ。全体にいまいちだったが、ガイドさんの説明がよかったので、それなりには楽しめた。

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大聖堂と名付けられた大きな部屋。椅子に座って、暗くしてエンヤの曲がかかった。好きな曲だったうえに、エコーがいい具合にかかって、中々よかった。

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コースの途中は、かなり狭い通路が続く部分があった。通れるかどうかを不安に思って苦笑するWilfred。

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5cmくらいの大きさのカエル。

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昼ご飯。ステーキをはさんだハンバーガー。 帰った後の、夕方のセッションで、私は発表を終わる。今回の集会では、最終日の夕食後のクイズ大会のときのアトラクションで、Negative Selectionで演奏させてもらえることになっていたが、唄い手と、ドラマーを探す必要があった。まわりのひとに打診していると、何と松本先生は昔フュージョン系の曲のドラムを叩いていたという。

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松本先生が演奏予定曲を知らないというので、夕食事後、ネットがつながっている部屋(糸井先生と増田さんの部屋)を松本先生と訪れて、you tubeで曲を確認。ついでに来た人達もいる。糸井先生(右から2人目)は翌日の発表の準備があったので、大迷惑だったであろう。写真からもふつふつとした怒りが感じられる。すみませんでした。

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3月19日(金) 会場の様子。小さいめの会場にぎゅうぎゅう詰め。そのおかげで、discussionに熱気があったように思われた。もっとも、ちょっとスクリーンが小さかったのと、マイクが2本しかなかったのは、きつかった。この前日にアトラクションの時間を使い果たしたため、この日からは朝から晩までみっちりとプログラムが詰まっていた。

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夕食後は、ワインテイスティング会。オーストラリアのいろんなワインが並んでいた。左のふたりは、ヘロン島のスタッフ。会がちゃんと成立しているのは、かれらが奔走してくれたおかげであろう。

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ワイン会の様子。手前の赤シャツのひとは、医科研の秋山先生。

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Roland Scollay (ギター)、高浜先生(ベース)、Willem(トロンボーン)によるジャズの演奏。ジャズを演奏するひとはスタンダードナンバーを広くカバーしているので、集まっていきなりいろいろな曲で合わせられるのがすごい。

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Roland Scollay は、もともとT細胞分化の有名な研究者だったが、90年代半ばごろから、企業人に。いまは、CSLという会社の偉いさんである。マイクをつけたアコースティックギターでジャズを奏でる。レパートリーも豊富で、とてもうまい。

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3月20日(土) 佐藤さん、角川くん、無事に発表を終える。ふたりとも、上手にした。評判もよかった。 夕食(シーフード料理)後は、高浜先生の部屋で日本人会兼オーストラリアの各種ビール試飲会。前列左から鈴木先生(国際医療センター)、浜崎先生(京大)、瀬海さん(京大)、新田先生(徳島大)、増田さん(RCAI)、糸井先生(明治国際医療大)。後列左から雨貝先生(明治国際医療大)、藤田さん(京大)、私、秋山先生(東大)、高浜先生(徳島大)、高田先生(徳島大)、松本先生(徳島大)。

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3月21日(日) 最終日。まる一日のセッションの後、夕食。 前菜に、Aussie BBQが供された。私はバンド演奏のリハーサルをしていたため、この皿を食べそこねた。とてもおいしかったらしい。残念! 

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夕食後、9時30分からThymOz恒例のクイズ大会。6つのグループに別れ、「免疫学」「理科/地理」「映画」「音楽」「航空会社の名前(ロゴから)」などの、各セッションの問題に答えていく。 「免疫学」は、論文のタイトルと著者を結びつける問題で、パスツール、ヤーネ、バーネットあたりから、最近のまで、25問。

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例えば、理科は「南半球のサイクロンは時計回りか反時計回りか」(時計回り)、地理は「2番目に長い川と、3番目に長い川」(アマゾン川、長江)、ブラジルに接している10カ国の名、過去6回の夏のオリンピック開催都市名を順に、など、結構難問。映画は、1枚の写真から映画名を当てるというものだったが、メジャーなものはほとんどなく、私は20問中2、3個しかわからなかった。中にはほとんど知っているひともいた。うちのチームはクイズ部門は一位で、賞品のワインで乾杯。

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引き続き、リンボーダンス大会。成績優秀者がでたチームには点が加算される。新田先生や瀬海さんが上位に入っていた。

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ラインダンスをアピールするグループ。こういうパフォーマンスをすると、グループに加算される。

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Negative Selectionの演奏。いつもの、Smoke on the Water, Hotel California, Puerple Haze, Rock an Rollなどを演奏。結局唄い手は見つからなかったので、私がリードをとって、Andy Farr、JC ZunigaPflucker、Wilfredらにサブで加わってもらった。 PAシステムが大変貧相で、音のバランスは取りづらかったが、他のひとが夕食をとっている中、少しリハーサルをしたおかげで、全体としては、何とかさまにはなったと思う。

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先日のジャズの抑制のきいた演奏から一転して、ロックベースをぶいぶい唸らせる高浜先生。このしぶい6弦ベースは、主催者がレンタルで用意してくれていた。 ドラムスは、松本先生、キーボードはWillem、アコースティックギターはRoland Scollay。

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松本先生は、曲をご存じなかった上、リハーサルも少ししかできなかったので、譜面をみながらということになってしまった。 しかも、30年ぶりに叩くとのこと..。 にもかかわらず、素晴らしい演奏だった。さすが、かつてフュージョン系の難しい曲を叩いていただけのことはある。 2003年に始まったNegative Selectionの歴代ドラマーを、臨時ドラマーも含めて順にみると、Wilfred、私(河本)、加藤さん、田代先生、藤田君、田中英雄、大久保博志、尾畑君、北村先生なので、松本先生は10人目ということになる。

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Hotel Californiaを熱唱する人達。

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WilfredとJCによるRock and Rollの熱唱。それにしても、Wilfredは、この日、ややはじけすぎだった感があるなあ。

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人前で唄うのは嫌いではないが、しかし、自分の唄がどの程度のものかは、よく分かっている。唄はやっぱり大野先生に任せるのが、いい。 この写真は、糸井先生が撮ってくれた。

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なお、ギターは日本から持参したものである。「ギターを用意しておくよ」とRichardは言っていたが、「ほんまかなあ」と訝って、念のため、持参した。来てみると、案の定、ギターは無かったので、大いに役に立った。ハードケースもあわせると10kgだったので、道中、大変だったが。

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うちのグループは左から2つ目だが、他のメンバーのパフォーマンス点や、「会期中の名言」点が伸びず、結局4位。 会期中の名言とは、例えば、ヒトとマウスで知見が違っていた点について、Jon Sprentが 「ヒトの系はマウスの研究にとっていいモデルではないようだ」と言ったり、2日間にわたる胸腺上皮細胞のセッションのあと、3日目のT細胞分化のセッションが始まるときに、 Alfred Singerが「T細胞の主な役割りは、どうやら胸腺上皮細胞の分化を支持することのようだ」と言ったことなど。 それにしても、この夜のイベントは、とてもよく構成されていた。さすが、Richard & Ann。ちょっと真似できないと思った。

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Avinash Bhandoolaのラボの二人、Ellen De Obaldia、Daniel Zlotoffと。 Avinash は今は盟友なので、彼らも私に親近感を覚えてくれているようだった。この2人は発表も素晴らしく、またクイズでも何でもよく知っていて、何かにつけてのりもよく、とてもいい若者だった。

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夜の1時も過ぎた頃から、ダンスタイム。Andy、Willemらのような高齢の方々が若い女の子に負けずに踊り続けるさまに、西洋人の底知れぬタフネスを感じた。若い女の子がいたからこそではあろうが、何であれ、すごい。 3時にお開きになってからも、WillemやWilfredは、「女の子を誘って、部屋で飲もう」、という。学生か?私もこういう場では日本人の中ではタフな方だと思うが、それでも飲んで踊って、ふらふらだった。しかし、引き下がる訳にはいかないので、私の部屋で飲むことにした。

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日本からもってきた「余市」、おつまみ類、ワイン会の余りのワインなどが役に立った。結局朝5時まで飲んだ。 右から2番目の女性は、Susan Schelennerという、Hans-Reimer Rodewaldラボのひと。最近、Immunityに出た「胸腺のミエロイド細胞の多くはT前駆細胞由来ではない」という論文の1st authorである。論文の内容はいただけないが(解釈に無理があるという点で)、唄うは踊るはで、とてものりのいいひとだった。 

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3月22日(月) この日はThymOz関係者は帰路に着く日だが、火曜日から行われるはずだったStemOz集会が、前倒しで朝からスタート。せっかくだからと、朝から参加した。午後いちのセッションで増田さんが発表(写真)。このセッションの後、私は帰路についた。

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ThymOzでは、いつも記念のワイングラスがつくられている。ヘロン島にはいけなかったが、今回も「Heron、ThymOz VI、2010」と描かれたワイングラスがもらえた。増田さんは2003年と2006年のもまだ持っているとのことだったので、並べて写真を撮ってもらった。