各地探訪よもやま話

免疫ふしぎ未来2009

 「免疫ふしぎ未来」は、免疫学会が一般のひと向けに行う、展示、講演などのイベントの総称。5月頃を中心に、各地でさまざまなイベントが行われる。今年で3回目。中心となるのはお台場の日本科学未来館で行われる展示イベントと口演イベントである。

新年画像新生河本研メンバー

今年のチラシ。実行委員長の中野裕康先生(順天堂大)の研究室の大学院生が描いてくれたデザインがもとになっている。

新年画像新生河本研メンバー

未来館の7階の3つの会議室で開催。3つの会議室のうち、ひとつをショートトーク会場として、他のふたつを展示会場とした。

新年画像新生河本研メンバー

会議室1。免疫入門編のパネルと、各種観察コーナー。

新年画像新生河本研メンバー

会議室2。免疫研究最前線パネルと、マイクロインジェクション体験コーナー。動く心筋細胞の現物展示もここ。会議室3。ショートトーク会場。

新年画像新生河本研メンバー

初日の朝のスタッフミーティング。実行委員長の中野先生は、この数日前にスペインでの学会から帰った後風邪症状がでて、検査ではインフルエンザではなかったにもかかわらず、保健所は自宅待機を勧告。先代の実行委員長であり、アウトリーチ活動統括である高木先生が急遽代役で現場を仕切ることに。

新年画像新生河本研メンバー

来訪者でにぎわう会議室1。

新年画像新生河本研メンバー

生きた細胞(ヒーラ細胞など)を観察できるコーナー。

新年画像新生河本研メンバー

大人気の実験動物展示コーナー。諸事情でマウスは展示できないので、アフリカツメガエル、ゼブラフェイッシュ、プラナリアなどを展示している。うちのラボで飼っているのを運び込んでいる。子供だけでなく大人にも人気。

新年画像新生河本研メンバー

特にコガエル達は大人気だった。見入っている女の子はうちのラボの芝野さんに似ているが、芝野さんではない。奥の水槽のオヤガエルの花子と太郎は会期中おおむね産卵姿勢をとっていて、実際に産卵もした。

新年画像新生河本研メンバー

プラナリアを熱心に観察する子供達。

新年画像新生河本研メンバー

今回は希望者にプラナリアを譲渡した。申込用紙に記入してくれたひとに、15mlのチューブに10匹くらい入れて、飼い方マニュアル、スポイトとセットで、 渡した。 2日で50人くらい。左は、プラナリアをもらってご機嫌な、後飯塚先生のところの学部学生の人達。。

新年画像新生河本研メンバー

これもまた大人気の、慈恵医大の渡辺先生による寄生虫コーナー。

新年画像新生河本研メンバー

このコーナーでは、カイチュウやサナダムシの標本を、ピンセットで直接触ることができる。また、うごめいているセンチュウ(マウスには寄生するがヒトへの感染性はない)を実体顕微鏡でみることもできる。

新年画像新生河本研メンバー

名物となった、高木先生による実験コーナー。 1時間に2回位の頻度で行われる。羊の赤血球を使って、抗体による凝集反応をみせて、血液型を説明。2日は高木先生以外の先生も担当した。

新年画像新生河本研メンバー

鈴木先生(国際医療センター)が解説してくれているのは、今回うちで作製した、GFP観察箱。 GFPはオワンクラゲ由来の蛍光タンパクで、このタンパクの発見で、昨年下村博士がノーベル賞をもらったことを記念しての展示。右後方には、胸腺模型の展示が見えている。。

新年画像新生河本研メンバー

紫外線を発するトランスイルミネーターを固定した段ボール箱に、秘書の越智さんが黒画用紙を貼ってくれた。中の試験管立てには、GFP遺伝子を導入したマウスから取り出した組織(皮膚など)が入った試験管を立てている。

新年画像新生河本研メンバー

紫外線ランプをつけたところ。2本ずつの、左がGFP導入マウスの組織、右側は正常マウスの組織。子供より、むしろ大人が感心してみてくれていたようである。

新年画像新生河本研メンバー

古関先生(理研RCAI)が解説しているのは人工万能細胞(iPS細胞)についてのパネル。NKT細胞からiPS細胞をつくるという取り組みを紹介した。

新年画像新生河本研メンバー

増田先生が仕込みをしたマウスiPS細胞から誘導した心筋細胞。モニター上には、拍動する細胞が映っている。 iPS細胞の現物も見せていた。大好評だった。

新年画像新生河本研メンバー

谷内先生(理研RCAI)が解説しているのは、樹状細胞がT細胞へ抗原を提示しているところを表した模型。くっついている面(免疫シナプス)の分子が磁石になっていて、くっつけたりはなしたりできる仕組みになっている。

新年画像新生河本研メンバー

ショートトークコーナー。今年は、例年にもまして豪華な講師陣だった。オーガナイザー代表は、東京医大の善本先生。常時ほとんど満席で、大盛況だった。  左の写真は、稲葉先生(京大)によるショートトーク。

新年画像新生河本研メンバー

5月2日は善本隆之(東京医科大)、中野裕康(順天堂大)、徳久剛史(千葉大)、鈴木春巳(国際医療センター)、西山千春(順天堂大)、國澤 純(東大医科研)、高津聖志(富山大)、小安重夫(慶應大)、黒崎知博(理研RCAI、阪大)、垣生園子(順天堂大)、鍔田武志(東京医科歯科大学)、斉藤 隆(理研RCAI)、山下政克(千葉大)、河本 宏(理研RCAI )、辻 典子(産業技術総研)、下条直樹(千葉大)。 写真は、黒崎先生(理研RCAI、阪大)。

新年画像新生河本研メンバー

5月3日は佐藤健人(東海大)、斎藤博久(成育医療センター)、坂本明美(千葉大)、山崎 晶(九州大)、稲葉カヨ(京都大学)、谷内一郎(理研RCAI )、 古関明彦(理研RCAI )、高木 智(国際医療センター)、峯岸克行(東京医科歯科大)、篠原信賢(北里大学)、穂積勝人(東海大)、大野博司(理化学研究所)、西城 忍 (東大医科研)、秋山秦身(東大医科研)、新蔵礼子(京都大)、高浜洋介(徳島大学)。 写真は、新蔵先生。新蔵先生は私(河本)の大学時代の同級生。

新年画像新生河本研メンバー

稲葉免疫学会会長、模型を使って樹状細胞の抗原提示の仕組みを小学生に解説の図。今回のベストショットか。

新年画像新生河本研メンバー

超目玉イベント、東京理科大の後飯塚研による、卵細胞へのマイクロインジェクション体験コーナー。

新年画像新生河本研メンバー

受付。真ん中は、RCAIのコーディネーターの岩野さん。ありがとうございました。

新年画像新生河本研メンバー

免疫最前線のパネル展示。もう少し大きくてもよかったかも。これは特定領域研究「自己-非自己」の解説パネル。

新年画像新生河本研メンバー

免疫制御への新戦略、「食べるワクチン」の解説パネル。

新年画像新生河本研メンバー

アレルギーの解説パネル。

新年画像新生河本研メンバー

有志が集まって、打ち上げの宴会。 2日間で2800人の来訪者があり、大盛況のうちに終わった。 実行委員長の中野先生も参加。「今年は任務を完遂できなかったので、是非次回も引き続き委員長を」と皆からラブコールを送られて快諾(苦笑?)しているところ。

新年画像新生河本研メンバー

左から中野先生、広報副委員長(私)、広報委員長の高浜先生。

新年画像新生河本研メンバー

左から2人目は第1回からずっとショートトークの司会を担当してくれた東大医科研の大月先生、その奥が後任を期待される東邦大の田中先生。よろしくお願いします。

新年画像新生河本研メンバー

中野先生と後飯塚先生にはさまれているのは田辺三菱製薬の一條さん。

新年画像新生河本研メンバー

元気そうな若者達。

新年画像新生河本研メンバー

左から後飯塚先生、国際医療センターの小田先生、東大医科研の秋山先生、増田先生。

新年画像新生河本研メンバー

皆様、お疲れさまでした! なお、来年は国際免疫学会があるので、免疫ふしぎ未来はお休みの予定。再来年は、また東京でするのか、関西でするのか、未定。